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オルタナティヴR&Bディスクガイド/Bryson Tiller「CALYPSO」

私と文筆家/ライターのつやちゃんさんが監修を務めました『オルタナティヴR&ディスクガイド〜フランク・オーシャン、ソランジュ、SZAから広がる新潮流』が、本日3月29日にDU BOOKSから刊行されました。

内容については以前noteで書いた通りなので、これ以上書きませんが、今回はもうちょっと突っ込んだ話を書いてみたいと思います。長くなりそうな予感ですが、お付き合いいただけたら嬉しいです。

学生時代にライターを始めて早四半世紀経ちますが、四半世紀にして初めての監修本となりました。「25年もやってて初かよwww」と笑われてしまうかもしれませんが(そんな意地悪な人いないと信じたいですが)、自分のペースで仕事をして、OL兼業や出産、子育て(still now)、夫の海外駐在同行を経て、やっと今ここに辿り着いたのかなという感じです。もちろん私の実力不足も多分にありますけどね。

DU BOOKS小澤さんから監修のお仕事の依頼をいただいたのが去年の9月。ちょうど10月から私生活の変化に伴い多忙になることが決定していたので、最初はお引き受けしようか少し悩みましたが、これを断ったら絶対後悔すると思ってお引き受けしました。こんな私に声をかけてくださった小澤さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

それからはつやちゃんさん、小澤さんと毎日のようにメールする日々。選盤に悩み、レビュー以外の内容に悩み、タイトルに悩み、個人的にはスケジューリングに悩み。けどあたふたしてたのは私だけで、つやちゃんさんと小澤さんはずっとどっしり構えてくれていたように思います。私が一番年上なのに!

ちなみにつやちゃんさんは天才。私が人生で出会った人の中でもトップクラスに頭の良い人だと思う。私がウジウジ悩んでることもパッと解決してくれたり。そりゃああれだけ大量の仕事(しかも多岐にわたる)をこなしてるのも当然だよなぁと思います。しかも物凄いクオリティで。私の名前が先に出てるのはただ単に年齢順なだけで(笑)本当につやちゃんさんあってのディスクガイドだと思いますよ。
編集の小澤さんは私がこれまで仕事をした編集者さんの中でもダントツで仕事が丁寧。そしてセンスが素晴らしい!カヴァーをhitchさんにお願いした時点で優勝です。中身の細かい部分にも小澤さんのセンスが感じとれると思います。ちなみに小澤さんはファレルに似てます(笑)。

ライターさんは今回若い人とお仕事してみたいっていうのが個人的にはすごくあって。私が持ち得ていない視点や感性があると思ったので。オルタナティヴR&B自体、より若いリスナーに支持を得ているように思うし。その中で私がネットなどで文章を読んで気になってる人だったり、つやちゃんさんに紹介していただいた人にお願いした感じです。
もちろん高橋芳朗さん、林剛さん、長谷川町蔵さん、渡辺志保ちゃん(年下だけど)といったベテランライターさんにも絶対お願いしたいと思ってました。絶対的な信頼があるので。個人的には高橋さんはライターの師匠みたいな人なので(と私が勝手に思ってるだけですが)今回私の監修した本でお仕事ご一緒できたのは感慨深かったです。
ライターの皆さんの原稿を読むたびに感動していたし、お願いして間違いなかったなと心の底から思います。ライターさんもお会いする機会がなかなかないのですが、いつかみなさんとお会いして、直接お礼が言えたら嬉しいです。

そして何より! 本書を予約してくれたり、これから読もうかなと思っている全ての人に感謝感謝です。一人一人にお礼を言いたいくらいだ! まだまだ絶賛発売中なので(なんせ今日発売だしw)この熱苦しいnoteを読んで興味を持ってくださった方がいらっしゃったら、是非是非ご購入いただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします!

そして本書を読んで、R&Bに興味を持ってくれる人がもっともっと増えますように。それが一番の願いかな。
R&B、今も昔もむちゃくちゃ面白いですよ。本書で紹介しているような2009年以降の潮流は今でも続いて、さらにどんどん進化、細分化していってるし、一方でずーっと変わらないものもあるし。本書で紹介しているアーティストは極々一部なので(所謂王道の人はあんまり載ってないし)、色んなR&Bを聴いてみてくださいね。

熱苦しい文章で失礼しました。一生に一度あるかないかなので許してください(笑)。
引き続き『オルタナティヴR&Bディスクガイド』よろしくお願いいたします!

<今日の1曲>
Bryson Tiller / CALYPSO

『オルタナティヴR&Bディスクガイド』の発売日とビヨンセのアルバム・リリース日が一緒だなんて運命じゃん!と思ってますが(笑)まだ全然聴き込めてないので追々。だって27曲もあるんですもの! 
というわけで、誰にしようかなーと思ったんだけど、ディスクガイドの中でも結構重要なアーティストとして紹介されているこの人の新曲を。かつてトラップ・ソウルを打ち出した彼ですが、今回はタイトルからしてカリプソ?! と思ったけど、一般的にイメージするようなカリプソ感はなし。ビートはアフロビーツな感じだけど。「Her body like Calypso〜♪」と歌ってるのでジャンルのカリプソというよりは、ギリシャ神話に登場する女神のカリプソのことを言ってるのかなと思ったり。ビートは立ってるし、フロアで軽やかに踊れる曲になってますけどね。

つやちゃんさん×VivaOlaさん×藤田織也さんによるこちらの↑鼎談でもブライソン・ティラーの凄さが語られてますよ。ていうか、この鼎談、マジですごい濃い内容で半端NASです。私は一切関与してませんが(笑)。オルタナティヴR&Bを知る意味でもぜひご覧になってみてくださいね。

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