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デザイナーズノート(カメレオンチェンジができるまで)


着想

「カメレオンチェンジ」はルールを上書きできるゴーアウト系のゲームです。

ゲームの核となる「ルールを上書き」するルールは、
フリードマンフリーゼの「フルーツジュース」や「トリックマイスター」のように、ルールが追加されたり改変されるのって面白そう!
というところから着想しました。
この「ルールを上書き」するルールを落し込むメカニクスを検討した結果、
ゴーアウトがふさわしいのでは、ということで制作がスタートしました。

テーマ設定

「ルールを変える」というところから、
自分の身体の色をさまざまに変化させる「カメレオン」を連想。
結構すぐに「カメレオンチェンジ」というタイトルは思いつきました。
妻にはダサいと言われましたが、結局本採用しました(わかりやすさ重視!)

じゃあ、何をどう変化させるのか。
フルーツジュースが頭に残っていたのかはおぼろげですが、
色々な動物が登場するのは、単純にかわいいし、楽しげかな、と漠然と思い、
そこから、足の数とか、歯の数とか、それぞれの動物の特徴って、
ルールになるのでは、と展開させました。

ここで、「ルールを変える」から、「動物の強さ比べ」というテーマに進みました。

モックづくり

足の数が多い「ダンゴムシ」や、歯の数が多い「サメ」などの9体のラインナップを考え、
はじめは「足の数」「肉食・草食」「歯の数」「住む場所」「1~9の数字」
の5つのルールを設定しました(後に「数字」はテーマと沿わないため「身長」に変更。さらに「寿命」を加え、完成版の6つに)。
これでざっくりルールは整い、モックをつくってテストしました。

モック。画用紙でつくりました。

テストプレイ

テストプレイはまずは家族でした。
はじめから「ちゃんとゲームになってるな」という感触があり、
家族の評価も「面白い」でした。
ちなみにこれまでも試作したゲームはいくつかありましたが、
どれも「まあまあ」でした・・・。

フィードバックを踏まえて改良を加え、
友人を交えたり、子供にもプレイしてもらったりしました。
このあたりで、ゲームが単調にならないよう、
UNOでいう「リバース」「スキップ」にあたるカードを追加しました。

ゲムマに向けて製品版作成

割と良いゲームになってきたぞ、と
にわかに自信を持ってきたところで、
ゲムマに目標を設定し、製品版の制作にとりかかりました。

ほんとーに右も左もわからず、
pcで絵を描く環境すらなかったので、
まずは色々調べるところからでした。

萬印堂さんのサイトを見たり、デザイナーの友人に相談した限り、イラレかフォトショが無いと始まらないらしい。
しかし、初期投資にしてはハードルが高く、どうしよう。。と、さらに調べたところ救いの手が!
それがアルパカさんです。
操作も簡単でブラシも豊富。
本当に助かってます。

ベンタブと格闘しながらイラストも描き終え、なんとかカードデザインを完成させました。。

ルールライティング

ルールを書くのも苦労しました。
抜けがあるとゲームが壊れてしまいますが、
細かく書きすぎても分かりづらくなってしまいます。
他のルルプを参考にしながら、妻にも校正してもらいました。

印刷→ラミネート→裁断→かどまる→はじめに戻る

印刷会社はイラレデータの入稿が必須がほとんどだったりして、
印刷も割りきって自前で行いました。
チャック横丁はMax100個だし、自前でもなんとかなるっしょ!と思ったのが地獄の一丁目。。

A4で印刷し、ラミネート。
カードサイズに裁断。
かどまるして丁合。
上記の行程を繰り返すわけですが、
手札12枚×5人+ルールカード6枚+サマリー5枚=71枚
がワンセットなので数が膨大。。。
量産するのにとにかく時間がかかりました。

腱鞘炎を起こしそうになる作業

こうしてなんとか52個(新作展示用1、見本1含む)、ゲムマに間に合いました。

宣伝はXで

宣伝も大事です。
ボードゲーマーは全員Xを見ていると勝手に決めつけ、とにかく定期的なポスト、自薦の連打を繰り返しました。
また、ましかまるさんのゴーアウトフェスへの参加や、ぼどろぐさん、きたこしさん、ちっち邸のゆるっとゲーム雑談など、メディアで紹介していただける機会はなるべく逃さないようにしました。

予約もやったほうがいい

はじめは、どうせ完売せんだろうし、取り置き予約はいらないかなー、と考えてたんですが、
結果論ですが、予約はとった方がよかったです。

他の方を見よう見まねで予約を取りましたが、
広報活動が予約数にも反映されるので、広報の効果分析に活用できるメリットがあります。
また、単純に予約が入るとめちゃくちゃ嬉しい!モチベーションにもつながります。
あとは、多少は当日持込み数の目安になるのかな。

しいてデメリットをあげるとすれば、
取り置き分と販売分を混同しないようにしなければならないこと、
キャンセルの場合、在庫を抱えてしまうこと、くらいでしょうか。
キャンセル対策については、15時過ぎたら自動でキャンセルですよーと案内したら、みなさん時間内に取りに来てくれました。

展望

だんだんゲムマ記になってきたのでこのへんで。
いまは、カメレオンチェンジを通販したいと模索してます。あと少しだけ改良を加えたく、そちらのバージョンでリリースしたいな、と。
また、春ゲムマの出展は見送りますが、次の秋には新作ででたいなーと考えてます。

長文乱文、読んでくれた方、ありがとうございます。
引き続き、カワウソゲームズをよろしくおねがいします!

ではまた。

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