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宗教と結婚率·離婚率

宗教の種類は?

世界の主な宗教は、キリスト教、イスラム教、仏教です。主な民族宗教は、信者の多いヒンドゥー教、そして、キリスト教、イスラム教の元となったのがユダヤ教です。
宗教は人の考え方や生活スタイル、食生活などに大きな影響を与えますので、その特質を知ることは、地理の問題を解くうえで、大きなメリットになります。

これらの宗教を分類すると以下のようになります。乾燥地域で広がっている宗教と、湿潤地域で広がっている宗教に大きく分けることができます。

ヒンドゥー教や仏教は湿潤な米作地域で主に信仰されています。
イスラム教が、乾燥地域で多いのも想像がつくと思います。
それからキリスト教は、カトリック、プロテスタント、東方正教会の3つに細分類されます。

宗教と結婚率・離婚率

イスラム教とカトリックは教義で離婚が禁止されています。それがデータにも表れているでしょうか。国ごとの1000人当たりの結婚率(人)と離婚率(人)を散布図にしてみました。

ちょっとわかりにくいので、宗教ごとに色分けをしてみますね。

なんとなくイスラム教(muslim)の結婚率が高い気がします。これはイスラム教が一夫多妻制をとっているからなのでしょう。そして離婚率も低そうです。

次にキリスト教をもう少し細かく分類してみます。
プロテスタント、東方正教会に比べるとカトリックの離婚率が低い方に固まっているように見えないこともないですね。

そこでカトリック、プロテスタント、東方正教会の3つの離婚率の平均に統計的な有意差があるかどうか分散分析で調べてみました。

箱ひげ図を見る限りでは、他の2つに比べてカトリックは離婚率が低いようにみえます。カトリックと東方正教会の離婚率の平均には統計的にも有意差がついています。

データ

今回はデータ集めが大変でした。海外のサイトも含めかなりいろんなところからかき集めました。

1000人あたりの結婚率、離婚率

まずはいつもの総務省統計局からデータをもらいました。

これを加工したのが下のcsvファイルです。

しかし、これは掲載国が少ないので、離婚率はこちらからもいただきました。

このサイトはデータをcsvで落とせるので便利でした。

世界の宗教分布

世界の宗教分布はこちらからいただきました。

https://www.pewresearch.org/religion/2012/12/18/global-religious-landscape-exec/

こちらはPDFで提供されているので、特殊な方法でExcelに変換しました。

https://assets.pewresearch.org/wp-content/uploads/sites/11/2012/12/globalReligion-tables.pdf

このPDFを以下のcsvにしています。

プロテスタント、カトリック、東方正教会の区分

キリスト教の細分類はこちらからもらいました。

https://www.theglobaleconomy.com/download-data.php

こちらもダウンロードできるので便利です。
カトリック

プロテスタント

東方正教会

SASプログラム

今回は、sgplotで散布図(scatter plot)を作ってみました。グループごとに色分けをする方法もプログラムから読み取ってください。
それから文章中の宗教分類の表は前回も使ったRWIで作りました。
この分析では異なるデータを1つにまとめる作業をしています。この時にはmergeという操作が必要になります。
キリスト教の細分類の離婚率の平均に統計的な差があるかどうかを調べるために、分散分析を行っています。

まとめ

今回は宗教と結婚率·離婚率を見てみましたが、その他にも宗教ごとに摂取食物の違いや牧畜動物の違い、女性の社会進出の度合いなどが見られます。
宗教に絡んだ分析はこれからもしていきたいと思います。


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