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【アビスパ福岡】2018年J2第20節vs.大分トリニータ:絶対に負けてはいけない試合に負けがちの福岡

みなさん、こんにちは。
2泊3日の福岡&大分旅行を楽しんでまいりました。
現在は一人暮らしの家に帰ってきたので、パソコンでこのノートを更新しております。

それでは、試合を簡単に振り返っていきましょう。


ー土砂降りの大分帝国

実は私、大銀ドームに行くのは今回が初めてで、交通手段は私の大型スポンサーであるお母様の車に乗っかる形で向かいました。

福岡から大分までは大体2時間くらいで到着しました。

(車からの大銀ドーム)

初のドーム型サッカースタジアムに感動しながら、スタジアムに向かいました。

(雨が降るので閉まっている屋根)

(大分戦のチケット)

そして、このスタジアム!
で、デッケエ!!』との私の第一コメント。

なんとも語彙力が低いですが、まだ照明も一段階暗かったので、やや巣窟というか、弾幕にもあるように『大分帝国』という言葉のような場所に感じました。ゴール裏にも関わらず傾斜もあって、メインスタンドとバックスタンドも高いところに席があって、去年のプレーオフで向かった豊田スタジアムみたいだなあと感じながら、九州最大のスタジアムを感じました。

(客席の様子)

そして、アウェーの定番といえば、やはりアウェイ飯

中津のからあげとあげもちをチョイス。
なかなかボリュームがあったので、風邪気味の僕には非常に良いくらいの量でした。

中津からあげはコンビニで売ってあるような量販的な味ではなく、人の手が加えられているのでしょうね。とても美味しかったです。

さて、試合の方に入ってみましょうか。


ー大分対策!3バックで打倒大分!


大分の基本戦術は3-4-2-1(3-4-3)という形。攻撃への切り替えが非常に速く、カウンターからも得点できる上に、さらにはポゼッションをする形でも両ウイングが開いて攻撃手段を増やしていくという、どんな形からでも得点ができるというチーム。そして首位。J1からJ3までの高速移動を繰り返しているという印象もあるチームですが、そのチームに対して福岡も通常の4バックから3バックへと布陣を変えていきました。

3バックというと調子の良かった2015年のアビスパもこの布陣を採用していましたが、選手配置はこんな感じ

やはり井原さんのドゥドゥと森本にかける信頼は絶大なものだったのでしょう。この2枚をカウンターの起点、あるいはサイドからの突破によるカウンターの起点を作りたかったという狙いがあったのでしょう。守り方の基本陣形としては、押し込まれた形が多かったという事も影響して5-3-2という形。鈴木惇がセンターハーフの真ん中。石津と枝村がインサイドハーフのような位置でプレー。

試合後のインタビューからですが、井原さんは3バックにする上で、亀川のようにボールを奪った時(ポジティブ・トランジション時)に、サイドから突破を狙ってほしいという狙いがあったようで、その面では輪湖よりも平尾の方が上と判断しようで、今節は平尾を起用。

攻撃時になるとこの5-3-2の形から少し代わって

両WBがやや上がり目になって攻撃に枚数を加えていくという作戦。矢印はその選手の目立つ移動方向です。押し込む場面では、實藤を上げて岩下と篠原のみを残すシュチュエーションもありました。また、枝村と石津はそれぞれサイドに流れていくケースが多かったですね。ドゥドゥはサイドに動き、森本は裏を狙ったり、引いてボールを受けたりと縦の動き。

今節は松田力が出られなかった分、トレーニングマッチでハットトリックを記録したという石津をセレクト。ノリにノッてるというか石津くらいしかこのポジションはいかなったと言わざるを得ない層の薄さは問題ですが、とにかくドリブルからチャンスメイキングできる。あるいは高い位置だとシュートを狙えるという意味も込めての左インサイドハーフに配置。枝村はフラフラと縦に流れていましたが、ボールを受けて起点になるといった動きはなし。あまりに存在感がなさすぎて、サイレントが度を超えてきた感じでした。

今節はいままでよりも「縦に出せる時は縦に行こう」というような狙いはなく、とにかくサイドからサイドからを意識しているようにも感じました。平尾の突破力だったり、石津のドリブルを中心にセンターハーフを鈴木一枚しか置いてない時点で、サイド主体に行こうという狙いも垣間見えますね。

前半は、3バックに鈴木それから降りてきたWBを中心にビルドアップ。前半は平尾が足元でボールを受ける形が多く、なかなか平尾の良さが出せなかったり、相手に押し込まれる展開をさせてしまったことで、完全に5バックから打開することを許して貰えませんでした。チームとしては平尾にもっと前に出てほしいが、平尾自身にも迷いがあったようで、なかなか前に行けず。

アビスパは大体後ろでボールを回しながら縦パスをビシっと通して攻撃スタートする節が多々ありのですが、今節はそもそも縦パスが上手く入らなかった。相手のプレッシングに対してなかなか攻撃に移れない福岡は、ボールを保持した時に攻撃に人数を大勢かけていきました。が、それが大きな穴となってしまったのは言うまでもありません。

先にも述べたように大分はカウンターがめちゃくちゃうまいのです。

用意する写真が消えてしまったのでこれで代用しますが、この写真のようにインスと平尾が上がって、枝村と石津が前掛かりになるとどうでしょうか。両サイドには大きなスペースができていることが分かります。このスペースを存分に使われてしまいました。

大分としてはボールを奪った時、少し難しい専門用語を使えばポジティブ・トランディション時に長いボールやドリブルを使って、相手が攻撃時に開けた穴を正確に突いてこようとしてきます。流石、大分。福岡を陣内に誘き寄せ、奪ってカウンターをしたいという狙いがあったのかもしれませんね。あっさりカウンターから福岡の左サイドを突かれ失点。

福岡としては5-3-2で守る守備をしているのですが、ボールを奪った時に前にボールを運ぶ手段がないのが非常に問題。いままでは「分かっていてもウェリントン」がいたし、「サイドの仕掛けのスペシャリストの亀川」がいたので良かったのですが、それをしてボールを前に運べる選手がほとんどいなくなっちゃったということが非常に不味い問題となっているのです。やっとこさして掴んだセットプレーもシュートに終われるどころか、CBを上げるので相手のカウンターを浴びるというなんとも無様な形になってしまっています。

前半をまとめると
「なんで走んないの?」
「なんでプレスに行かないの?」
「なんでサイドを平尾とインスだけで負担させるの?」
「カウンター時のリスクマネジメントは?」
といったように疑問符がたくさん浮かんだ前半でした。


ー器用大分



大分は3-4-3という形。

青が大分、白が福岡。
福岡は中盤が3枚、特にアンカーの鈴木の横のスペースは本当に自由。石津も枝村もそこのスペースをカバーしようとする動きもなかった。

大分のビルドアップ時に大分の中盤の宮阪がドゥドゥと森本のギャップ(間)の所に入る。そうすること、ドゥドゥと森本は中央にパスを入れさせたくないので、その間を埋めることになり、大分のDF登録にラインのサイドにスペースができる。そこに、もう一枚のセンターハーフである小手川が最終サインまで下がってビルドアップの手伝い。

狙いは「サイドに張ったワイド」、ここでいう1vs1の勝負に強い元ギラヴァンツの仕掛け王である星と、爽やかイケメンの松本。

ポゼッション時の狙いはここ。ここにシャドーが関わったり、ボランチやCBが関わったりしながら攻撃に厚みを増していく感じ。サイドに張ることで福岡のSBを釣り出せるので、中央を開けることができる。そうなれば、中央の藤本とシャドーで連携してシュートまでもっていけば得点に繋げることができる。

このように、大分は高速カウンターのイメージがあるが、ポゼッションでもそれなりの形をつくることができる。カウンター時はとにかく前に速く、ゴール前に飛び込んだ人にボールを入れながら攻め込んでいく。全てのポジションがロジカルで面白い。まさに器用大分。

ー絶対に負けてはいけない試合に負けがちな福岡

J2優勝するならば『84』が必要と言われています。
84というのはつまり、J2リーグの全ての日程は42試合ですので、理論上は1試合に勝ち点を「2」に納めれば良いということになりますね。

井原さんはこの42試合を6クールに分け、それぞれ7試合で勝ち点をどれだけ取れたかで計算をしている訳ですが、ここまで20節が終了して勝ち点は35。

目標勝ち点は、平均勝ち点の2×20節なので『40』だったはずなので、現状は勝ち点が5足りません。

クールで分けた時に、現在は第3クールに突入している訳ですが

適当にエクセルで作ってみました。
クールを色分けしてみたのですが、第1クールでの勝ち点は11で3不足、第2クールでは15で1余り、第3クールは1試合残して5足らず。

次の町田戦に勝てなければ第1、第2クールに比べて第3クールでは最も勝ち点を奪えていないということが分かりますね。

それにしても、第2クールなんて負けてないのに、それでも勝ち点15って、この勝ち点84がどれだけ異常か分かりますね。だからこそ、負けずにドローで試合を締めるという試合運びを学ばなければなりませんね。

実際、自動昇格ラインも80は確実に超えてくるので、やはり優勝を狙う上での取りこぼしの量で決まるといった所でしょうか。

現状でこの84計算を達成しているのが、20試合で勝ち点40の大分のみ。2位の山口が1足りずに39。福岡が84を達成するためには、まずは町田戦は確実に勝利したとして、いままでの不足分を取り返すことを考えると、

第4、第5クールは14ずつ取って、最後のクールに全勝しないといけないという、鬼畜のようなスケジュール。

それぞれのクールでは「16」くらいの勝ち点が必要になってきますね。
とりあえず次節で前半戦は折返しになりますね。ここの町田戦は是が非でも勝たなければなりません。

ただ、
絶対に勝ちたい試合には勝てない、それがアビスパなので、期待値は低く行きましょう。

ーまとめ

ステキなスタジアムでした。

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