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お気に召すまま

シェイクスピアの戯曲だが、昨日に続いて猫の事である。
何せ意思疎通をお互いのしぐさに頼るしかないため、あれこれと確信を得るのが難しい。

が、こと食の好みは毎日の気分にすら左右されて一筋縄ではいかない。

我が家には2匹の猫がいるが、とはいえ今のところ気に入って食べてくれている。

11か月でべっ甲のレビィは雌である。
動物病院の先生をして「神経質」と申し渡された繊細さのせいか、どうやら偏食気味である。まず、魚は好まない(らしい)。
蒸したササミは食べるが、マグロは食べない。
あの、猫なれば抗うものなしとされるチャオチュールですら選り好みする。
ちなみに私は、その頑なさが大好きである。

5か月で茶シロの雄ちび、コタは何でも食べようとする。
シンクに飛びあがっては菜箸すら舐め、夕飯に刺身を並べれば鋭い眼差しで隙を伺う。自分の食べかけを横に置いてレヴィのエサ皿を狙う。
その貪欲さは大好きだが、いろいろ油断ならない。

どちらも、いつもはドライフードだ。
ピュリナワンが我が家の主食。

近所のスーパーやドラッグストアでも手に入り、高価でもない。
猫の事を考えれば良いものはあるのだろうが、なかなか悩ましい限りだ。

1つ残念なことに、味にバリエーションがない。

避妊去勢した猫の体重ケアはターキー、1歳までの子猫用はチキンしかない。そもそも全体のフレーバーが、サーモン・チキン・ターキー・白身魚の4種類である。

今日は、これ。明日は、あれ。と、飽きないように用意してあげたいところなのだが難しい。

飼い主にもNNN(にゃんにゃんネットワーク)的なものがあればいいのだが、あればかりは地域猫同士のもので人間は立ち入れそうもない。

最後に、かかりつけの動物病院で先生が仰った金言を残しておきたい。

「子猫用のマグロが泳いでるわけでもねえんだから、子猫用だの室内用だの気にせず食べさせたらいい」

まったく、ぐうの音も出ない。