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『ぼくたち1週間で「18万1,379円」稼ぎました!』が炎上していたのを見て:転売あれこれ(ふじ)

「なんで5万円のPlayStation 5を、+5万円の10万円で買うんだろう……なんでそれを生み出した人の手元にそのプラスαのお金が回らないんだろう……そんなことするくらいならもう1台買えるしなぁ~……」なんて考えています。そんなお気持ちはとりあえず置いておいて、転売問題ちょっと分解していきたいな~と思います!


<古物商許可って?>

さて、ツイッターで転売がトレンドに上がるたびに、特に最近必ずといっていいほど目にするのが「”古物商許可”がないと転売はダメ!だから転売ヤーは違法行為をしている!」という意見。
頻繁に見るものの、そういえば流していてちゃんと調べてみたことはなかったと思い調べてみました。


古物商許可…以下の行為をする際に必要な許可(管轄は警視庁)
・中古品を買い取って売る
・仕入れた中古品を手直しして売る
・仕入れた中古品の使えそうな部品だけ売る
・商品を預かって、売れたら手数料を貰う(委託販売)
・仕入れた中古品をレンタルする
・中古品を別の品物と交換する
古物営業法については以下のリンクから詳細をご覧いただけます。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=324AC0000000108


でも、この法令に関する記述を確認する限り、「自分で使うために購入したものを売る」ことに対しては……現状は、個人の古物商許可の有無で罰するということはできないようなんです。つまりそれって転売する人たちが「いやいや!このPlayStation 5、自分で使うために買ったんで!👍どうしても家に置き場所がなくて泣く泣く手放すだけですから!👍」と言えてしまうとのことです💦


<高額転売とプレミア品>


今年の夏、アメリカのオークション会社で取引された未開封品の「ゼルダの伝説」が日本円にして約9,600万円という高額で落札されたというニュースがありました。放送が終わったアニメや連載が終わったマンガ、続編が出て初期グッズの増産がされなくなったゲーム……後からそのコンテンツにハマったファンとしては喉から手が出るほど、定価より高くても欲しいものってありますよね。私も以前、倒産してしまった会社の有名ブランドコラボの商品をオークションサイトで購入したことがあります。もちろん「ゼルダ」ほどではありませんが、定価より高い金額で購入しました💰


<あれ?これって高額転売!?>


もうお店では二度と購入することができないけどどうしても欲しい人、今はもう手放してもいいかな~と思っている人。これってどちらにとっても悪いことではないですよね。お互いが納得の上で取引をしているんですからね。
え、でもこれってPlayStation 5の高額転売とどう違うの!?って言われてしまうとこれ、どう違うんでしょう!?
一度購入したら所有権はその転売ヤーにあり、それを「どうしても欲しい!」という人に渡す。目的の違いは法律の上では関係ない……!?😢


<えらい人どうにかして~!>


今回の騒動は、転売対象が「同人誌」しかも取引を行っていた人間が高校生であるにも拘わらず「年齢制限作品」が含まれていたことも、炎上を加速させた要因のひとつだったとされています。まず同人誌には多くの場合、無断転載や転売が禁止である旨が奥付にしっかり書かれています!ご存じの方も多いかもしれませんが、これには”同人誌”、特に二次創作の特性が大きく関わっています(あくまで二次創作は他者の持ち物であるキャラクターや世界観を利用”させていただいて”おり、企業のお目こぼしのもとに成り立っているグレー界隈であるため)。


<今や転売はみんなの問題>


7月末の「ホビー関連雑誌の編集者が高額転売容認発言をした」件、そして今回の「同人誌プラットフォームを提供する企業の会長が高額転売を褒めた」件……インターネットの普及によって、昔は見えなかったものや個人の過ち(今回の高校生の行動など)、スケールの小さいものだと所謂”黒歴史”まで、一瞬で多数の人の目に触れるような「ミスの許されない世界になってきている」と言われています😱
また、去年の緊急事態宣言下で行われたマスクや消毒液の高額転売。以前はエンターテインメントに関心がある層において特に因縁の深かった”転売問題”は、より広く、多くの人の生活に関わる大きな問題になってきていると言えるでしょう(あの時はさすがに各フリマ・オークションサイトに向けて政府から指導が入っていましたね)。かといって「じゃあ、”定価以上の転売は一律禁止”すればいいじゃないか!」……とも言えないのが難しいところです💦


<転売ヤーに10万円払うくらいならSonyから10万円で買いたい>

近頃は各企業、各小売店が転売対策のために色々な工夫をしています。最近話題になったものだと、8月にとあるプラモデル店が行った「ランナー(パーツのつなぎ目。プラモデル組み立ての際には必ず切る必要がある)を、購入時に切ってください」という対策が話題になりました。フィルムを剥がし、外箱を開け、内袋を開け、さらにランナーも切る……となると「新品未開封」としての高額転売はできなくなるので、素晴らしい対策だ!と絶賛の声もありました。
でも同時に「なんで小売店さんがこんなところに労力をかけないといけないんだ!!」って思いました💦市場に出回る商品の個数が需要に見合ってないという根本的な問題はとりあえずちょっと棚に上げておきますが、色々なゲーム機の抽選販売、チケット転売防止のシステム構築以外にもっと労力や人員を割ける場所があるはずなのになあ……。


<転売ヤーに10万円払うくらいなら、Sonyから10万円で買おう!という強い気持ち>


転売問題は、”転売ヤーから買う人”がいるから成り立っています。みんなが正規ルートでしか購入しなければ、高額で売る意味がない→買い占める意味がない!ということです。
国規模で無視できない問題となってきているこの問題……。これからどうなっていくのか、ぜひ皆さんの意見も聞かせていただきたいです!

もちろん、毎月2回更新の「記野式」本編もお忘れなく!無料公開範囲も毎度ボリューミーなので、有料購読以外の方もお楽しみいただけると思います!ちょっとでも気になるな~と思っていただけた方は、カイオスのTwitterまでお気軽に話しかけてくださいね。

ご意見・コメント等、お寄せいただけると嬉しいです!💪
それではまた……長文投稿デビュー戦のふじちゃんでした!👋

ありがとう♪ いっぱいいっぱい情報書きます! 毎月10日、25日頃に更新しまーす。 次回もよろしくお願いします。