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個人的にライジングゼファーフクオカを振り返る

明日はとうとう今シーズンの最後の試合になりました。

結局、僕はライジングゼファーの勝ち試合を観ることがないまま、このシーズン終了を迎えた訳ですが、明日はどうしても他会場の試合と日程が被っているために泣く泣く断念。

ということで、ここで僕のライジングゼファーの今シーズンが終了した訳ですが、このクラブと出会った僕の自己満足な話を聞いてください。

ライジングゼファーフクオカとの出会い

僕がライジングゼファーフクオカと出会ったのは9月のスポーツビジネスサミットの時のことでした。

スポーツビジネスサミットとは、スポーツビジネスの最先端を走る方々のお話をお伺いするという場であり、そこで神田社長のお話をお伺いしたのがきっかけでした。当時の僕はただのサッカーファンという立ち位置でしたが、僕がこのnoteというプラットフォームを使って積極的に発信しようとする姿から素敵な大人の方々が期待をしてくれて、様々な機会をここぞとばかりに与えてくれていました。その中の一つに、このスポーツビジネスサミットへの運営への参加というものがありました。

そこの経緯はどうでもいいのですが、そこで神田社長の言葉で初めて「ライジングゼファーフクオカ」なるものがあるということを知りました。ライジングという名前のバスケットボールチームがあるらしい・・・ぐらいの情報は持っていましたが、試合に行く気も全くなかった僕ですが、勉強のためにバスケットボールの試合を観に行ってみようと考えてみました。

初めてのプロバスケットボール観戦

僕はサッカーのサポーターとして今年で10年目になります。

小学生の時に「初めてのサッカー観戦」を終えてしまった僕からすると、このニーズが多様化した現代において、大学生の時代に初めての観戦をする人の観戦記は非常に意味のあるものと思っていて、「ある程度物事を考えることができる人の初見の目線」から率直な感想を述べることがチームの参考になるのではないかと、この記事を作成してみました。

これというのも、後から思いだしてみると「クラブがこういった初見の需要を把握すべきだろ」とも思いましたが、クラブ職員の方々も忙しい中でなんとか余裕を見つけてクラブのためになることをしようとする姿勢は、ボランティア活動を通して知っているのでなんとも言えませんね。

この記事を書いたあとの自分は

・これはクラブが公式で取るべきアンケートだろ
・2回目の観戦に行くための動機付けとしてお礼メールや次のチケットの割引券があると尚良いな
・大学生料金というものはないのか

ということも考えましたが、東区にホームアリーナを抱えるこのクラブはあえてチケットを安売りすることなく、周辺の豪華なマンションに住んでいるようなリッチな層をターゲットにしているのではないかという仮説のもとで納得しました。

それからの観戦を経て

やはりアリーナ内のものが「ん?おかしいぞ?」というくらい値段が高いことは、どうやら僕だけではなく多くの方々も同じような感覚を持っているようでした。

がら空きのアリーナを観るたびに、博多駅からは往復で1,000円ほど掛かる交通費と片道40分程度の時間という悪いアクセスという試練を抱えている分、時間を持て余している大学生や、室内で行われるスポーツ観戦という特性を活かすためのカップルのデートスポットとしての取り組みなどがあれば良かったのではないかと客観的に観て思います。

僕は、ライジングゼファーというクラブ自体に興味があったからこそ、佐世保から片道5時間かけて移動してまで会場に足を運んでいましたが、普通の休日の時間を潰すためのエンタメとしてはハードルが高かったという印象を持たれていたのではないかと思います。僕の記事も一つの効果があってかアビスパ福岡のサポーターの方々も、ライジングゼファーが面白いらしいtおいうような評価がありましたが、そのアクセスやサッカーとのダブルブッキングによって結局は最終戦まで行けずという人を数えきれないほど見てきました。

そういった層は普通の一般市民の方々よりも比較的スポーツ観戦に対して寛容な心を持っていることが多いため、「アビスパ福岡のユニフォームを着用すればチケット割引」「アビスパの試合のチケットを見せたらチケット割引」といったような、可処分時間の奪い合いではなく、共存をするという形で対応をすれば、あのガラガラなアリーナは少しばかりは改善できたのかもしれないなあと残念な気持ちでした。

僕は「観戦に来た試合のすべてで負け試合を観ている」という条件の中でほとんどのホーム戦に現れるという異質性を見せましたが、勝ち負けにこだわらないところに面白さを見出しているという観点から見ると経営陣的にはかなりの成功例ではないでしょうか。

この僕が何を求めてこのライジングゼファーの試合に訪れているかを分析すれば、きっと勝ち負けにこだわらない常連客を作ることができるのではないかと思います。

勝ち負けにこだわらない常連客の作り方

ここからは僕がどういった経緯で負け続けているにも関わらず、15回の試合に顔を出したのかを紹介してみようと思います。

先に言っておきたいのですが、僕よりも熱心にアリーナに通い、そして多くのお金を落としている人は沢山います。それを踏まえた上で、僕のような佐世保から原付バイクで片道5時間かけてでもアリーナに足を運ぶような人は何を楽しみにしているのでしょうか。

①距離感の近さ

僕としてはこれが一番大きな要素だったと思います。

物理的にサッカーよりもピッチが近いということはもちろん、スタッフの方やチア並びにダンスボーカルの女性たちとも気軽に話をすることができるといったような精神的な面でも楽しみなところでありました。

僕の顔を見かけると、毎回話題を振ってくれるようなスタッフの方、そしてカメラを構えると面白いポーズを取ってくれる女の子たち。

僕のバスケットボール観戦においての一番大きな楽しみであり、回数を重ねるごとにアリーナに行く度にその顔を観られる安心感のためにアリーナに通っていたという節もあったと思います。

試合の勝ち負けはもちろん気になるけども、そこと話をしたり、頑張っている女の子たちを観るだけでも、僕としては会場に足を運んだ価値はあったとポジティブな感情を抱えてアリーナを後にしていました。

選手たちは試合という真剣勝負を抱えているので用意にそこらの人とコミュニケーションをとることは容易ではありませんが、「内部にいながら観客とのパイプ約になれる存在」である女の子たちは僕をアリーナに出向く理由として活躍してくれたと思います。

彼女たちにとっては名前を知って貰える環境でパフォーマンスをできる、クラブとしては観客とのパイプとして活躍してくれて尚且つアリーナでの盛り上げ役としての役割、そして観客からするとエンタメとしての質を上げてくれる上にクラブと手軽につながることができることでアリーナでの楽しみが倍増するという、スリーWINの状況になっているあたりも好循環を生むことができていたのではないかと思います。

なにもサッカーにもチアのような女の子を用意した方が良いということではないものの、クラブとサポーターを繋ぐような気やすくかかわれる立場の存在があればサポーターの足を動かす要因になるのではないかと思います。サッカーの場合では似たような立場をしているのがずばりマスコットでしょう。

パッと引っ張りだしてきた写真がやる気のないアビー君(アビスパ福岡マスコット)だったのですが、彼はサポーターとクラブを繋ぐ大きなカギを握っていると思います。特に子供なんかは、このマスコットの存在があるだけで東京ディズニーランドのようなテーマパークのような高揚感を覚えるという僕の経験談も踏まえた上で、勝ち負けにこだわらない常連客を作るという手段の元でマスコットの運用方法は考えるべきことがありそうですね。

②エンタメとしてのクオリティ

バスケットボールは面白いんです。

エンターテインメントとして生み出されたスポーツということもあり、やっぱり観ていてゴールも入るし、迫力もあるし、観ていてシンプルに面白いのです。だからといって、サッカーが面白くない訳ではありません。両方とも面白いのです。

チョコレートも美味しいし、アイスクリームも美味しいように、バスケットボールもサッカーも面白いのです。どちらが良いということを決めるのは邪道であり、その対立構造からはスポーツ観戦のもつ「楽しむ」という本質から目を背けることになるので何も生まないことでしょう。

つまりは、バスケットボールは面白いんです。

これは一度観に行けば分かるのですが、せっかくの休日を使ってでも観に行きたいと言えるほど面白いコンテンツなのです。

だからこそ僕はバスケットボールの試合を観に行きます。

これはサッカー観戦をしてきた僕は、スポーツ観戦というものの楽しみ方を自然と覚えているらしく、好きな選手を一人定めておくと試合が観やすくなったりグッズを買いやすくなったりといった工夫を自分なりにできるようになっていました。つまり、スポーツ観戦に対して抵抗の少ないサッカーや野球の観戦を好む人々をどうにかして流入させる、あるいは共存させるというような戦略をコラボのさらに一つ上の部分まで工夫できれば良かったのではないかと残念でたまりません。

③運営スタッフの姿勢

僕がライジングゼファーに対して凄くポジティブな印象持っている要素の一つとして、運営スタッフの姿勢です。

僕はアビスパ福岡の試合を長年応援してきたのですが、スピード感という部分では会場の規模が小さいことやチームとしての規模も小さい分、連携がとりやすかったからという理由もあったのかもしれませんが、とても勢いのあるスピード感を持って行動をしてくれていることが分かりました。

グッズ売り場を会場内に持ち込んだ時の不満に対してのレスポンスはまさに一夜、次の試合の時には完全に前回の不満を改善する形で対応していました。さらに新しく出てきた不満に対しても紳士に対応していました。

会場費が高く、どうやら売店がなかなか出店してくれなくなった状態になると、チームのメンバーの僕の一押しの「ローソン」選手をもじって「ベンジャミン・Lawson」というしゃれを加えて、チームのロゴ付きシールの軽食を販売+あたりを引いたら選手のサイン付きグッズをプレゼントするなどといった楽しませ方をしている姿は、サッカーと比べるとスピード感が違うなあということは感じました。

スピード感が違うということは、いまある不満を運営に相談してみる価値があると思うことにつながるかもしれないので、より多くの意見を吸収できる可能性が上がったのではないかと思います。僕もnoteを通して、こういうアリーナだといいよね~というような理想論をちょこちょこと提示していました。


これらがとりあえずの勝ち負けにこだわらないサポーターの作り方、男のぼっちで陰キャラの大学生のひきつけ方です。ご参考までにどうぞ。

経営危機

僕にとっての大きな衝撃はこの一件に限ります。

僕の安心感のある場所はサッカーのスタジアムもそうですが、このバスケットボールの会場でも新しい家に近いものを感じていた矢先の話でした。

僕は残留するためにはこういう条件が必要であり、「それらを満たせば晴れて来期もB1だ!」ということを公式サイトを観ながら徹底的に勉強をしていて、実はそれなりに残留の可能性もあることが分かって、

「さあ後はライセンスを貰うだけ!」

という中で、このリリース

まさに言葉を失いました。

「こんなに大事なチームが、無くなる?」

というのが僕の中の真っ先の感覚でした。アビスパ福岡のサポーターの皆さんならば経験済みの方もいらっしゃるかもしれませんが、まさにアビスパ福岡でも資金繰りがショートして経営危機という状態になったこともありました。

当時の僕は中学生で、大人の人たちは騒いでいるけどチームが無くなるなんてことはありえないなあと事の重大さを分かっていませんでした。そして、高校は商業科で簿記を勉強して、大学では経済学科で経済を勉強した立場として、このライジングゼファーの事態を耳にすると僕が中学生だった頃よりも大きな衝撃を受けたことを覚えています。

それと同時に額の大きさに絶望感さえも感じました。

しかしながら、

僕はこのクラブに無くなって欲しくないです。

僕は二億円なんて用意はできません。せいぜい僕がクラウドファンディングで払ったのは一枚の万札程度です。だからこそ、何もできない自分がもどかしいと同時に、その運命を受け入れなければならない可能性もあるが故に、今日の試合では多くのものを目に焼き付けました。

声を枯らしてチームの為に応援をする人もいれば、座ってアナウンスに合わせて手拍子を送る人もいます。

必死にパフォーマンスを見せるチアリーダーも

観客を最後まで笑顔で煽るダンスボーカルの子たちもいました。

そして、もちろん命をかけて闘う選手たちもいます。


チームが宙に浮いている状態にも関わらず、観客は選手のために声を張り上げ手拍子で選手を鼓舞し、それにさらに華を加えるべく女性陣がサポートし、選手たちがプレーで感動や興奮を届けるという流れ。

僕には美しく見えました。


僕はただのアビスパ福岡を応援しているだけの大学生でしたが、このライジングゼファーフクオカとの出会いによって行動や視点に大きな幅が出たと実感しています。「見せ方」のこだわりを持つバスケットボールの世界に対して、そして初心者が始めてスポーツ観戦に行くという立場からのものの見え方も新鮮でした。

僕は一週間の食事を1,000円で抑えるくらい困窮した生活の中で佐世保から福岡を往復してサッカーやバスケットボールにお金や時間、体力といった全リソースを注いでいますが、僕にできることはクラウドファンディングでやりつくしました。それでも本当にギリギリです。

それでも後になって後悔をしたくありませんでした。

これから出来ることは、2億円でチームを救ってくれるヒーローを待つしかありません。

最後になるかもしれない試合の勝利を願って、願うような視線で試合を眺めているダンスボーカルグループを観て、僕も涙が出そうになりました。

誰かに何かを伝えたくて書いている訳ではなくて、このやりきれない思いを文章に打ち込んでみました。ここまで長々と見てくださってありがとうございました。

おまけ

最後に、おまけとして彼女たちの持ち歌である「時は今」の歌詞を観ていきながら、僕のいままでのお気に入りの写真を見返していきたいと思います。

ただ勝手にピントが綺麗に合ってるからとか好きな構図だったからぐらいの軽い気持ちで僕の好きな写真をまとめているだけなので、そこまで気に留めないでくれると嬉しいです。


※ぜひ一緒に「時は今」を聞きながら、歌詞を追ってみていただけると嬉しいです!

こちらから音声は聞くことができます。また、各音楽配信サイトより購入することも可能となっております。ぜひ、彼女たちの第一期生の生きた証に貢献をよろしくお願いいたします。



Shake this world!!

時は今、目覚めよ 雷神

切り拓くThunder

In this world

時は来た、目指せよ 会心

上昇 Hurricane 解き放て


雷神の如く 地響き 歓声

稲妻の跡が導く夢の先

過ぎし過去(じだい)新たな未来(せかい)へ

この福岡(ち)の願い 繋いでいくArch


Hey, You are our star!!

狙い打ち 続けて more shoot

Hey, You are our star!!

この勝負(ゲーム)どげんしよう Right now !!


この時を今 君と行こう

誓う We're your boosters

響かせて RIZING 輝き増す

ここにいる


Everybody say!!

RIZING ZEPHYR (RIZING ZEPHYR) Clap!!

Everybody say!!

RIZING ZEPHYR (RIZING ZEPHYR) Clap!!

Let's go sunshine!!


風人が告げる 我がライジングゼファー

西から東へ衰えぬスピードで

すぐそこに聴こえるはずさ

この福岡(ち)の想い 遠くまで Overhead


Hey, You are our star!!

思うまま 描ける40min

Hey, You are our star!!

この勝負(ゲーム)どげんしよう Right now !!


この時を今 君と行こう

誓う We're your boosters

駆け抜けろ ZEPHYR 誰より速く

どこまででも

Shake this world!!

時は今、目覚めよ 雷神

切り拓くThunder

In this world

時は来た、目指せよ 会心

上昇 Hurricane 解き放て

掴み取れ!Right now!!

この時を今 君と行こう

誓う We're your boosters

駆け抜けろ ZEPHYR 誰よりも速く

どこまででも

Everybody say!!

RIZING ZEPHYR (RIZING ZEPHYR) Clap!!

Everybody say!!

RIZING ZEPHYR (RIZING ZEPHYR) Clap!!

Let's go sunshine!!


最後に

ライジングゼファーの関係者の方々、素晴らしい機会と出会いをありがとうございました。このクラブに出会えて僕は幸せです。

これからまだ落ち着かない時間は続くと思いますが、僕は来年もこのクラブに残って欲しいです。ディビジョンは関係ないので、このクラブの試合を観たいです。こんな拙い文章しか書けない僕にも優しい言葉をかけてくださった方々への感謝と共に僕の今シーズンは終わりとさせていただきます。



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