アデニウム_アラビカム

アデニウム Adeniumについて

 私がプラントハンターと言われる西畠清純氏に最も影響を受けて、買った植物がこのアデニウムである。それよりも前から多肉植物ブームもあったし、多肉女子などと言われている人たちも多くいたはずだけれども。私の中でブームが始まったのは彼に会ってからだ。彼がこのアデニウムを「砂漠のバラ」と紹介しているのを見て、て私は衝撃を受けた。

 まず注目は何と言ってもその根だ。がっつりと貼る太い根。かっこいい。この根の中に水分を貯めこむことで砂漠など水の少ない過酷な地域でも育つようになったのだ。そしてそんな荒れた地の中で目の覚めるような赤い花を咲かせるので別名「砂漠のバラ」と呼ばれている。私のつたない文章で魅力を綴っても仕方ないのでこれくらいにする。それよりも、分類、整理だ。

 まずその特徴である、根。このように根が太くなって水をためるようになっている植物を「塊根(かいこん)植物」、英語では「Codex(コーデックス)」と呼ぶ。あの有名なバオバブの木もこれに当たる。私はこのタイプの植物が好きなのだけれど、これはこういうタイプの植物、というだけで、科とか属とか分類を指す言葉ではないらしい。

 アデニウムAdeniumというのは属名で、(その上位が)キョウチクトウ科の仲間になる。

キョウチクトウ科(Apocynanceae)>アデニウム属(Adenium)

キョウチクトウ科の中にはもう一つ、私の好きな塊根植物で、アデニウムの幹にトゲトゲがついたような植物、パキポディウム属(Pacypodium)がある。ちなみにキョウチクトウ科は学名でApocynanceae(アポシーナンス)というのだけれど、この呼び名(学名)は全く浸透していない。別で紹介する予定のパイナップル科(=ブロメリア科Bromeliaceae)なんかは『ブロメリア』という呼び方もだいぶ浸透しているのに。キョウチクトウ科は日本名の方で通すんだね。

 もう少し掘り下げていってみよう。アデニウム属の中に、種があって「アラビカム」「オベスム」「ソコトラナム」などがある。最近では一般の園芸店でもアデニウムを見かけるけれども、単に「アデニウム」とだけで売られていてそれより細かい種までは表記されてないものも多い。また、アラビカムとオベスムの交雑種もあるそうだから見分けるのは非常に困難かと思われる。売っている店員さんも理解していないケースがほとんど。私がタイで買ってきたのもそうだ。一応調べたところによると、オベスムは丸い球か握りこぶしのような根から幹枝が一本にょきっと出てくるような形が元々の姿らしい。一方アラビカムは山脈のような横に広がる根の形をするらしい。そこまで育っていない若いものはどう判別したら良いのか。。私もわからない。だれかご教授してほしい。いずれにしても魅力あふれる植物であることに変わりはないのだけれど。


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