マガジンのカバー画像

映画・動画記録

13
映画や動画の感想。Instagramのアーカイブです。 https://www.instagram.com/kyokota_log/
運営しているクリエイター

記事一覧

『ジョン・ウィック』1-3

『ジョン・ウィック』1-3

キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋を演じる『ジョン・ウィック』シリーズと、インド映画『RRR』『バーフバリ』は似ていると思う。

殺し、アクションものなんて、普段だったら私は絶対見ない。グロいし面白くないからだ。どっちが強いかとか、何のために戦うのかということに全く興味がない。なぜ私がこれを3本も見続けているかというと目的があるから。そして普段なら目を背けるジャンルの映画でも見ていられるのは、キアヌが

もっとみる
タイ映画『ハッピー・オールド・イヤー』

タイ映画『ハッピー・オールド・イヤー』

来月タイに嫁入りする友人と見に行ったタイ映画。出てきた私たちは「このタイミングで、一緒に見られて、よかったね」と話した。私は独身、定年後も続く35年ローンでマンションを買うことにした。それぞれ人生の決断をしたところだ。

主人公のジーンはスウェーデンに留学し、かの地の「ミニマルスタイル」にすっかり影響されて実家を「ミニマルスタイル」にリノベーションしようとする。しかしタイの実家はモノだらけ。父が残

もっとみる
『中村仲蔵』『畔倉重四郎』神田伯山

『中村仲蔵』『畔倉重四郎』神田伯山

「すごい面白かった、というか感動した」とこの動画を勧めた人からLINEが来た。

たまたまYouTubeで宮藤官九郎と荒川良々が神田伯山に講談を習う動画が流れてきた。神田伯山の名前や評判、ラジオを知っていたが講談は見たことがないので、動画を見てみることにした。見ているうちに神田伯山が「特殊」だと感じる。うまく言葉にできないが、「なんだこれ」とか「只者ではない」とかそういう気持ちである。そこで荒川良

もっとみる
『クィア・アイ in Japan』 Netflix

『クィア・アイ in Japan』 Netflix

この番組が変身後の姿を予告編で見せてしまうのは、それが一番の「肝」じゃないから。ターゲットたちがどのように自分を見つめ、受け入れ、変わっていくか、というプロセスが一番のドラマで、見所。それにターゲットになった人々はこれからまだまだ素敵に変わっていくだろうから、変身後の姿は通過点にすぎないし。全4話、各回しっかりと泣かされる。

Neflix限定であるこの番組をシンプルに説明するならば、「ゲイの5人

もっとみる
『バーフバリ 王の凱旋』S・S・ラージャマウリ

『バーフバリ 王の凱旋』S・S・ラージャマウリ

JUNE 7, 2018 Instagram掲載

こんなに上映後に観客がざわついている映画は初めて。
私も館内の明かりがつくやいなや、隣の友人(インドで会った)に気持ちを吐き出した。レディースデーなこともあるけれど、週の中日23時過ぎに終わる『バーフバリ』はほぼ満席。

最初、ツッコミどころが多すぎて「ちょ、強すぎwww」とか都度ニヤニヤしていたものの、もう終始「そういう世界」なのでツッコミがお

もっとみる
『KONMARI ~人生がときめく片づけの魔法~』 近藤麻理恵

『KONMARI ~人生がときめく片づけの魔法~』 近藤麻理恵

第3話まで見て、私は家中の服を引っ張り出して8畳の部屋に積み上げた。(その時の様子をブログに書きました)『全裸監督』を見るためにNetflixの無料体験に加入したので、ついでに話題のこんまりさん番組『KONMARI ~人生がときめく片づけの魔法~』を見た。ときめくものを家に残して、その他を感謝しながら捨てる、という言わずと知れたこんまりメソッド。アメリカの家をこんまりメソッドで片づけると・・・?と

もっとみる
『全裸監督』 武正晴

『全裸監督』 武正晴

「なんだこれ、おもしろい、というかすごい」とテレビを基本的に見ない、映画もあんまり見ない私がこのためにNetflixの無料体験に入って夢中で連日見た。無料体験の1ヶ月でシーズン1の全8話を見られると思うので、Netflixに入っていない人はぜひ無料体験を。

『全裸監督』はバブル景気に沸く1980年代にAV監督をしていた村西とおるの実話を元にしたNetflixのドラマ。前科7犯、借金50億、懲役3

もっとみる
『レディ・バード』 (2017)

『レディ・バード』 (2017)

私もやり直したい。ダッサい青春をもう一度。母親と猛烈に喧嘩したり、でも服を買いに行くのは一緒とか、友達をクラスチェンジしたり嘘をつくとか、好きな男の子の名前を書いちゃったりとか、クソみたいな処女喪失や。17〜18歳の彼女の「それ」は全然かっこいいものではなかったけれど、羨ましくなるほどかけがえのないものだった。

ヒロインが飛び抜けて美人というわけではない。ポスターの横顔は王妃のように気高く美しい

もっとみる
『うたかたの日々』岡崎京子/ボリス・ヴィアン/ミシェル・ゴンドリー

『うたかたの日々』岡崎京子/ボリス・ヴィアン/ミシェル・ゴンドリー

 働かないでも生きていけるちょっとした財産持ちのコラン。ある日美しいクロエという娘と恋に落ちて、幸せに結婚するが、彼女は胸に睡蓮が寄生する病気にかかり、どんどん没落していって…というのがあらすじ。鰻が水道管に住んでいたり、音楽に合わせたカクテルができるマシンが出てきたり、体温で武器を育てたり、心臓抜きが出てきたり、話に不思議なことが混じっている。1947年にフランスの作家によって書かれた小説で、最

もっとみる
マックイーン:モードの反逆児

マックイーン:モードの反逆児

失業保険で初コレクション、そして自らのブランドとジバンシィのデザイナーを務め、自殺したアレクサンダー・マックイーンのドキュメンタリー。私が彼の服で覚えているのは、円錐状の白いワンピースを着た女が回転台に乗って回っていて、両脇から2台の水鉄砲のようなロボットがインクを出すと、白いワンピースに模様が吹き付けられる、というもの。もちろん映画にもでてきた、この「No.13」は1999年の春夏コレクション。

もっとみる
映画『ビフォア・ミッドナイト』(2013)

映画『ビフォア・ミッドナイト』(2013)

ビフォア三部作最後。1995年に出会った2人は41歳。今度の舞台はギリシャ。どういう風になっているのかネタバレになりそうなことは書かない。説明ゼリフではなくて、パリの再会はあれからどうなったか、2人の関係はどうなのか、見事に映画中で明らかになっていくのでお楽しみに。2作目もそうだったけれど、とても設定がしっくりくる。

相変わらずの2人の会話。下ネタも交えた素早いやりとり。息がぴったり、というか堂

もっとみる
映画『ビフォア・サンセット』(2004)

映画『ビフォア・サンセット』(2004)

3部作の2作目。あれから9年後の再会。2人は32歳になっている。今度の舞台はパリ。新鮮な気持ちでぜひ見てほしいので、ネタバレしないように書く。 「わ、イーサン・ホークの見た目が残念なことになっている・・・やっぱり若いときはピチピチで可愛かったんだな・・・」と思っていたらジュリー・デルピーが現れて再会となる。彼女も同年代と比べたら綺麗だけれど、9年前よりは老けてかつてのキラキラが失われてしまっている

もっとみる
映画『ビフォア・サンライズ』(1995)

映画『ビフォア・サンライズ』(1995)

「イーサン・ホークの恋する表情がすごい。演技でここまでできるんだ、って。彼は若くて頭の悪いアメリカ人の役がうまいんだよ」と友人が言う。この映画はユーロレイルで出会ったアメリカ男ジェシーとフランス女セリーヌが恋に落ちて、飛行機が経つ翌朝までの話。数年後に同じキャストで続きが描かれる三部作だそう。「うっかりAmazon primeに入っちゃったから見たんだけどいいのよ〜」ということで、primeですさ

もっとみる