切島カイリ

ライター、編集/フリーランス/東京在住/セントラル・セント・マーチンズ卒/ファッション業界をうろつく猫。twitter: @KirishimaKylie 安心は好きだけれど、退屈は嫌いなの。©Kylie Kirishima. All Rights Reserved.

神の視点で「シルバニアファミリー」を作ったら。  振付・演出家 菅沼伊万里インタビュー vol.3

私たちが振付師に求めるものは、「ダンスを作ること」だけではないのかもしれない。振付・演出家の菅沼伊万里(Imari Suganuma)の活動を見ていると、そんなことに気づかされる。

音楽やファッション、映像や漫画にいたるまで、あらゆる表現を愛してきた彼女にとって、ダンスは「表現手段の一つ」。自身が主宰するThe Bambiest(ザ・バンビエスト)の公演では、あえて動きにくい衣装やウィッグも積極

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「紙粘土」と「レゴ」で作り分けるダンス術 。 振付・演出家 菅沼伊万里インタビュー vol.2

女性アイドルグループ「ヤなことそっとミュート」のワンマンライブが、マイナビBLITZ赤坂で開催された。初披露された新曲では、メンバーたちがエモーショナルロックに合わせて次々とリフトや肩車を決めていく。そのアイドルらしくない前衛的な振付は、確かに衝撃的だ。

振付を手がけたのは、菅沼伊万里(Imari Suganuma)。「バンビ」の愛称で知られるThe Bambiest(ザ・バンビエスト)の主宰で

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歌舞伎とガロと聖徳太子で培ったもの。 振付・演出家 菅沼伊万里インタビュー vol.1

あるジャズライブの会場で、ギリシャ彫刻のようなふくらはぎを持つ女性に出会った。聞けば、振付・演出家だという。宝塚歌劇団や早乙女太一の舞台振付も手がける彼女は、「バンビ」の愛称で知られるThe Bambiest(ザ・バンビエスト)主宰の菅沼伊万里(Imari Suganuma)。ダンスの名門である日本大学芸術学部洋舞科卒業後、ロンドンのCentral Saint Martins(セントラル・セント・

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「終わった恋」の片付け方。

そのとき私はあんまりよくない恋を終わらせたところで、なんだかなあって感じで三茶のカフェでお茶していた。6月だというのに、外は季節外れな17度で、私は先週トレンチコートをクリーニングに出してしまったことを後悔していた。

 その時いっしょにいた俳優さんは(例の嫌なイケメン俳優とも繋がりがあり)、なんとなくその事情を知っていたので
「残念だね」
と言ってくれた。彼は優しい人で、誰に対してもフェアだった

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嫌なイケメン俳優が教えてくれたこと。

昔、ある俳優さんとデートをしていた。
普段から彼があまりに目立つので、街を歩くとすごい視線を浴びた。なんでもない道を歩いててもADさんがとんできて
「今、カップルでテレビに出演してくれる人を探していたんです」
と声をかけてきたりする。
「事務所に入ってるんですみません」
と、さくっと断る彼に驚いて
「こういうことってよくあるの?」
と、あとで聞いたら
「そうだね」
とあっさり。
恵まれた身長と顔面

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「花が嫌いな人」でした。

花好きの祖母は、今日も庭の紫陽花を持って近所に出かけてしまった。
私は長い間、花なんて嫌いだった。

母が花を育てるのが好きな人だったので、私は幼稚園の頃から「パンジーが咲いたから幼稚園に持って行きなさい」とか「庭のチューリップをお友達の家に持って行ったら?」とか言われて、濡れたティッシュとアルミホイルで茎を包んだ花束をよく持たされた。

そうやって子供が花束を持っていったって、みんながみんな喜ぶ

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