見出し画像

先見の明



さて日本蹴球は、果たして世界のレベルに達してゐるかといふ疑問は自然起る。前述の如く、精神的方面に於ては断然世界レベル以上だ。して又スピードを持ったショートパスに於てもレベル以上だ。このショートパスに関して、独逸の或権威者は、これだけは日本より学んだと言ってゐる。

これだ、ショートパスの速攻法をあくまでも伸ばし、之に加へるに遅攻法をとり、緩急よろしきを得て、始めて日本蹴球の完成の時は来るのであると同時に、この時こそ世界蹴球覇者たり王者たる時なのである。

個人技を練磨せよ。

これこそ日本蹴球人に輿へられた唯一の課題なのである。


この言葉、提言は松永行さんのものである。「オリムピック蹴球の回顧」の記事の中で、日本サッカー界を担う者に対して上記のように残した。

日本サッカーが初のオリンピック出場となった1936年ベルリンオリンピックで当時優勝候補だったスウェーデンに逆転勝利し、オリンピック史上に残る番狂わせと日本サッカーが世界に名を知らしめた瞬間であった。ベルリンの奇跡。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A5%87%E8%B7%A1

日本のエースストライカーとして活躍し、このベルリンの奇跡で逆転ゴールを決めたのが松永行さんだ。



2020年。ベルリンの奇跡から84年が経った。

前述した松永さんの言葉、提言はとても興味深いものである。そしてその提言は今を生きる、サッカーに生きる私にとって84年経った今でも何ら変わらず、現代サッカーに通じる提言だ。


スウェーデンを逆転したように、精神面は世界でもトップクラス、それ以上だ。加えてショートパスのスピードも、それ以上。このショートパスに関してはドイツの権威者はこれだけは日本に学んだと言った。それを活かした速攻は世界に通用した。ショートパスの速攻に、あとは、ここに遅攻を加えて、緩急を交えることが出来れば、日本サッカーは完成し、そのとき世界一になれるだろう。そのために個人技を練磨せよ。それが唯一の課題だ。


84年前の言葉。多くの捉え方ができる。

日本サッカーが進むヒントなのかもしれない。




過去と今は繋がってる。今は未来と繋がる。
未来を紡ぐために今、過去の先人から学ぶ。
今は過去からできている、未来は今から作る。


ベルリンの奇跡 日本サッカー煌きの一瞬 https://www.amazon.co.jp/dp/4808310066/ref=cm_sw_r_cp_api_i_VMIMEbPWP1MXW

https://youtu.be/2OS0NmafmqQ

https://youtu.be/jiU405AQmNA




読んでいただきありがとうございました。

Twitter:https://twitter.com/@Lapassioon







#サッカー
#日記
#大学生

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?