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喜屋武ちあきの独立日記。その13〜7月まとめ〜

こんばんは!

16年間いた芸能事務所から独立し、フリーランスで活動している喜屋武ちあきです。


現在の主なお仕事は"アニメ・漫画・ゲーム好きなオタク司会者"です。


(エレベーターで写真を撮ると、向かいの人が気になります)



しばらくぶりの更新になってしまいました。

7月後半は…忙しかったですねーーーー!

ダメですね。日記はこまめに更新しなくちゃ。



今回は、私が今感じている"芸能界の大問題"について、色々書いてみようと思います。それなりに長いです。


まとめると、芸能人ってキャリア形成ハードモードじゃね?人生120年時代にある意味最弱の”一般社会においてスキルが可視化されていない個人事業主”でどうやって生き残ってくわけ?私それ解決したいんだけど!!ということについて、書いてあります。




実は……

私はこの7月をフルに使って「芸能人のキャリア問題を解決する方法はないのか」という議題について全身全霊で考えていたんです。



もともとこの問題について考え始めたのは2018年のはじめ頃。


その前の年くらいから、事務所のマネージャーとは仕事があるときくらいしか連絡を取っておらず、仕事についても相談できる人もいなくて、自由に動ことが難しい環境について悩んでいました。



16年間芸能一本で仕事をしてきて、それなりに頑張って、20代を仕事に捧げて働いてきたけれど、気づけば30代も半ば。


はて。自分は一体、今後何をして生きていきたいんだろう?

世は人生120年時代とまでいわれるこの時代ですから。

先のことをちょっと一回考えてみた方がいいな。と思いました。



そもそも私ってどんな人間か。


私はアニメや漫画やゲームが好きなオタクです。

私はヨガインストラクター、健康リズムカウンセラーの資格を保持していて、ダイエット・健康についての指導ができます。

私は司会の仕事を多く受けてきたので、だいたいどんな環境でも、最悪台本がなくても進行することができます。


自分自身を説明するとこうなるし、きっと今後やりたいことも大きくずれていないはずだけど。




ふと、唐突に

『芸能人のキャリア形成ってどうなってるんだ??』と思ったんです。


私はある程度、今までやってきたことがわかりやすい人間ではあるかもしれない。

それでも、一般社会に出たことがないので、社会で通用する自分のスキルを明確に提示することもできなければ、生涯的なキャリアプランについて考えたことも一度もない。


「そもそも芸能界にいてキャリアなんて言葉聞いたことない!」


ちなみに

「芸能界にセクハラなんて言葉ないよ」

というのは某芸能マネージャーに言われた言葉ですが、これは違う意味ですね。

思い返すと大変なパワーワードですねえ。ははは。




一般企業であれば、「営業職」「経理職」「人事職」「開発職」など、働く中で、何かしら名乗れる職種がつくと思います。

もしキャリアチェンジを考えたなら、その職種での経歴を元に、転職活動を行って行くのでしょう。

「エンジニア」など今をときめく人気業種はスキルさえあれば引っ張りだこでは!?



そして、ある程度の企業であれば人事評価などで自分の適性を知り、周囲との意見交換の場もあり、キャリアについて考えるタイミングも多々存在するでしょう。



でも、芸能人って職業はだいぶ変です。


そもそも、若くして志す人が多いこの業界で、"この仕事が一番自分に向いてるか"なんて絶対わからないはずなんですよね。そもそも他に向いていること、幸せを感じられる仕事がある可能性は大いにあって。


芸能界では、芸能のみの仕事だけで生涯食べられる人などほんの一握りであるにも関わらず、生涯のキャリア形成について考える機会に恵まれることはほぼありません。

それなのに、ほとんどの人がここに固執し続けることになる。という、夢のある特殊なお仕事なんです。



あの、この仕事のみで生活できていない人ってどうしてると思います??


男性であれば、芸能一本で食べられなければアルバイトなどしながら食いつなぎ、そのままフェードアウトしていく。その後は、ある程度、誰でもできるスキルを使って働いている人が多いように見受けられます。

芸能界という世界で特殊な技能を突き詰めたはずなのに、です。



女性の場合、若いうちは助けてくれる人もいるでしょう。私もいつも素晴らしい仲間に助けられて生きています。甘えてきたところも多々ありました。

人によっては残念ながら余裕と少しの下心のある方に頼り過ぎてしまう人もいるかと思われます。それがいつまでも続かないとわかっていれば、それも自分自身の価値の生かし方だと思いますよ。

そして、その後の一つのゴールは例えばいい相手を見つけて結婚。と思われがちですが。

結婚したら一生安泰!ハッピーエンド!!


とか存在しないはず!!!!!!

というのは、私の持論ですが。


そもそも私は結婚したことがないので本質はまだ理解できていないとおもいますが、今まで周囲をものすごく用心深くじっくりと見てきた結果、そのように感じています。

そもそも自分の母親のことを見ても、家庭という一つの場所に固執した結果がうつ病ですから。

そうした原体験から、自分の幸せについては早いうちからリスクヘッジをしておくべきだ!という考え方はあったんです。


のに、私はきちんとしたリスクヘッジをせず16年も芸能活動をしてしまった!!!

とはいえ私は大変変わり者で、事務所の人間もこの珍獣どう扱えばいいんだ…?と思っていたと思います。本当にご迷惑おかけしました。

私は勝手に自分で同人誌作ってコミケに出展したり(これ、自分プロデュースなので、趣味とはいえまあまあハードなことをやっているなと思います。コミケ参加者の情熱とバイタリティは凄い)

あと、自分でイベントを企画したり、アニメヨガ!なんて新しいヨガ作ってみたり。

自分発信で何かやるのが好きなので、元々フリーランス精神高めだったのかもしれません。



あと、実は一応、社会に通用するスキルとして、芸能界に入る前に通っていた幼児教育の学校で、保育士・幼稚園教諭免許を取るという最低限のリスクヘッジはしているのですが、昨今の保育園事情を見ていて「保育業界で働きたーい!」と思う人はよほどの子供好きだな!?と思っています。



で、それでも、この数年食べれない不安に苛まれとーーーっても悩んでましたからね!


そして、同業者や後輩から、仕事に対しての不安の声をたくさん聞いてきて、キャリアについて悩んでいるのは自分だけではない、ということもずっと感じていました。


最近はアスリートの方々のセカンドキャリア支援サービスについて耳にすることがよくあります。選手のその後まで考える、という球団やチームも増えてきました。


サッカー選手や野球選手は、いつか結果を出せなくなるタイミングが明確に訪れます。「戦力外通告」辛いものですが、これがあるおかげで次を目指すきっかけを得ることになると思います。むしろ優しいシステム。



芸能人に、そんなものは存在しません。


「なかなか売れないなー」「生活できてないなー」「なんかやりたいことでもないかもなー」「おっけー!じゃあもう辞めてさっさとセカンドキャリア!」なんて思える人がどれだけいるでしょうか。

自分自身には、一般社会に提示できるスキルやキャリアがない。ワードエクセルパワポといった、企業で必要とされやすいスキルやビジネスマナー、お金の知識もあまりない…と不安な方も多いはずです。


ここに根深い問題が存在していると私は考えています。



こんな芸能界の状況を見て、自分自身が体感して思ったことは「今困っている、もしくはこれから困ることになるかもしれない夢を追うみなさんに、このような悩みを抱えてほしくない、夢を追いかけながら将来のことも考えられる環境を作れたらいいのに!!」ということでした。

私は母親のこともあるので、特に女性に対しての想いは強いかもしれませんが。

これが、現在の私のミッションです。




自分自身のキャリアのためにも、助けたい人たちの為にも、既存のものを壊さないと始まらないんだ!と思い、事務所を辞めることを決意しました。


フリーランスになったことを発表したのが7月1日。

そこから1ヶ月、この問題の解決についてひたすら考えてきました。




このタイミングで、芸能人の働き方について世間でも疑問が上がってきたことは、自分にとって少し意外なことでした。

宮迫さんが涙ながらに「何度もそのこと(引退について)は考えました。でも30年間、この世界のことしかやっていない。僕ができることはこの世界でできることしかないんです。今は引退ということは考えられません」

と語っている姿を見て、改めて問題の大きさを痛感しました。

ご本人自身、他の職業への自信が全くないのだと思います。



確かに芸能界が特殊な業界であることは確かです。

ただ、これは逆を返せば

"芸能人にしかないスキルはたくさんあるはずなのに、自分たちがそれを理解していない。そして、世間もそれを知らないから認めていない"んだと思います。



実はこのミッションに関しては、小阪有花ちゃんも一緒に動いてくれているんです。彼女は同世代で、グラビアアイドルとしては私の同期ですが、セカンドキャリアとして幼児教育に取り組み、保育園コンサルとして10年間活動してきました。


元アイドルとして、きちんと意識を持ち活動してきた女性で、私とは全く違うキャリアと、スキルを持っている頼りになる子なんです。

自分自身の過去を、そんなこともあった!と笑い飛ばせるかっこいい女性です。


久しぶりの再会で、私がキャリア問題について話した時、彼女も近いミッションを抱えていることがわかりました。そこから、二人で可能性を探そう!と、色々なことを調べ、お互いの知っている様々な方に会って、お話を伺って。そんな7月だったんです。



いや〜。今までに使ったことのない脳みその使い方をしました。

1日に何人もの人に会って、話を聞いて、最終的に脳みそが動かなくて何も考えられなくなったこともよくありました。


私の苦手なことを、有花ちゃんが分析して言葉にしてくれるから、少しずつ考えをまとめることができました。



とにかくたくさんの情報を集めて、それを元にまとめよう!

ここには書ききれないくらい色々悩んで、色々なことを考えることができました。



少しずつ、走り出す準備を進めています。

押し付けではなく、本当に困っている人たちの末長い生活と幸せのためになることができますように。




2019.7.31

喜屋武ちあき




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