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(デジタル庁)第2回デジタル社会構想会議について 〜感想編〜

始めに

最初からでかい話題から入ることになってしまいました。そもそも私の記事を見ようなんて奇特な人は前提について軽く知っているという体で語っていきたいと思います。この業界、前提から語り始めたらキリがないので。。。

また、感想編とあるようにまずは感想でその後にこう直した方がいいんじゃないかっていうフィードバックも書いていこうと思います。

検討テーマ

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上記6点について検討することとしています。早速愚痴ってしまいますがこのスライドに「Teams上にチャネルを設定」とかいるんでしょうか。Teamsで勝手に検討させつつそこで出た内容を事務方がスライドにまとめているのかな?メンバー選定の基準はわかりませんが、なんとなく有名人が多い気がしますね。

各班の内容について

最初は一つずつ見出しを分けて書き下ろそうと思っていたのですが、事務方がまとめていないからか気持ちが先行しすぎてまとまりが無さすぎるし現実性があるかどうかも分からないものが多かったので大幅に割愛しようと思います。ただ何も書かないとあれなので一つずつ少量コメントを書こうかな。

・成長戦略(データ駆動型社会)班:後方互換を考えずに新しいサービス作ると書いてる時点でもう何も生まないんじゃないかな。データドリブンはありだけどそれに対してインセンティブが働かないと誰も手をつけようとしないでしょう。「マイナンバーカードの対面発行はなんとかしたい」とか素人でも言えるようなこと書かないで欲しいです。それに至った理由を本人確認ガイドやらNIST SP800-63あたりから紐解いた上で別のアプローチを考えるとかやろうよ。RESASってなんぞやって見てみたら酷いサイトが出てきた。これもやめよう。

・国際戦略:先ほどと比べると比較的落ち着いている雰囲気がするこちらの班。①国際基準策定に入り込み、②国内のシステムがそれに準拠し、③検討中の論点についても自国内で進める。という内容。他国デジタル庁などと連携するなどやった方がいいだろうなと思うものは多かったです。

・デジタル人材の育成・確保:自分が外資を色々回った身なので分かりみがあるのですが、人材育成のアセットは確かに外資の方が上だと思います。日系企業は属人化を会社全員でやって自分のポジションを守る傾向があるので非効率このうえない。ただ、「移民や留学生の受け入れや、定着(生活環境)策などの抜本的改善を行うべき。」と書かれていますが外人を雇うときに注意したいのはコミュニケーションコストの増大。もちろん複数言語に慣れる必要はあると思うのですが、中央官庁のように日本語として正確な表現をしなければならない場所で伝言ゲームがうまくいかず国民にサービスが届いたころには当初想定と異なる内容になっていたのでは目も当てられません。

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・医療・教育・防災等の準公共分野:準公共というより民間事業者が行政データの利活用をするためにはどうしたらいいかの検討に見えますね。準公共とか関係あるのでしょうか?準公共に関係したボトルネックだったりベンダロックイン構造だったりを工夫する必要がありそうですよね。

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・地方の活性化:綺麗に整理されている感覚です。他の取り組みと重複するものがあるのは仕方ないとして、デジタル田園都市国家に繋げるための施策をまとめていますね。気になるのは交付金を出してそれが有効活用されないことかなと思いますがどのようにガバナンス取っていくのかは要チェックです。

・誰一人取り残さないデジタル社会、国民参加:これ昔からどうやってやるのかなと思ってましたが、「老人・障害者」に対して手厚く人によるサポートを行い、それ以外はアクセスビリティ上げてみやすくするから使ってねというスタンスのようです。使いたくない人は別の手段を用意する、と。それって結局投資部分が増えるだけで合理的な行政サービスの提供にはならないなぁと思ってしまいます。自分的にはアグレッシブにガツっと変えて欲しかったので残念。

新重点計画の策定方針

現重点計画(旧IT戦略)とデジタル・ガバメント実行計画の合体版=新重点計画。個人的にはなんら問題ないのだけど、デジタル庁が主導する部分と各省が果たす役割が明確化されている必要があると思っており大丈夫かな〜と気になっているところ。

ただ、「本文 第1部 構想会議の議論をインプット」と書かれており、こんなレベル感の内容を入れて大丈夫かな「閣議決定」ですよね?ちゃんとやりきらなきゃ説明責任問われるので身動き取れなくなりますよと思わなくはない。

新重点計画の構成イメージ案

うーん、これ昔からの繋ぎ合わせですよね。整理して欲しかったなぁ。。。大項目が下記11個となりますが、それぞれ毎に別々の政策が走ると思うと無駄が多くなりそうだなという印象。現行の政策との整合性があるので変えにくいのは分かるのですが、残念。

1.国民に対する行政サービスのデジタル化の推進

2.くらしのデジタル化の促進

3.産業全体のデジタル化とそれを支えるインフラ整備

4.誰一人取り残さないデジタル社会の実現

5.デジタル化による地域の活性化

6.調達・規制改革の推進(再掲を含む)

7.デジタル人材の育成・確保

8.デジタル社会における安全・安心の確保

9.国際戦略の推進

10.研究開発・実証の推進

11.推進体制等

「デジタル庁アイデアボックス」による意見募集

意見に対しての回答がほしいなー前回データ戦略で投稿してみたのですが何も返ってこないんですよね。

第1回デジタル社会構想会議における議論のポイント

参考資料の中に面白い内容もあったのでこちらも少し触れておきます。個人的には、越塚構成員の「デジタルガバメントアーキテクチャー」が気になります。日本政府のOSとはどんな姿をしているのか、いずれ出してくれるのでしょうか。オープンデータとデータドリブン系が多いのもよきよきと見てました。

正直データドリブンは法令改正などでなんとかなると思うのですが、「行政のプロセス全体に対してログを残す」という行為には無理があるというかまぁそんなことしたら今の職員皆やっていけないと思うのでそこをどうするかかな〜と思ってます。会議の録画データを公開するのだって簡単なはずなのに出来てないじゃないですか。技術的に出来ないわけではなくて公開していいものかどうかの判断を下せる人がいないから出来ないんですよね。

まとめ

一旦はこんなところで。まずは思ったものを全部ではないですが吐き出してみました。次回では自分が考える政府がすべき推奨アクションだったりをまとめてみたいと思います。

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