我が愛しのネオ・ソウル…からのNYでの思い出/Coco Jones & Leon Thomas「Until The End of Time」

現在発売中のミュージック・マガジン2023年3月号内の「ニュー・スタンダード2020s ネオ・ソウル」特集にて、ライターの林剛さんがセレクトしたネオ・ソウル30選のうち、リンデン・デイヴィッド・ホール『Medicine 4 My Pain』、アメール・ラリュー『Infinite Possibilities』、ドゥウェレ『Subject』、アリ・レノックス『Age/Sex/Location』のレビューを書いております(輸入盤レビューはドンドリア『Perspective』)。

90年代後半のニュー・クラシック・ソウル期の名盤(ディアンジェロとかエリカ・バドゥとか)だけをピックアップしたよくありがちな特集にはなっておらず、例えばリトル・ブラザーのフォンテとオランダのプロデューサー、ニコレイが組んだフォーリン・エクスチェンジとか、サウス・ロンドン出身のエゴ・エラ・メイとか、ダラス出身でエリカ・バドゥらを輩出した芸術学校出身のリヴ(Liv.e)とかまでピックアップしているのが流石でございます。概論もさすが林さんといった内容で、読み応え満載。是非ご一読を。

Liv.e / Wild Animals
先頃リリースされたニュー・アルバム『Girl In The Half Pearl』より。学校の先輩、エリカ・バドゥのような歌い口。アルバムはドラムン・ベースがあったりジャズ・クロスオーヴァーな曲があったり超多彩です。

ディアンジェロやエリカ・バドゥといった大物以外でネオ・ソウル(系)のアーティストで個人的に思い入れの強いアーティストはエイドリアナ・エヴァンス。登場した時の衝撃は今でも忘れられません。ライナーも数作書かせていただきました。そういえば2年くらい前に行った三重県鈴鹿市のカフェでエイドリアナ・エヴァンスの「Love Is All Around」がかかって、ちょっと感動したのでした(笑)。

Adriana Evans / Love Is All Around
デビュー・アルバムは本当に凄かった。タイロン・デイヴィス「In The Mood」使いのこの曲も最高という他なし。というか、アルバム全部最高。

Front Page / Somethin’ About Your Lovin’
エイドリアナ・エヴァンスといえばプロデューサーでもある夫ドレッド・スコットの存在は欠かせませんが、若かりしドレッドがこの3人組ヴォーカル・グループの楽曲にラップで参加していたことを覚えてる方はどれだけいらっしゃるでしょうか。エイドリアナのおかげで(?)ネオ・ソウル的なイメージ強いドレッドですが(ホント?)、ここではバキバキのNJSビートの上でラップしていて、それはそれで新鮮です。

ネオ・ソウル系のアーティストに実際に会ってインタビューをしたことは殆どないような気がしますが(メール・インタビューならあるけれど)インタビューではなくプライヴェートで一番近くで見たのは、2005年にNYはブルックリンで行われたデイヴ・シャペル主催のブロック・パーティーに行った時(この話、前にも書きましたが)。
色んなアーティストとお友達のスーパー日本人、スーシーさん(渡辺直美ともお友達w)のおかげでバックステージに入ることができて、そこでジル・スコットと2メートル隣くらいまで近づいたのでした。なんか小学校みたいな建物が控室だった記憶。ジル・スコットもなんだこの東洋人と思っていたことでしょう…。そしてルーツの面々もその場にいたような…記憶曖昧。けどなぜかジル・スコットははっきり覚えてる。すごくふっくらしていた印象。
あと、ライヴには元恋人同士のエリカとコモンも出てたんだけど、確か別れた後だったから、勝手にこっちが緊張した記憶(笑)。カニエもモス・デフもフージーズの再結成ライヴも観られて最高に幸せだったのでした。あそこで一生分の運を使い切ったような気がします(笑)。

なんてことを書いてたら、Spotifyにジル・スコットの偽物の新曲が登場したり色々ありますが(笑)残りの2月も頑張っていきまっしょい!(なんだこの締めw)

新曲キター!と意気揚々と聴き始めたらほぼインストでした。この偽物め!怒


<今日の1曲>
Coco Jones & Leon Thomas / Until The End of Time

今月も色々新曲が出てますが、今のところ一番好きなのはこの曲。バレンタインデーにリリースされたSpotify限定シングル……だけどYouTubeにもアップされてたのでアップしちゃう。ジャスティン・ティンバーレイク&ビヨンセ曲をしっとりと歌い上げた、オリジナルに忠実なカヴァーとなっております。ココ・ジョーンズは去年から“キテる感”が凄いですね。

Justin Timberlake / Until The End of Time feat. Beyonce

元曲。こっちの方がBPM遅めですね。プロデュースはティンバランド&ダンジャ。ボトムの音がティンバっぽいという気がします。

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