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2021年年間成績と負けた月の敗因と気付き、その時何を思い考えたか

2021年の年間成績は月間10勝2敗、トータル損益は+17,000万(画像は暫定値)で終了。

1月+670
2月+5,160
3月+760
4月+2,730
5月−330
6月−400
7月+340
8月+1,280
9月+1,700
10月+1,470
11月+3,120
12月+420(暫定)

去年よりは総じて難易度が若干高まった感じで去年の+24,700万よりもパフォーマンスが落ちてしまったが、今年の内容としては去年の内容よりは良くなっている部分も多く何はともあれ年間通して勝ち越せて良かったと思う。

今年1年間のプラス月に対しては特に感想はなく、むしろ今年は5、6月の軟調な地合いの月で連敗してしまったことのほうがインパクトとして大きかった。その6月頃に自分の悪い癖(取引にまつわる感情的な判断とその判断に至った動機等)を見つめ直す時間を作ってでも修正を加える必要があるなと思い、色々な角度から改めて自身の取引を掘り下げながらフィードバックしていくことにした。すると一つの原因が浮かび上がってきた。それは『明確な狙い目がない』時でも無意識のうちに無理やり狙いを探し出してトレード対象に加えて、トレードしてしまっていたという習性(?)というか癖が見つかった。自分自身の思考の癖というものは半ば無意識下で行っていて意識の裏側に隠れているものが多くて気付き辛い、そのため少しでも気づきやすくするためには常日頃から自身の行動や動機をこまめにフィードバックしてチェックし続けていく姿勢が必要になってくると思う。そうでもしないと何も気づかないままでは同じ過ちを無意識に延々と繰り返し続けてしまう、同じところを延々とぐるぐる廻り続ける事態に陥ってしまうので常に気をつけなければいけないことの一つだと思う。

数ある選択肢の中から最善手を選ぶ場合は対象の選択肢の中にプラス期待値の銘柄がある場合(見えている)はそれを選べれば何も問題はないが、中には選択肢の中にプラス期待値の銘柄が一つも存在しない場合や、全てマイナス期待値の銘柄だけというケースも状況次第では頻繁に出現する。自分としてはこのような混沌とした局面での最善手は「何も選ばないこと」で次善手としては、「その中で最もマシな選択肢(最もマイナス期待値の少ない)」を選んでいた。次善手と言えば聞こえは良いのかもしれないが悪く言えば『妥協』とも言える。

「将棋ではこういったプラス期待値のない局面(選択肢が全てマイナス期待値)は頻繁に出現するようで、その状況下での最善手とは一番マイナス幅の少ない選択肢を選ぶことという」

将棋のルール上『投了』するか『次の一手』を指すか必ずどちらかを選ばなければいけないが(仮に最善手がマイナス期待値であっても選ぶ)
将棋とは違い相場の場合は第三の選択肢『何も選ばないこと』という選択肢が存在する、が今回の自身のケースではどうやらプラス期待値の少ない(無い)選択肢しかない状況下で次善手の「最もマシな選択肢」を選んだ先に(データ上では)大半の損失群が発生するような感じに思えた。

今回判明した自身の思考の癖は特定の状況下において期待値の低い(orマイナス)選択肢しかない中でも妥協をしてまで敢えて狙いを作ってしまうことであり、そもそもの一連の負けの主原因。この従来の考え方を即刻止めて、明確な狙い目のある(プラス期待値のある)銘柄が出現するまではひたすら何もせずにじっと待つことの重要性を自分の意識に対して再認識させると共に改めて待つことを徹底させることが自身の取引内容の向上の糸口に繋がるだろうと思った。

このルールに従って行動していくと何かを選択動作する時も常に意識することになるので自分自身の感情がいつ変化して妥協しようとする思考にシフトしていくのかなどが徐々にだが分かってくる。こういった小さな取り組みや修正が功を奏してか少しずつ調子を取り戻していった。因みに連敗した5月(−330)、6月(−400)と最終営業日の時点で−400万(最終+1,470)だった10月の内容に今回の分析を加えて改めて精査し直してみた結果、内容、金額共に全て接戦以上(プラマイゼロ〜+100)になっているようだったことが判り実行できさえすれば取引内容が確実に良くなるんだなと確信した。

実はもう一つ大きい気付きがあって今年12月の初旬頃、突然ふと「何かおかしいな」と自分の今さっき行ったトレードに強い違和感を覚えて、今年一年間のトレード履歴から今トレードした局面と類似したトレードのトータル成績を計算してみることにした。すると今年1年間(2021年)で取引130回で−3,000万も負けていたことに初めて気付いた。流石に今年だけ運悪くたまたま負けてたのかなと思い去年2020年まで遡ってトータルを算出してみると今年と同じく130回くらいの取引でトータル−3,000万くらい、2年間で取引260回トータル−6,000万も損をしていて全体の利益の足を大きく引っ張っていたことが判明した。何故このような巨額の損失の出ているトレードが見過ごされ続けてきたのかを過去を振り返りながら考えてみることにした。

まずこの取引のルーツは自分がトレードをやり始めた時期(2007年〜)からずっとメインでやってたオーソドックスな高値で買う順張りの手法で、実際この手法は当時少なかった資金を徐々に増やすことに大変貢献したやり方だった。なら何故2年間で計6,000万も負けていることになったのかを幾つか仮説を立ててみた。

①東証アローヘッドの前のシステムでは値動きの速度が比較的ゆっくりで買い上がった後「ダメそうだな」と思った後でも(値動きの更新速度が遅いので)時間的に逃げる猶予があった。今現在はアローヘッドで毎年処理能力が高速化されて買い上がった後「ダメだ」と思った瞬間には株価が一瞬で下落してしまい逃げ遅れるケースが多くなった。

②昔は数百万単位のロットで取引していたので買った後も直ぐ逃げることができて手仕舞いやすかったが今は数千万単位で買うため新興の小型株や板の薄い銘柄などは買っても手仕舞い難くなった。

③老化で反射神経の鈍化。

④金を持った一部のスキャルピング勢が大口ロットで小資金の時と同じ局面で同じスキャルもどきの取引を続けているせいか以前よりもミクロのノイズが大きくなり値動きに微妙な変化が生じることが多くなって結果的に噛み合わせが悪くなった。

考えついたのはこの辺りで、おそらくこれらの要因①〜④が少しずつ干渉しあってやり辛くなったと思う。今までは正しかったことであっても時代の流れや自身の置かれた状況にそぐわなければ否定していく作業も時には必要になってくるが何かを変えることはとてもエネルギーと勇気がいる。特に元々間違っていたことを咎めるのではなく元々は「正しかった」ことなら尚更。

この懸案の取引ポイントには固有の傾向もあって2年間で計260回のうち約75%である200回については一律的なルールを条件付きで設けることで「(自分の買おうと思っている株価から)何%以上離れている値動きには一切手を出さない等」大体は回避できる事にも気づいた。

今の自分の感覚では回避率80%くらいを達成の目標にして多分70%位の取引は回避できそうな感じだと思うので1年間でおよそ−3,000万の70%=2,100万位のビハインドが消えて手元に残る計算になる。

でもこの取り組み一つだけでは損失が一定程度手元に残るというだけで留まってしまうので、そのトレードを回避することで残った(るであろう)リスク資金の一部を自分の最も得意にしている期待値の高いポイントに上乗せしてトレードをすることを考えついた。二段ロケット🚀としては

「第一段階」:特定の局面で繰り返し行っていた取引の大半をやめる
(※重要:読みを入れた上で)

「第二段階」:回避できたことで残る(であろう)資金を自分の最も得意にしている期待値の高い場面で上乗せしてトレードする。

このアップデートされた考え方を元にしたトレードの仕組みを新たな取り組みとして継続的な研究課題とした。

この考え方に基づいたトレードでは上乗せして勝負するであろう一部の個別取引のリスクは確かに上昇するが(普段よりも大きく賭けるため)取引全体からみた平均リスクは上昇しないと思われる(今まで繰り返していたある特定局面のトレードを読みを入れた上で回避するので減るはずだった利益が一定額残る)この理論はあくまでも『第一段階』である特定の局面でのトレードの大半を読み切って回避できることを前提としているので、今までと同じような考え方ではまた妥協した取引を繰り返してしまい結果、単に期待値の高い(であろう)ポイントでリスクを増やしてトレードするだけの只のハイリスク勝負になってしまう。そのため取り組んでいく上では常に目的意識(内容を向上させる=結果も良くなる)を見失わないようにしていかなければいけない。そうしないと両輪の歯車が上手く噛み合わなくなったり、ただ危険性が増えただけの事態になりかねないと思うので『より慎重に』『より丁寧に』取り組んでくことが続けていく上で重要な要素だと感じた。

次に『第ニ段階』である自分が最も得意にしている場面での取引が1年間でどのくらいの回数があったのかを遡って調べて見ると今年1年間でおよそ『24回』、去年一1間では『23回』ほどの回数であることも判明した。
そしてこの特定の取引ポイントに対して従来仕掛けていたロットをどのくらい迄増やすことができたかどうかも検証してみたら従来比1,3〜2倍(平均1,5倍位)のロットでトレードしても(理論上は)問題ないということも分かった。但しトレードを執行する瞬間においては普段よりも確実にリスクを多大に感じることになると思うので、その辺りは乗り越えていかなければいけない心理的ハードルの一つだと思う。この考え方は機能していないものを切って機能しているものにより資源を集中させるという両極端なやり方になるとも言えるが、結局は自分の性にあっているかどうかなので自分としてはこの位偏っているほうが丁度良いくらいなのかもと思ったりもする笑。

因みにこの時はまだ12月初旬だったが、この新たな課題を組み入れた取り組みを来年からではなく、直ちにこれら一連の内容を自身の思考に落とし込みつつ今月12月を来年1月だと思って今現在取り組んでいるところ。

自分の中では相場との距離感を「付き合うのはこのラインまで」と決めていて(運用資金額、運用方法なども)自分で決めた範囲の中で如何に伸びしろを見つけて伸ばしていくことができるかを考えて実践していくことももう一つの裏テーマであると思っていたりする。そのためにはただ漠然と続けていくのではなく意識的に何かを見つける努力、気付き、それが新たな視点を構築することに繋がっていくと信じて少しずつでも向上していけたらなと思う。

来年はもしかすると金融所得課税20%で取引できる最後の年になるかもしれないので、後悔のないように今年以上に内容を良くして行きたいと思います。

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