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「普通」って具体的に何パーセント以上の事ですか?

突然ですが、あなたのご意見を聞かせてください。
あなたは自分を、「普通」だと思いますか?

私は自分の事をずっと、「普通じゃない」と思って育ちました。
それはまあ、在日韓国人という所謂「マイノリティ」に生まれて、そう括られる事も多かったし。保育園児の頃から、周りを見て「自分の名前だけちょっと違うな」とか思ったし。珍しいとか、普通じゃないとか―――そう言われれば、きっとそうなんだろうなと、思っていましたから。

でも何だか最近、妙な気持ちがしています。「在日」の人って結構ちょこちょこ出会うんだけど、本当にそんな「珍しい」のかなぁ?

「普通」って、何だろう。

誰でも一度は考えた事があるこの疑問について、今日は「割合」や「人口」を切り口にして、少しだけ考えてみたいと思います。

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今回、色々な「割合」や「人口」を調べて思ったのは、「普通か/普通じゃないか」の境界線は曖昧で、湯気みたいにユラユラ漂っているという事でした。どうやら数字は同じでも、ものによって普通だったり、普通じゃなかったりするみたい。

例えば、私のような「在日韓国人(特別永住者)」の人口は37~38万人ほどで、これは日本人口の約0.3%にあたります。
ふむ・・・こう見ると、確かに少ない。「珍しい」気がします。

でも、ちょっと言い換えるとどうでしょう。

日本に暮らす「在日韓国人(特別永住者)」の人数は、「石井さん」の人数と一緒です。

日本で「在日」の人に出会う確率は、「石井さん」に出会う確率とちょうど同じぐらいで、「遠藤さん」に出会う確率より少し高く、「村上さん」に出会うより少しだけ低い。

なんだか凄く、「ありふれた」話に思えてきませんか?

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さて。こんな調子で色々な数字を調べて、並べてみました。
あなたにとって、下のリストのどこまでが「普通」ですか?
ぜひ、考えてみてください。

※主に「日本の人口に対する割合」を算出し、大きい順に並べています。
それ以外のものは、参考値として※をつけて掲載しています。
データから計算する時は、日本人口を1億2704万人として算出。
諸説あり統計データの無い項目もありますが、参考としてご覧ください。


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携帯電話普及率(契約数/人口): 114%
インターネット人口普及率: 82.8%
15~64歳の人: 62.1%
※持ち家率(持ち家に住む世帯数/住宅に住む世帯数): 61.9%

※ドコモ携帯電話のシェア: 45%(契約数)
※未婚率(15歳以上の男性): 31.9%
※au携帯電話のシェア: 29%(契約数)
※ソフトバンク携帯電話のシェア: 26%(契約数)

肥満(BMI25以上)の人: 25.8%(男性30.3%、女性21.5%から概算)
65歳以上の人: 25%
※共働き世帯数/世帯数: 24.4%
※未婚率(15歳以上の女性): 23.3%

Facebookユーザー: 19%
Twitterユーザー: 15% (1名が1アカウント使用と仮定した最大値)

0〜14歳の人: 12.9%
75歳以上の人: 12.5%
左利きの人: 12%
東京都民: 9.75%

身長180cm以上: 6~7%
身体・知的・精神の何れかの障害を持つ人: 5.83%
糖尿病患者: 5.67%
同性愛者: 5%前後 (20人に1人と言われる)

※年収1000万以上の人: 3.9%(女性に限れば0.9%)
※完全失業率: 3.6%

※婚外子の割合: 約2%

※日本人口/世界人口: 約1.7%
生活保護受給者: 1.7%
佐藤さん(苗字ランキング1位): 1.6%
在日外国人(国籍問わず): 1.6%

※母子世帯数/世帯数: 1.46%

嵐のファンクラブ会員: 1.3%(2014年9月時点)
ガン患者数(継続的な医療を受けている者): 1.2%
沖縄県民: 1.1%

CDが100万枚売れてヒットした時、その購入者: 0.79%(1名1枚と仮定)

清水さん(苗字ランキング20位): 0.43%
在日韓国人(在留資格問わず)0.42%
特別永住者(国籍問わず。朝鮮・韓国籍が多い)0.3%

石井さん(苗字ランキング37位): 0.3%

SEKAI NO OWARIのアルバム『Trees』を初週に買った人: 0.2%
(2月末までに買った人は0.33%

※父子世帯数/世帯数: 0.17%

野村さん(苗字ランキング99位): 0.15%
※ダウン症(2011年出生):0.136%(~0.218%)

100歳以上の人: 0.046%
AKB48「会いたかった」のシングルCD購入者: 0.043%
北野さん(苗字ランキング381位): 0.041%

クマムシ「あったかいんだからぁ♪」のシングルCD購入者: 0.02% 
「在日特権を許さない市民の会」の会員: 0.01%

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どうでしょう。こうして見ると結構、意外な数字もあったのではないでしょうか。(CD売上枚数とか、いろいろと時代を感じますね)

例えば自分は、背が180cm以上の人を見ても、さほど「珍しい」とは思いません。割合は低いとしても、一定の割合で「普通に」いるからです。
それは、同性愛者の人についても同じ事ではないでしょうか。

私達は多くの場合、自分を「普通」だと考えます。
だから、普段耳にする「普通じゃない」という言葉は、
単に「自分とは違う」という意味に過ぎなかったりします。

ちょうど、東京都民が自分を「普通」だと思うように。
「普通じゃない」とされる人々にとっては、
「普通じゃない」事こそが「普通」なのだと、私は思います。


「普通」の境界線は、どこなのか。
そもそもその境界線は、必要なのか。そこにどんな意味があるのか。
ただ少ないからと言って、偏見を持ったりしては、いないだろうか。

少しでも、考える参考になれば嬉しいです。

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