食の安全について思う

日本は先進国で最低の科学技術力の国家である。いや、途上国では最高の技術力というべきかもしれない。どちらにしても同じことである。日本の先人たちは、食の安全に細心の努力をしてきた。健康は別にして、漬物もその一つである。寿司もその一つであるかもしれない。お米はそのままでは腐るから、酢でしめるのである。これこそコメを少しでも腐らないようにする先人たちの努力であった。しかし、いくら酢でしめても当然腐敗するのは当然である。食中毒は当然起きるかもしれない。しかし、食中毒を起こした企業は世間の非難を浴びせられることは当然である。しかし、近年日本で食の安全を無視する傾向にある。

肉は加熱処理することは先進国では当然である。しかし、日本のような途上国では生食を好む。日本では江戸時代に商人などの金持ちはきちんとした朝食、夕食を取っていた。それらは煮魚、焼き魚など火を通したものが多かった。しかし、大尽は2食では腹持ちが悪い。夕方になると小腹がすく。そして立ち食い寿司が生まれた。文字とおり、立って寿司を間食として食べるのである。寿司のレシビを見て驚いた。寿司のシャリには大量の砂糖が入っているのである。
かつては寿司は日本人の健康食品の代名詞であった時代もあったことは事実である。医学ほど時代の流れが激しいものはない。医学の専門家である?私でもわからない。しかし、はっきり言えることは「しっかりと火を通す」ということである。しかし、しっかりと火を通すだけでは不十分である。毒キノコはしっかりと火を通しても毒キノコなのである。

かつて私は東南アジアのある国がサルを食べると言う習慣があるとブログで述べたことがある。いわゆる「サル痘」である。牛の痘瘡は善であり、サルの痘瘡は悪であると言う意見には納得しない。
先進国は日本は野蛮であるという意見もある。これこそ生食を日本人が食する習慣があるということである。先進国から見ると日本の生食文化は受け入れられないことは当然である。しかし、近年の日本食ブームで、日本の寿司文化も少しづつ先進国から認められるようになったことは事実である。
私の母校である長崎大学医学部の開祖であるポンペは、コレラの流行で必ず火を通すことを推奨した。そして生水を飲まない、お茶を沸かして沸騰させて水を飲むことを推奨した。そして運動を推奨した。これこそ海水浴である。この考えはポンペの弟子である緒方良順により、海水浴が普及した。海水は生水と違い、殺菌作用が期待されるのである。

かつて食の安全に神経質なくらい食の安全に気をつかってきた日本人が、食の安全を軽視する傾向にある。
かつて私は回転ずしで猛烈な吐き気を催した。当然、私の吐物でカウンターは私の吐物で汚染されている。さすがは回転ずしの親父さんと兄さんである。顔色一つ変えずに、雑巾で簡単に私の汚物をふき取ると、次に新しい客をそのテーブルに案内した。頭に来た私は保健所に連絡することを考えたが、保健所に届けると、私も検便などを強要されると思い黙っていた。とにかく、回転ずしの親父さんやお兄さんの冷静な態度に腹が立ったことは事実である。

今回、このブログを書くきっかけになったのが、駅弁問題である。
私は農村部に住んでいる。農村部では土地が安いから、都会より大きなスーパーが乱立している。私の行きつけのスーパーでは「駅弁祭り」と称して全国の駅弁を並べている。私も何度も買って食べたが、美味しくないのである。やはり駅弁はその土地のプラットホームで買うのが最高で、スーパーで買う駅弁は不味いと思って最近はスーパーでの駅弁祭りも見るだけである。
今回、駅弁の製造業者は特定されている。しかし、弁当屋の大将はめげない。その弁当屋の大将は本来駅弁とは駅で売るものである。しかし駅弁屋の大将は大量に駅弁を作るために最新の機械を導入したそうである。日本では食の安全を軽視している。最新の駅弁の機械を導入した以上、日本全国で売ることを計画していたという。東北の田舎の駅弁屋が、日本全国津々浦々まで弁当を販売しなければならない。食品の有効期限もいい加減である。その食品がどのような条件で保存されていることも重要である。有効期限表示も、張り替えていることもあるという。そして駅弁屋の大将は、直接地方のスーパーに下ろしているわけでは無い。その間に商社が介入している。言い訳はいくらでもできる。だから先進国では大問題である駅弁の食中毒も、駅弁屋の大将に言わせれば他人事なのである。
私がかつて回転ずしやで嘔吐しても、回転ずしやの大将は笑みを浮かべていた。そして駅弁の製造業業者の大将も笑みを浮かべてテレビ局のインタビューに答えていた。
かつて日本の食の安全を訴えていた時代はどうなったのだろうか。日本の食の安全は過去のものだろうか。東北の原発の処理水の問題も同じである。先進国は日本の食の安全は完全に過去のものと思っているとしか思えな


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