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summicron 50mm f2.0 4thとNOCTON 40mm f1.2の比較検証

先日購入したLeica summicron-M 50mm f2.0
普段sigma fpに付けてスナップを撮る標準レンズとしては2本目の購入です。
どちらも現行で手に入るレンズだが価格が大きく違うこのレンズ(定価だと約4倍差)
やや焦点距離も違うこの2つのレンズだが、描写はどれくらい違うのか比較してみた。

条件

・同じ位置からの撮影
・summicronはf2.0、NOKTONはf1.2とf2.0で撮影
・RAWからの書き出し
・色調、レンズの補正は無し、露光量補正のみ適応
・トリミングはなし

写真の表示順番は①NOKTON f1.2 ②NOKTON f2.0 ③summicron f2.0です。

f2.0同士で画角を揃えたバージョン

まず、50mmと40mmではこれくらい画角が変わります。

周辺光量落ち

NOKTON f1.2はかなり周辺光量落ちが目立ちます。
いや、ここは開放でここまで周辺光量落ちがでてないsummicronを褒めるべきか。
普段仕事で使用しているCanonのRF50mm f1.2でも開放だと結構周辺光量落ちをします。
NOKTONはf2.0まで絞ると周辺光量落ちはかなり改善されますが、それでもsummicronの方がまだ周辺光量落ちは少ないですね。
周辺光量=悪ではなく、作風によっては後からわざと周辺光量落ちを入れることもありますし、現像ソフトで補正もかけれるので周辺光量落ちが大きいことはそこまでマイナスではないのかと思います。

色のり、コントラスト

2、3枚目を見るとわかりやすいのですが、NOKTONに比べるとsummicronの方がかなりコントラストが低いです。
やや逆行気味とはいえ、あまり日の出ていない日中でもこれくらい差があるのかと驚きました。
もしかすると私の所有しているsummicronがやや曇っているのかもしれないですが、NOKTONはもともと描写に定評があるレンズですし、2017年発売とは言え2枚の両面非球面レンズを採用したかなり完成されたレンズですので納得の写りです。
コシナのHPではモノクロ写真が作例として紹介しているところを見ると、コントラストに自信のあるレンズなのかもしれません。

かたやsummicronは現行のレンズですが、基本設計が1979年から変わっていないらしく、かなり古い設計になっています。
40年変える必要がなかったと考えると、かなり出来が良かったレンズなんでしょうね。
それもあってか逆光には強くもなく、現代のレンズに比べるとコントラストが低いのですが色のりは悪くないのではないのかと思います。
写真を比較してもコントラストが低い中にもしっかり色は出ています。

コントラストに大きな差があった2つですが、作風によって大きく好みが分かれそうですね。
もしかすると、多くの人はNOKTONの方が好ましく見えるかもしれませんが、僕は優しい雰囲気を作りやすいsummicronが好きでした。
どちらがいいというわけではないのでお好みですね。

シャープネス

結論から言えば、どちらのレンズもよく写ります。
NOKTONはf1.2~1.4で撮影するとかなり緩めのふんわりするのですが、ピント面は比較的シャープに写ります。
f2.0まで絞ると途端にシャキッとしてレンズが変わったのではないかと思うほどです。
シチュエーションによって、柔らかく撮りたいのか、シャキッと散りたいのかを使い分けられるのはいいですね。

summicronはというと開放から比較的シャープです。
先述した通り、コントラストが低めなので優しい写りではあるのですが、解像感はしっかりある感じです。
特に周辺の解像度がかなり高く感じました。
画像で伝わるかわかりませんが、2つ目の作例を見比べるとf.2.0同士でもNOKTONよりsummicronの方が周辺の解像度が高いです。
聞くところによると、summicronはsummiluxと比べても周辺の解像度が高く、歪みが少ないそうです。
summicron恐るべしですね。

ボケ

ボケがわかりにくい作例で申し訳ありません。
ボケ具合に関しては、どちらもピント面からなだらかにボケが出ており比較的綺麗です。
昨今ではボケ具合にまで徹底的にこだわったレンズが販売されていますが、そこまでではないにしろ、特にうるさくなることはなく素直なボケ方をしてくれます。
やはりNOKTONのf1.2は驚異的で、近景で撮影するとカミソリのような被写界深度です。
わずかなピント面からとろっとろにボケていきます。
最短撮影距離はNOKTONが50cm、summicronが70cmなので寄ってぼかしたい時にもLeicaのレンズは不利ですね。
焦点工房さんからマクロ的に取れるヘリコイド付きのマウントアダプターが販売されているので、そう言ったものを使えば寄ることもできて解決するんですけどね。

おわりに

いかがだったでしょうか?
焦点距離も価格も違う2つのレンズの比較でしたが、好みが分かれそうな結果となりましたね。
総評すると、私の好みはsummicronでした。
…というわけで最後にsummicronで撮影した方の写真を編集したものを掲載して終わりたいと思います。

それでは良い写真ライフを!ちゃお



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