皆さんは、昨年大きな話題になった、「SPIKE」というオンライン決済サービスをご存知だろうか。

手数料0円、知識も不要。１分あれば誰でも無料で簡単に、インターネット上で商品を販売できるようになる。そんな驚愕のサービスだ。

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今回はこのサービスを使って、俺もひとつ販売する事にした。

「在日韓国人を差別する権利」を販売します。

「一体どういう事だ！？」という方もいるだろう。
業界初の商品だから、戸惑う方がいても無理は無い。

今日はそんなあなたの為に、在日韓国人として何十年と日本に暮らしてきた俺が、この商品の魅力を、できるだけ丁寧に説明しようと思う。

■堂々と差別したいあなたへ

2014年は、いわゆる「ヘイトスピーチ」を巡って、様々な動きのあった一年だった。

国連からも改善勧告が届き、安倍首相も「（ヘイトスピーチは）日本人の誇りを傷つける」「極めて残念で、あってはならないことだ」と懸念を表すなど、お茶の間にも関連ニュースが多く流れた。

「差別はいけない」という当たり前の常識が改めて確認された一年だった、と言えるかもしれない。

安倍首相、日韓改善に意欲＝ヘイトスピーチ対策検討（2014/08/07 時事通信）

ヘイトスピーチ「極めて残念」＝消費増税、慎重に判断－安倍首相（2014/10/07 時事通信）

ヘイトスピーチ規制を勧告＝慰安婦に謝罪や補償要請－国連差別撤廃委（2014/08/30 時事通信）

「ヘイトスピーチ、許さない。」ポスターで訴え（法務省）（2015/1/17 読売新聞）

2020年の東京五輪開催に向け、この話題への問題意識は高まっていき、2015年は法規制も含めた様々な議論が起こると予想されている――― そんな今。

「ヘイトスピーチをしたくても、社会からの批判の目が怖い。」
そう思っていませんか。

確かに、ここまで批判の視線が強くなってくると、堂々と差別する事は難しい。場合によっては、勤務先を追われるような事態になってもおかしくないからだ。

「批判の目を気にせず、堂々と差別したい。」―― これは、そんなあなたにぴったりの商品だ。

■ひとつ購入で「ヘイトスピーチ一回分」の差別権

俺は在日韓国人だ。
もし望むなら、あなたに「俺を差別する権利」を販売しよう。

差別希望者は、ひとつ購入につき一度まで、俺に差別的表現を投げかける事ができる。つまり、料金さえ支払えば、俺を「差別」して構わない。

言ってみれば、差別の「殴られ屋」だ。購入者は罪悪感を金で薄めて、堂々と「差別」する事ができる。

使い方は、ここのコメント欄に書き込んでも、Twitterでリプライを送ってくれてもいい。

ただし当然だが、料金を払っていない人からの「差別」は受け付けない。
そんな権利は、あなたには無い。

「差別はいけません」――― 幼稚園児でもそう教わる。
何より、料金を払わずに勝手に商品を使ったら、それは万引きだ。
大人として恥ずかしくないよう、そこは深く自覚していただきたい。

■慰謝料より安い！？サービス価格

差別を受ける精神的苦痛や慰謝料を思えば、手頃な価格設定になっている。
この一覧に無い侮辱や暴言も、リクエストがあればぜひ相談してほしい。

差別を受ける側は、心に深い傷を受け、一生をかけて悩み続ける。
その一方で、差別をする側の対価は少ないように見えるのが現状だ。
（せいぜい、社会的評価や訴訟リスクぐらいのものだろう）

こんなにWin-Loseに偏り過ぎた状況では、健全な取引は難しい。
このままではいずれ破綻し、差別したくてもできない状況に陥るだろう。
「昔はよかったなぁ、差別したい時に差別できて・・・」なんて思い出す事になる前に、今、フェアな取引としての差別を提案したい。

もっとも、料金を支払ったぐらいではまだ、フェアな取引とは言えないかもしれない。差別を受けた心の傷が塞がる事が無いのに比べて、お金はまた増やせるからだ。

しかしそれはむしろ、差別したいあなたにとって、オトクな条件だと言えるだろう。

■しかも、掛け捨てじゃない。

さらにこの商品は「差別したらおしまい」ではなく、投資性を持っているのも大きな特徴だ。

以前カンパを募った事もある通り、俺はお金さえあれば日本から出て行ってもいいと考えている。（実際、その為に貯金した事もある）
この商品の購入は、俺という在日韓国人を日本から追い出す「投資」にもなるわけだ。

堂々と在日韓国人を差別できて、しかもそれが、日本から追い出す事にもつながる。こんなに良い話は無いだろう。

■こんな人にもオススメ！

・在日韓国人を日本から追い出したい人
商品を買えば、追い出せるかもしれません。

・掲示版に「帰れ」とか「たかり」とか書き込むだけの人
商品を買えば、追い出せるかもしれません。

・俺にムカついた人
商品を買えば、追い出せるかもしれません。

商品を買えば、追い出せるかもしれません。

■今なら開店記念キャンペーン実施中！ええぇっ、そんなにオトクなの！？

こんなに良い事尽くしの商品でも、まだ疑っている人もいるかもしれない。
それも仕方がない――― 何せ業界初の商品だ。
どんな使い心地なのか一度試してみたいというのも、人情だろう。

そこで特別キャンペーン、お試し超特価！！

好きな差別が選べて、一回2,980円（税込）！！！

安い！！！！！！！！！！！！！！！！！

安すぎる！！！！！！！！！！！！！！！！！！

安い内に、買わなくちゃ！！！！！！！！！！！！！！（大興奮）

でも大丈夫、まだ慌てる時間じゃない。在庫はたくさんあるからね。
まずは少し落ち着こう。

さあ、胸に手を置いて、ご両親の顔を思い出すんだ。あなたが差別をすると知ったら、ご両親はどんな顔をするだろうか。
悲しそうな顔をするだろうか。恥ずかしくて、顔を覆うかもしれないね。

そんな想像を振り切って、品性を捨てる覚悟が決まったら、
下のボタンから購入手続きに進もう。

金を払って、人を差別する。
これまでの人生に無かった新しい体験が、あなたを待っている。

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差別をするには、コストがかかる。
かからないと思っているのは、そのコストを、差別される側に押し付けているからに過ぎない。

誰にも、差別を受け入れる筋合いなんて無い。
それこそ極論だが、金でももらってない限り、だ。

金を払ってまで誰がやるか、と言う人もいるだろう。

そうだ。俺もそう思う。

だからそんな、くだらない事はやめよう。
差別なんてやめて、浮いた費用で、どうかCDでも買ってくれ。

差別なんかして日本の国際評価に泥を塗るよりも、
その方が、よっぽど日本の為になる。

何が国の為になるのか。
見も知らぬ、罪の無い他人を侮辱して、国の為になるのか。
もしもあなたが「愛国者」を名乗るなら、よく考えてみた方がいい。

諸君の「愛国心」に、期待している。