見出し画像

『クワダテ』 DMM.com 村中悠介さん 後半 (2022年1月17日)

22年1月17日(月)22:10から福岡RKBラジオで放送された、レット presents 『クワダテ』の第3回放送のラジオ文字起こしになります。

ポッドキャストで無料でご視聴いただけます。
公式Twitterも随時アップしています。
放送は毎週月曜日22:10より福岡RKBラジオ、radikoをチェック!
詳細などはHPを御覧ください。
メール募集しております。kuwa@rkbr.jpまでお待ちしています。

オープニング

スクリーンショット 2022-01-25 15.31.07

大岩:皆さんこんばんは、パーソナリティの大岩Larry正志です。

金 :こんばんは、金麗雄です。

大岩:『クワダテ』もう3回目ですか。早いですね、お正月気分も抜けて。

金 :トントンですね。

大岩:もう2022年も残り350日くらいですか、早いですね。この番組『クワダテ』は私、大岩Larry正志と、起業家の金麗雄さんの二人でお送りする、明るい未来企て番組です。世の中の常識に囚われない企てをしているゲストをお迎えして、さまざまな失敗談や成功体験を紐解き、未来への企てを語っていこうという番組です。チャレンジしている人もこれからの人も、目から鱗、何かの糧にしてもらえるような番組にしていきたいと思っていますので、ぜひ今週もよろしくお願いいたします。前回DMM.com COO村中悠介さんに来ていただいて、村中さんのこれまでのお話を聞いてきました。今回は、DMMの中でも異色な、サッカーチームビジネスの経営について伺っていこうと思います。僕もプロ野球チームのヤクルトや楽天などのユニフォームのデザインをやっていますし、Jリーグもモンテディオ山形も関わらせていただいております。そんなスポーツつながりもありますので、今回はスポーツビジネスのお話をお伺いできればなと思っております。

金 :もしかしたらこれきっかけで、シントトロイデンあるかもよ?

大岩:あら、本当に?新年早々お年玉ありがとうございます。まあ、まだ決まったわけじゃないけど。ということで本日はDMM.com村中悠介さんに、スポーツチームの裏側、サッカーチーム運営の裏側を伺っていければなと思います。最後まで皆さんお付き合いください。

クワダテ会議室

大岩:ここからは、ゲストの方のさまざまな成功体験や失敗談など、エピソードを交えたお話を伺えればと思っております。ゲスト=クワダテ人ということで、本日のゲストは合同会社DMM.com COOの村中悠介さんでございます。先週に引き続き、今週も続きをいろいろと伺っていければと思います。よろしくお願いいたします。

村中:よろしくお願いします。

画像2

大岩:前回はDMM.comに入られたきっかけとか、ご出身である北海道のときの話とか、若い頃にB'zを拒んでいたお話でした。今回は、現在からこれから先の部分を伺っていきたいなと思います。今やDMM.comの事業は何十個とありますけども。

村中:数えてないですけど、60くらいだったと思います。

大岩:なんの事業やっているかで山の手線ゲームできそうですね。パンパン英会話!みたいな。そんな中、村中さんはサッカーチームの運営ということで、ベルギー1部リーグのシントトロイデンの会長もされているということですね。いろんな事業を見させていただきましたが、これはちょっと特別というか異色というか。どういうきっかけだったんですか?

村中:「こういうプランがあるのでやりませんか」っていう持ち込みがあったのがきっかけでした。日本人がもっと活躍できるような場所をヨーロッパに作って、ちゃんとビジネスに乗せるためにこういう構想があって……という話があったんですね。

大岩:言える範囲でいいんですけど、これって最初からシントトロイデンに決めていたのか、それともヨーロッパで日本人が行ける場所を作れないかという話だったのか、どっちだったんですか?

村中:シントトロイデンというのは、まったく出てきてなかったです。

大岩:じゃあヨーロッパに日本人が活躍できる場を作れないかという。

村中:そうです。まず国選びですが、そもそも外国人がチームとしてオーナーシップを持てる国が限られているんですね。さらに外国人枠で日本人を連れていくので、外国人枠が緩いところに絞ります。そしてリーグの力も含めて考えると、ベルギー、オーストリア、ポルトガルの3ヶ国に絞られたんですね。その中でもベルギーは、一応ツテはありますっていうくらいだったんですよ。ただ、そのときはどこのチームかっていうのも知らなかったです。

大岩:ベルギー、オーストリア、ポルトガル。1部2部はとりあえず問わず?

村中:1部ですね。

大岩:最初から絶対1部のチームということで。

村中:はい。

大岩:その中でいくつか経営できそうだというのは、そんなに何個もない?

村中:いや、わからないじゃないですか。向こうのサッカークラブの状況もわからないので、とりあえずベルギー行こうかなと思って、それから2~3週間後にはベルギーに居ました。

大岩:早い。

金 :でも持ってきた方のプランは結構ふんわりじゃないですか?

村中:まあそうですね。

金 :どこにピンときたんでしょうか。面白そうだなと思ったポイントってどこだったんですか?

村中:サッカークラブでもJのほうでも、うまく選手をステップアップさせているところは、ちゃんと利益出せるんですよね。なので、事業ベースに乗せられるっていうのはあったんですけど、わからないのでとりあえず行ってみようって感じです。

大岩:先週のお話でもありましたけど、まずはやってみる、行ってみる。­ダメだったら失敗を次に生かせばいい。そういった村中さんの人間性が、ここにも出たという感じですね。さっき言ったベルギー、オーストリア、ポルトガル。3ヶ国順番に探そうという中で、最初に行ったのがベルギー?

村中:そうです。というかオーストリアとポルトガルには行かなかったです。ベルギーの話が思いのほか進んだので、ベルギーに絞りました。

大岩:「売る気があるから来たよ」じゃないんですよね?

村中:ではないですけど、一応交渉に乗りたいという人はいたので、向こうに行きながら同時で探しているみたいな。

大岩:なるほど、話を聞いてくれるところ。

村中:サッカーって代理人が多いので、その人たちが見つけてくるんですよね。

大岩:なるほどね。ここはもしかしたらイケるかもよ、みたいな。

村中:そうです。

大岩:チームの候補は何個かあったんですか?

村中:大体3つ4つじゃないですかね。

金 :ベルギーの中で?

村中:はい。

金 :結構あるんですね。

村中:あ、「売る」じゃなくて「売るの考えてもいいよ」なので、会うのは別にみたいな。

金 :とは言え、可能性結構あるんだなと思って。

村中:サッカーは結構どこの国でも。

金 :確かに日本のやっている野球とかに比べると、いろんなところが経営権取得取得するとかありますよね。

大岩:日本の野球も、数も少ないしあれですけど。

金 :オープンというか、ある程度ビジネスベースで、みたいなところはあるんじゃないですか。

大岩:買って売って、買って売って、ってやるような?

村中:そういうのはヨーロッパだとすごく多くて、それが普通なんですよ。

大岩:もちろんうまくいって価値が上がって売るのがベストなんですけど、必ずしもね。

村中:価値を上げて売りたいかっていうのとはちょっと違うんでしょうけど、そういう人もいますし、単純に年齢だから辞める人もいるし。

大岩:お金持っていて大好きな人もいますしね、サッカーは。

村中:それがダメっていう感じではないんですよね。

金 :またオーナーチェンジか、みたいな感じだと思います。

大岩:シントトロイデンってだいぶ歴史ありますもんね、チームとしては。

村中:95年くらいですかね。

大岩:なかなか勇気いりますよね、歴史あるチームに向かって「こうやるんだ」みたいな。地元で反感とかはなかったんですか?

村中:よく聞かれるんですけど、ないですね。

大岩:じゃあ結構スムーズに?

村中:はい、全然。気づいた人にとりあえず握手しますしね。

金 :こっちから?

村中:はい。もう笑顔でいけば。

大岩:サポーターらしき人に。

村中:サポーターが集まるバーとかにも、いきなり行って。

大岩:いきなり行くのが本当多いですよね。

村中:いきなり行って飲むとか、馴染んだほうがいいかなと。

金 :よろしくよろしくって言って?

村中:はい。

大岩:さっきもおっしゃったように、外国人枠もゆるいということで、当然ですけど日本人も移籍させていくわけですよね。

村中:はい。

大岩:じゃあ今度はヨーロッパでチームを持ちましたと。日本のJリーガーの皆さん、ヨーロッパでサッカーやりたい人どうですか?っていう感じですよね。

村中:まあそういうことですよね。まだそのとき選手は決まってないので、不安ですよ。

大岩:そうですよね。

村中:クラブを持ってから選手を集めるので「来てくれるかなあ……」って感じでした。

大岩:喫茶店を駅前に新しく建てたマスターみたいですね。「あの同級生来てくれるかなあ」みたいな。具体的にチーム持ったのは何年でしたっけ?

村中:2017年じゃないですかね。

大岩:17・18シーズン、4年目5年目。その話があったのは、そのどれくらい前ですか?

村中:1年くらいですかね。

大岩:来シーズンからうち経営します、って感じだったんですか?

村中:それで2シーズンまたいでいるんですけど、1年ちょっとは交渉していました。交渉というか、一旦20%の株を持って、そのあと100%になるので、そういう意味で段階を置きながら。

大岩:じゃあ、初年度に日本人選手は?

村中:20%のときにはいませんでした。

大岩:日本人に呼び掛けている段階ですよね。

村中:そうです。

大岩:そのあとか。今3~4人いましたよね、あのキーパーの、なんでしたっけ。

村中:シュミット・ダニエル選手とかね、最初は冨安選手。

大岩:そうですよね、今やもう。

金 :大活躍。

村中:世界の冨安選手ですもんね。

大岩:なりましたね。でもそういうのが出てくれるのが、やっている。

金 :まあ狙い通りというか、代表レベルというか。

大岩:誰もが知っているあそこのチーム、うちにいるんだよって言えるのがベストですもんね。

村中:はい。

大岩:でも、運営と同時に育成の楽しみもありますよね?

村中:両方ですよね。

大岩:お金のことを完全に抜いても、そういう楽しみがあったり、逆にうまくいかなかったら当然勝てなかったり。良い選手が出てこなかったら、落ち込むときもあるかもしれないですけど。

村中:もちろんです。だからそこは難しいですよね。

金 :単純なビジネスだけではないという。

村中:そうなんです、勝ち負けがあるというのがね。あとは降格もあるじゃないですか。

大岩:だから負けてもビジネスにしていかなきゃいけない。変な話、勝てばグッズも売れるし人も集まってくれるでしょうから簡単かもしれないですけど、負けているときにどうするかですもんね。

金 :あとは楽天イーグルスとかも、そのリスクを減らすために、テーマオールパークみたいな形でテーマパークっぽくやっているのはありますよね。

大岩:勝っても負けてもじゃなく、この場所が楽しいんだよっていう風にしたってことですよね、楽天イーグルスは。

金 :そういう運営上の工夫というか、ビジネス的な観点で工夫しているところってあったりするんですか?

村中:これが、現地でいろいろやるのは結構難しいんですよ。そもそも人口4万人の町なので。

大岩:4万人ってめちゃめちゃ小っちゃい町じゃないですか。

村中:そうなんですよ。そこに1万何千人のスタジアムなので、埋めるの大変ですよ。

金 :国民の3分の1来てもらうってことですもんね。

大岩:絶対そんなわけないですもんね。近くに大きな町があるとか。

村中:でも車で20分とか30分とかぐらいですか。来ているとは思いますよ。

大岩:じゃないと、町の人だけでは無理ですもんね。だって4万人ってめっちゃ小っちゃいよね。

金 :小っちゃい。どこと一緒くらいってパッと思いつかないくらい。

大岩:東京ドームに入るのが5万くらいとしたら、そこに町民を全部入れられるくらいになるってことですよね。でも逆に言うと、その町の中のコミュニティとしてはみんな友達、仲間みたいな。応援してもらいやすい環境ではありますよね。

金 :それはそうだと思います。

村中:そうですね、我が町のスポーツクラブ。

大岩:それで他のチームを応援するとかにはならないですもんね。

村中:ならないですね。

大岩:サッカー好き=シントトロイデンだ、みたいな。

村中:町=そのチーム、みたいな感じなんですよ。

大岩:逆に最初によくそこに作ったよね、95年前に。

金 :そうですよね。スタジアムなんかどんだけ金かかんねんって話ですもんね。

大岩:人いないけどここに作ろうかってね。

村中:でも昔スタジアムないですよ。

金 :ああ、グランド。

村中:同じ目線で、子どもサッカー見ている感じですよ、親御さんみたいな。ただそれがめちゃくちゃ人数で囲んでいるって感じです。

大岩:でもベルギーに行かれることは、ちょっとしんどいかもしれないですけど、コロナ前とかは結構行き来は多かったですか?

村中:そうですね、行ってました。

大岩:シーズン中とかは?

村中:はい。

大岩:日本人として経営する、ましてや難しいスポーツチームの運営という、人種的な意味では難しいところもありますか?

村中:いや、それはないと思いますね。むしろ、サッカークラブのオーナーというのが、向こうではステータスなんですよね。だから、相手のオーナーも大体実業家なので、ビジネスの話とかもできますよね。

大岩:なるほど。創始者一族が代々やっている。

村中:そういう感じです。

大岩:じゃあ特に大きな面倒くさいことというか、大変なこともそんなにないというか。

村中:全然ないです。

大岩:ただでさえ大変そうなのにましてや外国で、っていうことはないんですか。

村中:あと、駐在で居る日本人の方とかの信用ってすごいんですよね。先輩たちが作った、日本人の信用の積み重ねがあるので。

大岩:ベルギーって結構親日国ですか?

村中:ベルギーに限らずですけど、日本人の信用力ってすごいですよ。だから、あまりそういうのを受けないですね。

大岩:本当ですか。

村中:自分たちじゃなくて、過去の人たちの貯金だなって思っています。

大岩:なるほど。先輩たちが良いイメージを残してきたから、後発の人間がやりやすい環境ができていると。

村中:そうです。今ベルギーだと日本人が5千人くらい駐在しているんですけど、シントトロイデンにはうちのチームの人しかいないです。ブリュッセルとかあと色々なとこいるんですけど、そういう人たちが常に入れ替わってくるわけじゃないですか。その人たちの積み重ねじゃないかなと思います。

大岩:良い話。日本人で良かった。

金 :ほっこりする。

大岩:そんなベルギーリーグのシントトロイデンを運営しながら、近年はJリーグアビスパ福岡の経営にも参加されているということですが、これはそのシントトロイデンのあとですよね?

村中:全然あとです。

大岩:やっぱりベルギーもやりながら、日本のJリーグも見ていこうという意図ですか?

村中:見ていこうということではないですけど、元々アビスパ福岡とシントトロイデンは提携クラブなんですよ。

大岩:元々?

村中:はい。シントトロイデンやってから何年かしたあとに、提携クラブとして発表もしてやっていました。うちのシントトロイデンの社長は立石っていうんですけど、立石自体が元々福岡出身だったり、冨安選手も福岡だったり、そういう縁がありまして。それで、まずはDMM保険のほうでスポンサーをしていただいたんですよ。そこからもう少し中に入って一緒にやらせてもらえるという機会をいただいたので、今の流れになっているという感じですね。

大岩:何か違いありますか?海外のチームを運営しているのと、日本の同じスポーツとしては同じですけど、環境が全然違うじゃないですか。その違いはありますか?

村中:すごくいいなと思いました。シントトロイデンって僕らが100%なんですよ。でもアビスパっていろんな会社が持ち合っているんですよ。メディアの方も含めて、みんなで支えているのが感じられる。なのでそういう流れって大事だなと思いましたね。

大岩:両方やっているからこそ気づくというか、感じることではありますよね。自分たちで100%でやっているチームと、町ぐるみででやっているというのとで。

村中:僕の感覚で言うと、アビスパはビッグクラブになります。4万人の町から見たら、何万人いるんだっていう。だからやればやるだけ伸びしろが上がるという楽しみがある。やっぱりシントトロイデンは、どうやっても5万人入るわけがないので。

大岩:そうか。可能性を感じることができるってことですよね、大都市にあるから。

村中:そうなんですよ。

大岩:村中さんの目が輝いているから、これからアビスパが来るで!っていう期待と可能性が感じられますね。そんなスポーツ事業をやってこられた村中さんに、働くということに関して伺いたいと思います。仕事をしていく上で、こんな人となら一緒に働いてみたい、こういう人が出てきてほしいという気持ちはありますか?

村中:パッションがある人ですかね。論理だけというよりはパッションが無いと。

大岩:極論、理屈が無くて「なんでかわからないですけど、とにかくやりたいんです!」みたいな人でもいいと。

村中:一旦、話は聞きたくなりますよね。やれるかどうかは置いといて。

大岩:「うまく説明できないんですけど、これをとにかくこうしてみたくて!」みたいな。

村中:自分の言葉と喋っている人というか、そういう人とやりたいですよね。

大岩:「数字とかわからないですけどやりたいんすよ!」みたいな人と?

村中:それが拙いものだとしても、それを綺麗に作り直す人は世の中にいっぱいいるじゃないですか。だからスキルとかではなく、まずは情熱ですね。

大岩:それは、仕事をやっていく上で大切なことにも通じますか?最初だけじゃなくて、何十年もみんな働かなきゃいけないわけですけど。

村中:その話の共通点で言うと、やらされているより自分でやっている、という感覚なんでしょうね。そういう人と仕事するのは楽しいですよ。自分でやりたいし興味があるから、より深く、勝手に調べてくれるじゃないですか。そういう人と仕事したいですよね。

大岩:逆に、なかなかこういう人とやっていくのは難しいかなっていうのは、イコール情熱が感じられない人だったりしますか?

村中:まあそうですよね。

大岩:お話を伺ってみて、まず行ってみる、飛び込んでみるという言い方が多かったから、今の話にも通じますね。

村中:そうですね。

大岩:もっともっといろいろ話聞きたいんですけど、このコーナーもあまり長くしゃべっていると終わらなくなっちゃうのでこのあたりで。いろいろなお話を伺えたこのクワダテ会議室、ゲストは合同会社DMM.comの村中悠介さんでした、ありがとうございました。

(BGM)

大岩:LeTプレゼンツ『クワダテ』わたくし大岩Larry正志と、

金 :金麗雄が、

大岩:お送りしております。番組ではメール募集しております。kuwa@rkbr.jpお待ちしています。

奇跡体験!あの日のビッグバン

大岩:このコーナーは、誰しも「あの偶然の瞬間が無かったら今の自分はない」という出来事があるはずということで、ゲストの方にそんな奇跡のビッグバンが起こった瞬間と、そこにまつわるエピソードなどをお聞きしています。この話を伺うのはもちろん、DMM.comCOO村中さんです。先週今週とお話を伺ってきていて、そんなお話が絶対ありそうな気がしますけど、どうですか?

村中:結構思い出すのが大変で。

大岩:そうですか?

村中:先週も言ったんですけど、DMMに入ったこと自体が奇跡なんじゃないかなと思っていて。

大岩:そうですよね。だって、すでに大きな会社として存在していて入りたくなったわけではないですもんね。

村中:入りたくて行ったわけじゃないんですよね。そのときの奇跡の話って言ったらあれですけど、当時3社くらい受けていて、もう面接に行きたくなかったんですよね。そのとき3社はちゃんと調べて行きましたよ、ここに入りたいなって。でも行きたくないから1社ずつ受けているんですよ、あまり複数掛け持ちしないように。

大岩:落ちたら次、落ちたら次。

村中:そうです。そうやっていて。

金 :中途採用を狙っていたんですか?

村中:中途採用で。でも3社落ちたので心折れたので、当時のデューダだったかリクナビだったか忘れましたけど本をコンビニで買ってきて、バーッて開いてパッと指入れたところです。

大岩:嘘ォ!?そんな手品みたいなことあります?

村中:それを何回かやって、どれがいいかな、なんとなくこれかな、っていう感じで受けた記憶があります。

大岩:そうですか。

村中:それで面接行って、「3ヶ月以内にダメだったらクビでいいです、念書書けって言われたら書きます」って言いました。そしたら、首切ってもいいならと思ったのか、採ってもらえたんですよね。

金 :最初はどういうお仕事ということで採用されたんですか?

村中:DMMグループの中に全国の流通事業があったんですよ。そこに入りました。

金 :営業的な?

村中:営業的な。

大岩:そんなんある?

金 :それで入るのもそうですし、それで20年続くのがもっとすごいですよね。

大岩:20年でここまでくるっていう。だって嫌だったんですよね、働くのが。

村中:働くのが嫌っていうか、行くのが。

大岩:もう落ちるのも嫌だし、面接とかめんどくさいって言っていた人が、結果ここまでくるっていう。

村中:面倒くさいというよりも、心折れるんですよ。落ちたら俺ダメじゃんって思うじゃないですか。

大岩:必要とされてないんじゃないかっていう。

村中:それが10社とかになったら、ちょっと心折れません?3社ぐらいでもう、どこかに決めたいっていう。

大岩:次が最後になってくれ、ぐらいの?

村中:そんな感じで、腹くくっていたんでしょうね。だからクビにしていいですよって言ったんだと思います。

大岩:その覚悟を神様が見ていたかもしれないですね。だったらここでデカくなるよって言ってね。

村中:はい。

大岩:一発目からええ話聞けた。

金 :その決め方、流行るかもしれないですね。パラパラで決める。

大岩:流行っていいんですか?

村中:最近は紙で選ばないから、ないかもしれないけど。

大岩:スクロールして止まったところで。

金 :ルーレット採用。

大岩:このコーナー話はそういう話が聞きたかったんですよ。

金 :奇跡ですよね。

大岩:だって有名じゃなかった会社に入って、その会社が20年後にこうなっていることだけでもすごいですし、そこに入った理由も言ってしまえば適当だったじゃないですか。

村中:本当に適当です。だからちょっと恥ずかしいですもん。

金 :いやいやいや。勇気を与えていると思いますよ。

大岩:必ずしも意気込む必要はないんだって、勇気をもらっている人は本当にいると思います。悩んでいる人が今の話を聞いて、それでもいいんだ、そんな無理しなくてもいいんだって。

村中:良かったです。

大岩:皆さん、こんな話をこれからもいろんな方から伺おうと思っているので、楽しみにしてください。ありがとうございました。

今週の金言

大岩:最後はまとめのコーナーでございます。今週のゲストの話の中にあった、明るい未来につながる金言を拾い上げます。ということでキンちゃん、今週は何か金言ありましたでしょうか?

金 :今週の金言は「パッション」です。

大岩:ありましたね。一緒に仕事がしたくなるような人がどんな人か。

金 :まさに『クワダテ』という番組名とリンクするなあと思いました。これもいろいろ企てている人の話を聞きたいっていう番組なので。その人自身がああやりたいこうやりたいという思いがないと、やっぱり始まらないじゃないですか。そういう人のいろんな話を聞きたいし、こっちもこうやったほうが良いんじゃない?みたいな話がつながっていくというところで。

大岩:でも「パッション」って、頭で考える「企て」とは真逆なワードじゃないですか。

村中:そんなことないんじゃないですかね?

大岩:あ、そうですか?

金 :パッションありきで、さらに具体化したのがこうしたい、ってことじゃないですかね?

大岩:そうか。どっちにしろパッションがないと頭も使わないもんね。

村中:そうそう。ダメだよって言われた後に、さらにそれをやりたいから調べたりとか、行動するっていうことだと思います。

大岩:企てるきっかけはパッションなのか。

金 :なので、まさに第一回目のゲストにふさわしいお話が聞けたかなと思っております。

大岩:確かに良い話聞けたよね。2週にわたって村中さんの話を聞いてきましたけど、結局はパッションだということで、良いまとめ方になったんじゃないでしょうか。ありがとうございます。僕もいい歳ですけど、また頑張ろうと思いました。それでは、先週今週と2週にわたって第1回目のゲストとして伺ってまいりました、DMM.comCOOの村中悠介さんでした。本当にありがとうございました。

エンディング

大岩:ということで、2週にわたってDMM.comの村中さんにお話伺いましたけど、奇跡体験バカヤローのね、やっぱりいろいろあんだよなーつって(ビートたけしのモノマネ)。すごかったね。指でページ止めて、人生ここまでくるとは。

金 :何かしら皆さんありますね。

大岩:こういう人たちには絶対こういう偶然のエピソードあるはずだと。実力だけでは絶対に成功がなく、何か見えない力が加わらないと僕はできないと思っています。

金 :これからのゲストのお話聞くのも楽しみですね。

大岩:さあ、この番組では、皆様からのメールを募集しております。番組の感想やゲストへの質問などなど、気軽にお送りください。宛て先はkuwa@rkbr.jpです。公式Twitterのアカウントはrkbkuwaです。こちらのほうにもいろいろ情報をアップしていきますので、ぜひご覧ください。ハッシュタグは #クワダテ です。番組の感想などもハッシュタグをつけてつぶやいていただけると我々も読ませていただきますので、ぜひよろしくお願いいたします。来週もまた違ったゲストの方をお迎えして、いろんなお話面白いことをいろいろ聞いていこうと思っております。ぜひこの時間、またお付き合いください。よろしくお願いいたします。というわけで大岩Larry正志と。

金 :金麗雄でした。

大岩:それではまた来週も企てましょう、バイバイ。

ポッドキャストで無料でご視聴いただけます。
公式Twitterも随時アップしています。
放送は毎週月曜日22:10より福岡RKBラジオ、radikoをチェック!
詳細などはHPを御覧ください。
メール募集しております。kuwa@rkbr.jpまでお待ちしています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?