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いっこく堂の腹話術、もはや芸を超えて達人の域:見た動画を紹介する日記(2023年12月22日)第186回

腹話術師として有名ないっこく堂さん、テレビに出始めた初期の頃は、所謂普通の、口を動かさない腹話術から始まって(それだけでもそもそもすごいのだが)、「口の動きに対して声が遅れているように見える腹話術(通称「衛星中継」)、あるいはそもそも口の動きがデタラメなまま発声し続ける腹話術」でブレイクしていたのだが、60歳になった今、その技術は「口を動かさずに複数対象の歌モノマネ」という、もはや芸を超えた達人の域に達していて、見ていて脳がバグってくるものになっている。

「腹話術でモノマネ」というだけでも恐ろしい話なのだけど(通常、腹話術は普通の地声とも声質が変わるし、通常は声質の自由が効かないので、モノマネとなるとさらに大変)、「腹話術で歌モノマネ」となると「口を閉じたままどうやって声量を確保するか」という問題があり、これが普通の腹話術であれば、できるできないはともかくとして「こうやって実現しているんだろう」という想像が可能なのだけど、その想像すら不可能で、理解の範疇を超えてしまっている。

本動画はいっこく堂さん本人の公式動画で、ひとつの動画の中で一人のアーティストの腹話術歌モノマネをしているのだけど、テレビに出た際は複数アーティストのモノマネメドレーを全部腹話術で、腹話術らしい細かい芸も見せつつ(人形の準備ができるまでは自分の口を動かして自分の声を出す、人形が登場したタイミングに合わせて声質はそのままに口を動かさない腹話術に移行する、など)、全てを完璧にこなしていて、「これ、未来の人に記録映像だけ見せたら、声だけあとであてたインチキだと思われてもおかしくないよなあ」と思ってしまう。


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