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尾道で編集部合宿&飲み歩き会をやってきました

こんにちは、吉田です。
暑さもやわらぎ絶好の行楽シーズンとなった今日この頃。アンテナ編集部は、9月28日・29日の土日にかけて尾道で合宿旅行を決行しました。編集長の堤が、少し前にアンテナでも紹介したクジラ別館を使ってみよう、と言い出したのがきっかけ。ひょんなことから現地の方々と知り合っていた私が計画を進めておりました。

まずは真面目な会議を

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土曜の14時、改装されて真新しい尾道駅に現地集合。2階の大きなカフェ・喫茶NEOでお茶をしつつ、まずは月例の編集会議を行いました。

ひと区切りついた16時すぎに、前述のクジラ別館にチェックイン。映画館・シネマ尾道が管理し、映画監督の森ガキ雄大氏がオーナーを務めている一棟貸しの旅館です。

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洗面台の写真だけですいません。ここの和室で行なったのが、月例編集会議よりももっと長いスパン、「3年後のアンテナ」についてメンバーのアイデアを書き出し、整理していくミーティングでした。それぞれの考え方の根っこが洗い出されたディープな時間。脳みそすべて絞り尽くし、全く身動きしていないのにクタクタになりました。

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さあ繰り出そうぜ夜の街へ

終わった頃にはすっかり夜。さあ飲むぞと向かったのは、レトロなスナック街・新開(しんがい)の居酒屋、米徳(よねとく)

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尾道が舞台の『龍が如く 命の詩』にも登場した映え力の高い肉鍋が名物です。

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ここで、クジラ別館の手続きでお世話になったシネマ尾道の副館長・北村さんと、私が個人的に知り合っていたNPO・尾道空き家再生プロジェクト(以下空きP)の小原さんも合流。それぞれの視点から見た尾道、京都、それぞれのお店やお祭りなどなど、いろいろ話しながら肉鍋をつつきにつつき、気づけば23時近くに。
続いて、私がしきりに行きたいと訴えまくっていたお店に移動することになりました。同じ新開にあるバー、洋酒喫茶ロダンです。

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私がここを知ったのは、今年のはじめ、尾道に滞在していた友人を訪ねたとき。そこで知り合った空きPの方々に猛プッシュされたんですが、泊まりではなかったので泣く泣く行けずじまいでした。とても雰囲気の凝ったバーということで、なんとなく神戸元町の名喫茶・舌れ梵のようなところを想像していたんですが。

そこにあったのは、貝殻や蓄音機、レコード、昔のおもちゃからタバコの包みまで、ありとあらゆるコレクション達の楽園でした。

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お年を召したご夫婦が夜だけ開けているこのお店。30席はありそうな広い店内に、ご主人が60年かけて蒐集したもの達がギッシリ並べられています。剥製や貝殻細工はご主人が自ら作製されたものもあるんだそう。アリエルが陸に上がることなく生涯人間の道具を集め続けていたら、こんな感じの部屋になっていたかもしれません。
圧倒されるあまり語彙が消え失せた我々酔っぱらいは、もう、すごい、すごい、本当にすごいと言いながら見てまわるのみでした。少しレコードも売られていたので確認したんですが、なにぶん酔ってたのと、お店自体への興奮のせいとであまり覚えてないという…。

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日付が変わり、奥様がお店を閉める頃合いにぼちぼち解散、と思いきや、まだ終わりません。

帰路につきかけた我ら一行の目に止まったのは、寝静まった町に灯る橙色の窓あかり。泌尿器科だった建物を空きPが改装してできた古本屋・弐拾dB(にじゅうデシベル)が深夜営業を行っていたのでした。

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本を漁るのに夢中でこれしか撮ってませんでした。かつて関西音楽情報の集積地であった雑誌・プレイガイドジャーナル。とてもきれいな状態です。

尾道にはいくつか古本屋さんがありますが、京都の大学出身の若き店主・藤井さんが営むここは、骨董品クラスの文学全集から90年代のサブカル雑誌まで、幅広い取り扱いが特徴です。ガケ書房が好きだった方は必訪でしょう。編集部の安井が、デヴィッド・ボウイ架空インタビューの載った70年代のロッキング・オンを嬉々として買っていました。私は村八分の本を購入。ほろ酔いで行く古本屋ってすごくいいですよ。買いすぎ注意。

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以前撮っていたお店構えがこちら。ケロリンが目印です。通常、深夜営業は平日のみ行っているそう。

各々思い思いに本を買い、宿に戻ったらもう深夜1時半。

こんな具合で長い一日が終わり、翌日は何組かに分かれて思う存分観光をしておりました。

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↑千光寺のおみくじ「口舌を慎みてよし」とは、あまり余計なことは言うなということでしょうか。心当たりがありすぎる。

短いようで長い尾道の夜

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尾道は早く閉まるお店が多いので、日中に観光する場所というイメージが強いかと思います。しかし、歓楽街として江戸時代から長い歴史を持つ新開を筆頭に、実はスナックやバーもとても多いんだそうです。カフェ巡りしやすいということは、すなわち飲み屋のハシゴもしやすいということ。夜になってからは、私達と同じように飲み歩いている人たちともよくすれ違いました。

片道3車線の幹線道路に大型店舗が並ぶ地方で育った私からしたら、人でごった返すことがなく、かつ徒歩でこんな良いお店ばっかり回れる町なんて、そうそうない!すごい!とひたすら思っていた次第です。
本通り商店街〜新開にかけては、あなごのねどこSIMA innSINGAI CABINヤドカーリなどリーズナブルで素敵なゲストハウスもたくさんあるので、ぜひ泊りがけで訪れてみてください。昼だけじゃもったいないですよ!

といいつつ、次はお昼の方の尾道について書こうと思います。個人的なおすすめの話になりますが、よければもう少しお付き合いください。(吉田紗柚季)

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