バグありRTAの最先端ともいえるし極北ともいえるほど、長年、挙動の研究→バグの新発見→記録の更新が繰り返されてきたファイナルファンタジーⅥのRTA。
長年の研究の結果、エンディングを呼び出す方法が発見されて、エンディングを呼び出す方法ごとにバグ含めてなんでもありルールでは既に理論上最速のチャートが完成しているので（そのはず）、今はバグあり+各々条件つきルールでの記録更新が熱いのだけど、今回、RTA in Japan Summer 2023でもその成果のひとつ、スケッチバグ使用RTAが披露されていた。
RTA界隈のある種の特殊性として、この「チャート」が基本的に多くのケースで公開されているという点が挙げられると思う（今回プレイヤーだったToruさんもチャートを公開している）。
特にアクションゲームなど、入力がシビアなものもあったり、中にはどんなに正確に、高速で入力しても運要素、お祈り要素が絡むものもあるし、また、単純に入力内容を頭に入れて、すぐに入力するプレイをしないと記録として出すのは難しいのだけど、そのとおりにプレイすれば、誰もが同じ状況を再現できる情報が公開、共有されているのは、記録を争うことがひとつの要素になっているジャンルではかなり珍しいと思う（ゆえにこの情報共有、研究発表、記録更新が盛んなゲームのRTA界隈は「学会」と呼ばれるのだと思う……けど、単に「RTAのための研究がどんどん普通のゲームプレイヤーには理解不能な内容になっていった結果、もはやそれって学会では……」となっただけかもしれない）。