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西郷どん最終回、からの9歳の考察・・・

らん子シリーズ#10

西郷どんの最終回を観たあと、一緒に布団に入ってからのこと。
9歳の娘が「どうして戦争したの?しちゃいけないんでしょ?」と。

あぁ…これは軽く流しちゃいけないことだ…と観念する母。

「そうね、新しい世の中を作りたいっていう人たちと、今までのままが良かったっていう人たちが、話し合いで解決できなくて、とうとうケンカになってそれが戦いになっちゃったの。」

『西郷どんは戦争したかったの?日本を新しくしたくなかったの?』

「ううん、戦争なんてしたくなかったし、新しい日本を作ろうと頑張ってたの。でも自分のことを信じてくれる人たちがたくさんいて、いろんな意見がぶつかる中で、なんとか仲良くうまくできないか頑張ったんだけど、それの限界がきちゃったんだよね…リーダーとして仕方なかったのかな」

『友達だったのに敵と味方に分かれて殺しちゃったんでしょ。どうして戦争ってなくならないの・・・』

もうこの時点で感受性の高い娘の目はウルウル・・・
あぁ、明日も朝早いのに終わりが見えないこの展開。。どうしよう。。

「そう、戦争はしちゃいけないって子供でもわかることなのに、今も世界のどこかでは戦争が起こってるんだよね。日本でもひいじいちゃんが若いころにもあったんだよ」

『どうして、どうして、そんなことするの…今も戦争がおこってる国の人たちはどうしてるの?』

「いつ爆弾がくるかわからない、とっても不安で苦しい生活をしてるよ。逃げたくてもお金がなくて逃げられないし、学校にも行けなくて、こんなあったかいお布団もなくて、おやつもなくて、病院にも行けない子たちもたくさんいるんだよね…」

『あぁ、だから学校でも洋服とかペットボトルのキャップとか集めて送ってるんだよね』

「そう。自分が今その場所に行って、助けてあげることはなかなかできないでしょ。でも実際にそこで助ける活動をしている人たちがいるから、その人たちにお願いしますってしてるんだよね。物もそうだし、寄付してお金を送ったりもしてるよ」

『なんか…私こんないい生活してていいのかなぁ…』涙がポロっと。

「あのね。今私たちはその人たちに比べたら、とっても恵まれた生活をしてるよね。でもそれを悪いなとか思って、私も同じようにその苦しさを味わわなきゃ、なんて思わなくていいんだよ。でもいばっていいことじゃないのはわかるよね。ママはね、恵まれた環境にあることをありがたいなぁと思って感謝して、じゃあ自分にできることは何かな、って考えることが大切だと思うの。自分が苦しかったら、自分を守るのが精一杯で、他の人のことを考える余裕がなくなっちゃうでしょ。苦しい人だらけだったら誰も助けられない。自分が幸せじゃないと人に優しくなれないの。だから今、あったかいお布団で幸せだな~と思って寝るのはいいことなのよ」

『うん。。みんなそうなるといいなぁ。。』

「そうだね。あなたが大人になったときに、今よりももっといい世の中で、ニコニコして暮らせる人たちがいっぱいいる世界だったらいいよね。そんな素敵な世の中にするために、今は勉強してるんだよ。いろいろ勉強してないと世の中のこと、わからないもんね」

『うん。わかった。。明日・・さ・・・』

そう言いながらやっと眠りについた娘。
枕が涙でぬれていた。

そして今朝の会話。
『ねぇねぇ、お手伝いしたらお小遣いもらえるでしょ、50円とか。それ全部一円玉でくれる?』

「え・・・?!」

『そのうちの少しを寄付したいの。だから細かいほうがいいと思って』

「えーと…1円玉50枚も持ってないから、じゃあ10円玉4枚と残りは5円と1円とかでもいい??」

『うん、それならいいよ!』

子供は本当に純粋だと思った。
社会貢献だの、人の役に立つだの、それは自己満足だの、難しいことはわからなくても、困ってる人を助けたいという気持ちは、見返りを求めない純粋無垢なもので、きっと全員が持っているはずのものなんだな、と思う。

そのピュアで真っ白なキャンバスで生まれた子供たちを、カラフルな明るい色で埋めるか、真っ黒に塗りつぶすかは、まずは親にかかってくる。成長とともにその親の役割は小さくなっていくんだろうけど、まだまだ甘えてくる娘を見ていると、親としても学ぶべきことはたくさんあるなぁと。

寒さとともに身も心も引き締まる朝でした。

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