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ピアノ・アゲイン⑤ ~ピアノ発表会

昨日「きたもとピアノフェスティバル」第1部に参加して来ました。開催の日が偶然私の誕生日だったので、これは良い記念になると思い応募したところ幸運にも抽選に当たりました。聞けば何度も落選して執念の当選などという方もおられたので、とてもラッキーでした。

今さらピアノ発表会ですよ!ずっとピアノがうまくなりたいとは思っていましたが、どうやったらうまくなるのかがわかりませんでした。よく勉強の出来ない子は「何がわからないかがわからない」と言いますが、私はまさにそれでした。自分の演奏のどこに問題があるのかがわからないわけです。

で、前記事で問題は「脱力」であったことを探りあてたわけです。ハイ肩の力を抜きましょうと言われて、だいたいの人は出来ません。自分で肩の力が入っていることを認識できていないことと、力を抜いた状態を知らないからです。物事を成す時もそうです。肩に力が入っている人はがりがりと自分や物事の実現をせっつきがちだと思っています。でも自分ではそれが当たり前なので身体の不調が「力んでいるよ」と教えてくれたりします。私がそうですもん。だけど私も、もう65歳。ゆったりと自分らしく晩年を送りたい願望が強いので是非とも肩の力を抜きたいところです。

ピアノフェスティバルはピアノの先生も見に来て下さり、開口一番「歌心もあるし、指もよく動くし、だけど肩に力が入っていて、背中が硬くてホールでは音が伸びない。これがこれからの課題ですね~。」と言われました。ポップスではどんな弾き方であろうとマイクが拾ってくれるので音の大小はエンジニア任せ、鳴るのはスピーカーです。背中なんて考えてみたこともありませんでした。

フェスティバルの当日は総勢50名以上出演したので興味深く見ていました。ああ、この人は上手だなぁという人は圧倒的に上半身の使い方がうまく腕の重さがスッと鍵盤に乗っています。あんな風に弾けるようになるのかなぁ?とちょっと溜息です。

でも音楽はとても不思議なもので、子供がピアノ教室に通い始めたので私も習い始めて1年です、というパパが「禁じられた遊び 愛のロマンス」をつっかえつっかえやっと弾いてるのを聞いて涙が出て来ちゃいました。素直で飾り気のない音に「がんばれ~~~!!!」という気持ちに自然になりました。一方流暢に弾くけれども、おもしろくな~いという演奏もありました。

自分の演奏の動画を見てみましたが、走り気味でミスも一杯あります。自分で点数をつけるなら35点くらいでしょうか。すごい緊張をしましたが、ごまかさずに自分のままに弾けたのでそこはよかったなと思ってます。そしてこれは私だけの感想だと思いますが、正直ピアノはものすごく弾きにくかった。アクションの返りが曖昧で、ええ!?このピアノを最後のプロピアニストさんが弾くの?と思っていたら、、、ゲストピアニスト「ラファエル・ゲーラ」さんは、何の問題もなくそれはそれは美しく見事な演奏をなさっていました。

ああ、これって、弘法筆を選ばずだし、プロのピアニストさんというのはどんな楽器でも実力を発揮できるようなものすごいテクニックを持っていらっしゃるのだと心底感心しました。

会場に一緒に来てくれていた夫にピアノの先生を紹介すると、先生が「響子さん、がんばりやさんなんですよ~~」と言ってくれたことが、後からじわじわ来ています。そう言えば「がんばりやさんだね」と言われたことは生涯初めてかもです。プロだとがんばるのが当たり前、何をやっても当たり前でしたから。

そんなわけで65歳の誕生日は約40年振りのピアノ発表会参加という、まさに音楽とともに生きる「極上の趣味」の幕開けとなりました。

ショパン ノクターンOp.9-2を弾いて来ました。月代先生がドラマの中で弾いた曲な。

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