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雨も曇りも『いい天気』

ある昼間、張り切ってカーテンを開けたら曇り空だったのですが、気が付いたらなぜか、「今日もいい天気!!」と口に出していました。

外が明るい時間に起きれたの久しぶりだったせいかもしれない。

すぐに我に返って、「いやいや、曇りだよ。全然いいお天気じゃないよ」と自分にツッコミを入れたのですが、


すぐに、再び我に返りました。


『いや、別に曇りでも"いい天気"でいいじゃん』


そう思って見上げたら、仄白い雲で覆われた空は、晴れではなくとも十分に綺麗だよなって初めて思ったのです。


雲の濃いところと薄いところで色合いが違って、濃いグレーから白っぽい色へと複雑にグラデーションしてて。

雲ならではのもこもこ具合が、いい感じに陰影を描いてるわけですよ。


でも完全に雲一色ということもなく、遠くのほうを見ると、うっすら太陽の光が雲を透かして差し込んでいたりもする。


雲越しの陽光って神秘的で綺麗だよねーと思ったら、『晴れ以外は"いい天気"じゃない』って、なんでそんな風に思い込んでたのか不思議なくらいだった。


青空の清々しさは確かに最高だけど、曇り空にだって、それこそ雪だって雨だって、その天気でしか見れない景色と、味わえない感動があるんだなって。




話は少し変わるのですが、昔の古いアニメに、『ちっちゃな雪使いシュガー』って作品があるんです。


"季節使いって知ってる?"


そんな語り口から始まる、季節をつかさどる妖精たちと人間の女の子のお話。


ただし、『季節をつかさどる』といっても、実際に季節使いたちが操るのは季節そのものではなくて"天気"なんだよね。


風を起こしたり、雪を降らせたり、雲を作ったり。


タイトルにも出てくるシュガーという子は、雪を降らせる『雪使い』の妖精です。


……でも、子供たちはともかく、私たち大人にとって、"雪"って必ずしも『降ってくれて嬉しいもの』ではないですよね。(これは雨なんかにも言えるけど)


実際に作中でも、「明日は雪かー……」って憂鬱そうにする大人たちを見て、シュガーが落ち込む話があるのです。


それでも彼女は頑張って雪を降らせ、それを見た街の子供たちは『初雪だ!!!!』って大喜び、シュガーも笑顔になる……というのがその回のオチなのですが。



その話を見てから、雨や雪の日を『嫌な天気』みたいに扱うのはやめようと思ったんだよね。

そんなこと言ったら、私の街にいる雪使いさんや雨使いさんが悲しむよな、って。


外に出る用事がある日が雨だと確かに不便も増えるけど、そういうのは工夫や準備次第で軽減できるし。


なんというか、どんなにものすごく運良くても、『私の外出する日は一生涯絶対に晴れ』みたいなことにはならないじゃないですか。

たぶんそれ目指しても無理だよね。

そもそも私たちは季節使いじゃないのでお天気操れないしね。目指しようがないよね。


だったら、『雨が降りませんように』って気を揉むんじゃなく、『雨の日の外出は億劫なものだから』って、"自分が憂鬱になること"をそのまんま放置もせず、少しでも自分が心地よくいられるよう能動的に動いたほうがいいよな、と思ったのです。


『借金400万あった私が年収3000万円になったお金に愛されるノート』という本にも、この『雨の日を少しでも楽しくする工夫』についてのエピソードが載っていて、それを思い出したりもしました。

とある経営者の女性が雨の日を楽しみにしていて、著者が理由を尋ねたところ、『可愛い長靴を買ったから、それを履けるのが楽しみ』とその方は答えたのだそうで。

なるほどなー、と思ったもんです。


でも、こうして記事を書いてて私が心底思うのは、『じゃあ私も可愛い雨具を買って雨の日を楽しもう!』 じゃなくて、『朝起きて雨降ってたら全ての予定を取りやめにしてお家でダラダラしてたい』なんだけどね。


ハメハメハ大王のように生きたい。


よく考えたら別に雨の日そのものが憂鬱なわけじゃないんだもん。

雨の日に荷物持って外に出かけなきゃいけないことが億劫なだけなんだもん。

雪だって雨だってその天気でしか味わえない感動はあるけどそれはそれとしてさ。


仕事や学校にしろそれ以外にしろ、"予定"を『絶対的なもの』『変えられないもの』って思うから、天気に一喜一憂してしまうわけですよ。

現代の人は『決められた予定には絶対従わないといけない』って生活を強要されすぎてるし、だから自由になる時間も少なくて、『雨が降ったくらいで予定をずらせない』って、余計に自分を窮屈にしてしまう。

言い方あれだけど、『予定』ってものに対して完全に服従を強いられちゃってるんだよね。(もっと言えば、『社会』とか『常識』に対して"抗ってはいけないもの"って思い込み過ぎちゃってる)


もっと自由でいいよなー、軽くていいよなーって本当に思います。


今の社会にはフレキシブルさが足りないよ本当に。何から何まで窮屈なことが多すぎるもの。



だから、1日も早く、『私たちはもっと自由に生きていい』ってことをみんなが思い出せるといいよね。

それこそ大王様にでもなったみたいに。


でも例のハメハメハ大王の歌、改めて歌詞を調べたら、風が吹いたら遅刻で雨が降ったらお休みなのはハメハメハ大王自身じゃなくて彼の子供たちのほうでした。

子供!? 子供いたんだ!? っていうか歌詞をよく見たら奥さんも出てきてる! え、本当はこんな歌だったんだ!? 全然覚えてなかった!! 人生34年目にして初めて知る事実!!!! 衝撃!!!!!!!

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