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カタチnote:003【思考停止】

【思考停止のカタチ】

【説明】
思考停止とは、自己変化の停滞、あるいは喪失である。

【分類】
狛犬型。洗脳型。遮断型。維持型。切捨型。怠惰型。忘却型。無知型。放棄型。

【狛犬型】
主人(上位的存在)に従う、思考停止。
善くも悪くも、主人の意向を絶対とする。
周囲に対しての意向押し付けによる、反発が起こりやすい。
逆に似た意向を持つもの同士は、惹かれやすい。
まさに従順な犬、であるが、一種の思考停止である。
例:教徒。

【洗脳型】
上書きされることによる、思考停止。
他人の思考がそのままコピー&ペーストされたタイプ。
「自己の思考」に「他人の思考」が直接上書きされているために「狛犬型」と違い、評価を行う自己の存在がなく、故に洗脳と言える。
環境が整えば、量産可能である。
例:ブラック企業。一部の新興宗教。

【遮断型】
現時点での、自己の情報環世界に引きこもる、思考停止。
外界情報をシャットダウンするため、既に在る思考を「自分の息を吸う」ように反芻する。故に、個性や偏見が濃くなる可能性がある。
長期間この状態が続くと、外界との乖離が大きくなる。
例:アーティスト。引きこもり。

【維持型】
現時点での思考を最適とし、維持する、思考停止。
その思考が自他との関係において、合理的なものだと判断し、これ以上の変化を望まないタイプ。
環境の変化があれば、一部だけ思考を変えて継続する、といったことがやり易い。
全体を俯瞰し、要所で思考エネルギーを節約できるタイプとも言える。
例:効率が良い人。

【切捨型】
思考をどこかで割り切ったり、中断する際に発生する一時的な、思考停止。
円滑な行動を行うため、最良の思考が時に、障害となる可能性がある。
「理想的な最良」よりも、目前にある「最善」を追求し、割り切り続けて「合理的な最良」を目指す現実派に多い。
慣れていないと、切り捨てるときに、苦痛や葛藤を感じてしまう。また、切り捨て過ぎると、理想が完全消失し、本来の目的が得られない可能性がある。切り捨てる「べき」タイミングを見極めることが大切。
回数を重ね、慣れ始めると「維持型」の性質を帯びる。
例:衛宮切嗣。

【怠惰型】
身体的、精神的なものが起因となる怠惰の、思考停止。
「とりあえず、なにもかんがえたくない」状態で、エネルギーを使って思考するのを、嫌う。
起因となるものを取り除けば、「怠惰型」から脱することが可能。
心身疲れによる思考停止であるなら、寝たり、風呂に浸かったり、外食したり、手段は多くある。
なお最良なのが、仕事、人間関係など、心身疲労のさらに根本にあたる原因を、解消することである。
例:心身疲労。五月病。

【忘却型】
経過によって、消え去ってしまう、思考停止。
在った思考が抜け殻となっていく「現象」とも言える。
時間経過による忘却や、病による忘却がそれに当たる。
例:認知症。

【無知型】
経験不足による、思考停止。
思考とは、経験があって宿るもの。
しかし、その経験が圧倒的に不足しているタイプ。
年月を帯びた者が、無知である時、害悪となり得る。
本当に、本当、言いにくいが、無知は害悪。
知らないことだから、別に大丈夫。となる、危険性がある。
経験の海に飛び込ませ、無理やり泳がせることが、この「無知型」から脱する、最適な方法だと考える。
例:無知な上司。新人。

【放棄型】
一時的に現状放棄する、思考停止。
何かしらの状況に忙殺され、処理限界に達する、或いは達する前に思考を放棄するタイプ。
一時的なバッファとして機能することもあれば、良くない事態へと繋がることもある。全体を俯瞰できれば、「放棄型」の使いどきを、見極めることができる。
例:適度に休憩をとる先輩。仕事に忙殺された新人。

「その他メモ」

思考停止は主に、良くないイメージが付与されることが多い。
しかし「維持型」「切捨型」「放棄型」のように意識すれば、ツールとして使える、魅力的な思考停止もある。
こういった分析は、自己の行動プログラムを組み上げる際に、イメージ想起しやすくなる。

思考を持たずとも、たいがいは惰性で生きていけるだろうが、それは一種の死のカタチだと考えている。
身体が健康的に在ったとしても、思考しなければ、そこに変化はない。

わたしは思考の喪失に恐怖を感じている。
そして、魂と言われる永久の存在を、どこかで信じたい、わたしがいる。

見上げれば大空が。見下げれば大地が。 俯瞰の位置では、多くを見ることができる。