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日本の特許のリターンの世界ランクについて ~日本人の3%未満しか、知らないことシリーズ~ No.10

よく「日本の知的所有権ってどうなの? 中国に負けてない?」と話題になりますが、何か新しいものを出して、それが数が多いのはいいのですが、結局、リターンがないと話になりません。

そこで、知的所有権について、支払ってくれるものの収支がどうなっているかを理解しておくといいでしょう。

こんなかんじです。ちなみに日本は、世界3位です。負けたのは中国ではなくて、ドイツに負けています。まあ、1位はアメリカはいつものことですし、3億人と人口そのものが多いです。
ちなみに、中国はまったく上位にはおりません。170位です。おそらくアメリカやドイツ、日本にバカスカ払わないとやっていけないのでしょう。
しょせん、先進国ではなく、せいぜいが中進国だとわかります。

引用元はこちらですので、16位以下については、こちらをご覧ください。

また、論文数はこちらです。
これを見て「おおー、中国ってすごいね」と思うのは、素直すぎるというか、頭悪すぎだと思います。

解説しますと、いくつかの理由を聞いています。
「怪しい実態」はこちらなどにも掲載されていますので、あわせて読んでいただくといいでしょう。

中国のフェイクで出す本数水増しのテクニック例を紹介します。
(1) インチキな実験で適当に嘘データをでっちあげて、そのまま提出する。→追跡しても、同じように再現できない。でも発表を信じて、査読を通してしまいがちである。欧米の素直な研究者は「虚偽を出してこないだろう。倫理観がなさすぎることはしないだろう」と思い込んでいる。
(2)  そもそも査読のないような、2流3流学会誌に出す。金を払えば、載せてくれる学会誌はわりとある。
(3)  1本の論文を少し変えて、複数の国に出して本数を稼ぐ。ちなみに、実際の例でいうと、たとえば果実の栽培などの論文で、その果実が育たないような北欧などの国にも提出するとかで、水増しします。これをやると、平気で3-20本とかに水増しできます。
(4) 倫理感がないので、遺伝子組み換えなどやばい研究をたくさんやっているので、他国では常識的に倫理上やらないので、数の差がついてしまう。

もちろん、日本が科学予算を出していないので、技術者がやる気を失うとやはり本数が伸びません。日本企業のけちっぷりは、いつも批判の対象になっていますから、それはその通りだと思います。


また、給料のいい米国などに、日本から出ていきますし、なんと「千人計画」で中国に出て行ったというのもあります。
研究員のモラル低下と、倫理を売っても、設備がいいから中国で研究したいという点もあります。
これらは、日本の政府や企業がケアしきれていない問題があります。

ちなみに、ハーバード大学の教授で中国に協力した人は、このように逮捕されております。もう二度と、アカデミックな活躍はできないでしょう。学者生命の芽を自ら断ったわけですね。

https://www.technologyreview.jp/s/263485/the-trial-of-charles-lieber-is-also-a-test-of-the-china-initiative/



ですので、「本当はどうなの?」というのは常に疑いの目で見ないといけないと思います。
特に中国は共産党国家なので、「国を揚げる問題」については、メンツをかけて、予算オーバーしてもむきになって揚げる傾向があります。

年取った方であればご存じだと思いますが、昔、ソ連もオリンピックのメダル数をかけて、ドーピングしてでもあげるというむちゃくちゃをしました。最近でも、ロシアは同じことをしています。「面子優先」国家なので、倫理はありません。


嘘つきに騙されないように!!

追記
中国における研究についてよくご存じの方のコメントがありましたので、ご紹介して匿名で引用します。

「まず、中国やシンガポールの場合、結構アメリカ人でも「そのくらいなら中国に移住してもいいかな?」と検討するレベルの年俸を提示してきます。ただし、基本的に使い捨てだし研究自由度も低いので、みんな短期で帰ってきます。要するに、業績が出なければ即解雇だし、研究も多くの場合「このテーマのこの辺を、こういう結果が出るように・・・」的な指示があった上での研究。これは特にSTEM系では悩みの種で、製薬会社とグルでその製薬会社に有利になるような研究を発表して報酬を貰うという古典的な「研究詐欺」モデルを思わせ、倫理的に問題があります。また政府や雇用主が望まないような研究結果を出すと即干されます。

要するに、倫理観を捨てて、へこへこしないとだめってことで、本来当人の研究者が期待する「自由な研究」とは、あまりにも違うってことですね。
欧米・日本での研究の場合は、大きな目標はありますが、多少は自由度があるし、上に提案したりすることもできます。
これが、つまり直接的にいうとノーベル賞を基礎研究で中国が取れない理由に直結しているかなと思います。

AI,脳科学、生物学、心理学など幅広く研究しております。 貴重なサポートは、文献の購入などにあてさせていただきます。 これからも、科学的事実を皆様に役立つようにシェアしていきたいと思います。 ありがとうございます!!