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アートカードを使って、ワークショップやセミナーをバージョンアップする①

 「わかる/わからない」の視点で、アートに関わる話を、思いつくままつらつらと綴っています。 …と、これまで冒頭に書いてきたのですが、最近の話題は「わかってる」と自分で思っていることばかり書いているなような気がしてきました(てへ…💦)
 で、今回は突如アートカードの話題です。今月に入って、アートカードを使って、アートの持つ魅力や可能性をお伝えする機会が多く、また、アートとは無関係のテーマでのセミナーやワークショップにも、結構”使える”のではと確信してきているので、少しポイントをまとめておこうと思ったしだいです。

 アートカードとはそもそも何ぞやということですが、片面に”作品”の写真、片面にその作品の情報(タイトル、作者、制作年、等々)が書かれいる、おおよそはがき大サイズのカードが何枚かセットになったものです。
 教育現場(主に小学校や中学校)で教材として使われるケースが多く、「美術知識」を得たり、「鑑賞学習」を通して「見たり、考えたり、話したり、聴いたり」の一連の能力を高める効果があるとされています。
 ”教材”ですので、材料としての自由度は非常に高いのですが、逆に学習プログラムとして有効に活用するためには、それ相応の工夫や知恵が必要になってきます。

アートカード3

 などと書くと、アートカード使ったセミナーやワークショップを考えるのが大変な気もしてきますが、実は、きっちりとデザインしなくても、アートカードを少し取り入れるだけで、これまでの内容を”バージョンアップ”できると感じています。

アイスブレークに使う>
 セミナーやワークショップで、アイスブレークを取り入れる方が多いと思います。自己紹介は定番の内容ですが、ここでアートカードを使うと、場が温かく盛り上がります。やり方は簡単…
 テーブルにアートカード(作品面)が見えるように広げてもらい、
「(今日の)自分を表すのに最もふさわしいと思うカードを一枚選んで、そのカードを使って自己紹介をしてください」
と、ファシリテーター(≒進行役)の方が、最初に一言声かけるだけです。
 通常の自己紹介と違って、紹介側としては「これを言おう」と思っていたことと別の話がカードに引かれてぽろっと出たり、聞き手側としては紹介内容と異なるイメージをカードから得たりとか、自分の履歴を情報として提示するのではなく、アートカードというツールを介すことによって、その人の人となりが非言語の形でダイレクトに感じられます。通常の自己紹介で得られないその方の持つ”雰囲気”が伝わり、緊張感もかなりほぐれてきます。
 また、「どれが自分に相応しいカードだろう…」と探し始める段階で、参加者皆さんが集中していただけるというのが、場づくりとして最初にやる内容として適していると思います。
 まずは、自己紹介からアートカードを使ってみるのはいかがでしょうか?

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