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京津畑日記 第37週 3月15日〜3月21日

自伐型林業の山守を目指しています。
改めまして2023年7月に広島県広島市から岩手県一関市大東町に移住。地域おこし協力隊のMです。
今週は、林業に関する大きな仕組み、山守の集い、藪払い、作業道自主練、伐採作業など。
それではどうぞ。


3月15日(金曜日) 釜石地方森林組合 高橋幸男氏

午後、市役所の会議室で地域に根差した森林業の革命の話をお聞きしました。講師は理事兼参事 高橋氏

一関市産材の流通拡大に向けた研修会のため、木材屋さん、建築屋さん、加工技術屋さん、設計屋さん、行政など30名以上の参加でした。

311の震災を機に、森林組合そして山主さんたちが地域でどのように生きていくのか。釜石市は漁業、製造業が主な産業ですが、林業はどうするのか。

協同組合
漁業は魚を取る人。魚を取る人たちの協同組合。
農業は野菜を作る人。野菜を作る人たちの協同組合。
林業は?

チェーンソーまん?

林業女子??


答えは、山を持っている人たちの協同組合。!?

現場の作業をしている人たちでは、ないのです。
Mは初めて知りました。

高橋参事が動かれ、平成19年度に、分散している山を集約化して森林経営計画を確実なものに、間伐を中心とした基盤作りができそうな矢先に、大震災。

そして森林による復興支援に、6つの目標を掲げられ森林資源の活用方法の検討をなされました。そのうちの1つ

6)低コスト・良質な復興住宅・復興公営住宅への提案
角材をたくさん使用した家です。先日聞いた宮城県のnpoしんりん さんの板倉と似ていました。

現在の建築、在来工法は1棟に1.7m3に対して壁面パネルを利用した家は35〜40m3。約3倍の木材を使用します。

角材、板の違いはあるけれど、地域、大工、設計、製材、何より山。循環型林業が地元で展開できます。釜石市、遠野市、大槌町はタッグを組んでいます。

次は一関、県南の出番かもしれないなと思っています。
最終ゴールは地域循環。端材や加工できないものをエネルギー源に変換できます。個人であれば薪ストーブにくべることができます。

エネルギーは最後の出口と思います。
使い切った材を余すことなく使うのが、バイオマスエネルギーであって欲しいものです。

木材生産を含めた環境=森林資源の経済=地域に必要な生業

自伐林業、山守を目指しながら、いかに山が元気になっていける仕組みが構築できるのか、協力隊期間は残り2年半。樹木の菌糸のようにお互いが良い共生環境を作っていきたいです。

3月16日(土曜日) 山守の集会 兼 報告会

岩手県北部へ行ってきました。
岩手県は四国と同じくらい広〜い。軽トラックで移動したら高速を迷い間違えるし、腰が痛くなりました。到着は夕刻。

道路上の雪は無かったから幸いでした。

山守さん各々が1年かけて追い求めた山、作業道、思想、これからの方向性をプレゼンテーション。
初めましての方がほとんどでした。山守の先輩方、個人、グループの特色も一言で「自伐型」と言い切れないほどの幅が広い可能性を感じさせていただきました。

共通していたのは、自然環境に配慮した無理のない活動。収益だけを求めていない、しかし継続していくニーズが合致した仲間と取り組んでいる。素晴らしい先輩方とお近付きになりました。

プレゼン中

自伐型林業の山守さん、良いでしょ。笑

3月17日(日曜日) 玉切り


人生での日本最北まで行き、帰路は楽勝。
先輩方に刺激され興奮していたのでしょう。集落の玉切りをしました。


目立て講習会に参加してからは、チェーンソーの調子も程よいです。

まずまずの削りこ
今日は以上。


3月18日(月曜日) 私有林地のヤブ払い

一関市内の友人宅。裏山が藪だらけになっているので手伝って欲しいとヘルプをいただきました。Mたちも経験が積めると思い、有り難くお受けしました。

この日は京津畑を出発する時から強風、小雪。
現場はチラチラ雪と時折、強風そして強風。京津畑だけ強風かと思っていましたが、安心しました。

作業前
昼前

笹仮刃を使用し刈払いしました。1日で終わるだろうと思っていましたが、見極め甘く、4分の1しか終わりませんでした。

刈った後の笹が刈払い機に引っかかり邪魔をします。3歩進んでは笹を手で避けなくてはなりません。メリットは振動障害になりにくい。デメリットは進めず、イライラすること。笑

昼食は自家製のカレーをいただきました。

午後の作業を終えてから、長徳寺さんでお茶っこ。
なんと強風で健康な杉っこが、折れていました!

ほぼ北風を受けてしまった様です。

3月19日(火曜日) 作業道作り 自主練

以前、一関市林政アドバイザーからご指摘を受けました。
「ぼさを作る時に表土が表しになると、雨水が直に地面を叩く。そうすると表土が流れ出てしまう。片づけ過ぎない事。」

自然に対して、人が手をかけ過ぎないこと。

岡橋先生からの課題。
第一ヘアピンを削り、入口の方へ土を引っ張ってくること。バックホウの爪を岩掘用に変えました。

爪爪ガリガリ

正面から三本、四本の爪が当たれば崩し易かったです。

引きながら地面を慣らすのは、今後の課題です。

3月20日(水曜日) 私有林の伐採作業

「興田は雨、京津畑は雪」

伐採指導してくださった方に言われました。笑

協力隊3人、集落の林業女子、班長そして山主さん、ギャラリー数名

伐倒研修は少人数が良いですね。順番は回ってくるし、声が聞こえますし。よく見えます。

朝の雪

ツッコミ斬り。受け口との高さが高過ぎました。癖のようなので、矯正します。

二本目

2段伐り
班長から「2段伐り」を教わりました。
ツッコミ伐りが出来ない小径木や、木の重心が傾き、追い口のスピードが追いつかない場合に有効な手法だそうです。追い口を左右両側から6対4で入れ段を作る方法。

手前が6(8くらい入り過ぎ)


パルプ
小径木や虫が入った木、割れた木などはパルプに出します。180cmから200cm。末口の直径8cm、握り拳程度までを出します。切り口のツルがギザギザでも含めて良く、山が片付くからだそうです。

クズと呼ばれる虫食いの後

模様がない木よりは、値段は下がってしまいます。

3月21日(木曜日) 作業道作り 自主練

岡橋先生からの宿題の続き。第一ヘアピンをガリガリして深さを出し、V字になっている箇所を I  I の形に。

地面を慣らしながら入り口まで後退

本日で練習現場は一旦終了です。
お疲れ様でした。

おまけ

今週の良本。

イラスト入りで初心者にもわかり易かったです。

今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

来週は、いよいよバックホウが京津畑集落へやってくる!
原田先生の林内作業車、集材搬出演習。など
どうぞお楽しみに!

妻も同じく一関市地域おこし協力隊員です。ご興味があればこちらのnoteもぜひご覧ください。小さな女が小さな林業をするまでの経過観察ができます。

https://note.com/kyotuhata_r/


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