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京津畑日記 第8週 8月25日〜8月31日

台風が近づいて暑いけれども、現れるバッタやカエルの種類が変わり秋の気配がしてきました。日本政府が太平洋に放射性物質を流し始めた週です。
林内作業車の活躍ぶりに感動しました。


8月25日(金曜日) 丸太切り練習

京津畑でも連日猛暑です。朝、チェーンソーの練習に行きました。朝でも日差しは暑すぎるので木の陰を見つけて玉切り。木があることで冷却効果も生まれますからね。


思い込みを外す第一歩。真っ直ぐのつもりが、、、


8月26日(土曜日) 林内研修

一関市自伐型林業の研修第3回目。前回に引き続き奈良県の吉野から原田講師、高知県からは四宮講師。南三陸町から渡辺講師が来てくださいました。

林内で切った木材を搬出するための林内作業車が登場。
未だ触れたことのない道の車。この時は、(ユンボで2トン車に積めば良いのでは?)と懐疑的でした。実際、そういう現場もあります。

この日のために、釜石から林内作業車を運んでくれた加藤隊員に感謝です!

講義では、森林環境贈与税など税金の使い道について。
ざっくり説明すると1人年間千円を森林環境贈与税として支払わなければならない。目的は、森林保全・環境管理に使われる。間伐や人材育成の担い手の確保。分配は各自治体に配られるが、分配の計算方法に見直しが必要である。


降ろす際の注意事項

平なところで作業車を操る練習。8の字に走らせてみます。操縦レバーとミッションを組み合わせて走らせたり、ウインチを操作します。

午後からは、一関市有林に移動して伐倒、玉切りの練習。一本の木を伐るのは、周りの状況、木の重心、枝の張り方、チェーンソーをどこまで入れるかなど、判断、見極めが重要です。上手く伐るだけが目的では無いのです。

木は倒すと跳ぶ!根本から離れた場所に倒れています。
安全に倒すために滑車とロープを効果的に使います。力学が入ってきます。

mは、かぶれ被害のため防護ズボンを履くことをしなかったためチェーンソーは見学でした。


8月27日(日曜日) 林内研修 枯れ松編

林内作業車を動かすために、どうしても氣になる木がありました。枯れ松です。すぐに倒れるわけではありませんが、いつかは伐倒しておかなければなりません。と言うことで研修内容を変更して伐倒の運びとなりました。

枯れた赤松を見上げる
上部が2股

高知県から来られた四宮講師から「先が2股になった木には神様が宿る」という発言がありました。すると南三陸町から来られた渡辺講師からは「3股から(神様が宿る)です」と発言があり、地方によっての違いがありました。広島では聞くことがなかったですが、ご存じお方がいたら教えてください。




枯れ松に挑む市民を見護る、原田講師とベテラン高村氏。
原田講師から作業車の解説を聞き入る。
初心者にも丁寧にご指導してくださいます
枯れ松に青カビが侵入した箇所がハッキリ

帰宅してからパソコンの数字と睨めっこ。夏のドキドキを味合わせていただきました。

8月28日(月曜日) 外回りの整備、清庵弁当、白紙、メンテナンス、選挙

借家の周りの整備。妻はツルイバラのヤブを払い、mは水のバルブを掘り出す。バルブの水漏れが溜まっていたが、構わず掘り進めるといきなり水が抜けました。バルブの根元から「の」の字に水が流れては、不思議な穴に吸い込まれていきます。

今考えるとモグラの穴?かもしれません。

バルブの少し下に穴が見えます

山がっこに戻ると、岩手県内の高校生が調理実習を、やまあい工房の指導で行われていました。作られていたのは、清庵弁当。飢饉の時でも困らないようにと江戸時代の名医、陸奥国一関の建部清庵(たてべせいあん)が食べられる野草を記した書物を通して、杉田玄白と蘭学の向上に精力した。

桑の葉の天ぷら、夕顔と麩のなんとか。茗荷ときゅうりの冷汁。などがとっても美しく美味しく仕上げられていました。

隣の地域の方も同席され、桑の葉の茶を置いて帰られました。

季節の清庵弁当。地元でとれた山菜や野草、野菜をとても美味しくいただけます。

お弁当のご注文は、京津畑 やまあい工房 まで!
tel/fax 0191ー74ー4888
お母さんたち、猛暑の中頑張っておられます。

午後から借家についてのミーティング。かねてから賃貸契約書を送っていただくようにお願いをしていたのですが、結果的に協力隊の活動に賛同が得られず白紙に。残念ではありましたが、次に進めることができると思えましたからスッキリしました。

夕方は、地域の方が手に入れてくださった仮払い機のメンテナンス。新品を買うのも必要ですが、こうしてバラすことで機械の仕組みが理解できていいですね。

ドロドロ
ベトベト

岩手県は9月3日に県知事及び県議会議員の選挙が行われます。選挙カーが京津畑にもやって来ました。移住して3ヶ月経っていませんから選挙権はないです。公約に自伐型林業が入っていると思わず手を振ってしまいますね。


8月29日(火曜日) 林内作業車到着、事務作業

朝一番に宮城県気仙沼から林内作業車がやってきました。先日パソコンと睨めっこしていたのは、この林内作業車のオークションを見ていたからなのです。



到着して確認作動してもらうと、キャブレターからガソリン漏れ。
すぐに業者さんが分解をして取り付け直すと、漏れは止まりました。斜面やガソリンを満タンに溜めると漏れる可能性はあります。中古ですから手入れをしつつ、馴染ませていこうと思います。

午後からは借家の現状報告書を作成していました。


8月30日(水曜日) 加藤宅お手伝い、気仙沼

午前中、加藤隊員の家の片付けを手伝いました。先の借家もそうですが、長年住まれていなかった家はカビや動物、そしてモノが溢れんばかり。空き家問題はゴミ問題と言っても過言ではないと2件作業して感じました。空き家問題は、色々なご事情があるのでしょうが、風を通さないとダメになるのは山林も同じなのです。根本的な介入が必要かもしれません。もったいないです。

昼食後は、隊員と市の担当者合わせて5人で気仙沼へ行きました。行き先は、特定非営利法人リアスの森応援隊。こちらの団体は、間伐材をドイツ製のボイラーで熱エネルギーに変換。変換の際に出る熱のロスを発電に回しているという日本国内でも稀なエネルギー供給者さんです。8年目となる活動と我々協力隊員がフォレスターとして参加できるのか、協議に伺いました。


バイオマス・パワープラント・パワー

バイオマスエネルギーも耳触りは良いです。しかし、リアスの森さんのような循環型でなければ、山を裸にして終わりの可能性も含まれています。地産地消の循環型エネルギーを望むところです。


8月31日(木曜日) メンテナンス、一関奉仕活動

午後から一関森林組合が主体となり、仮払いボランティアです。午前中は中古の刈り払い機をメンテナンス。エアフィルター新品部品などを交換しエンジンをかける。さっきまでエンジンがかかっていたのに、全く音がしなくなるトラブル発生。自分たちでは、どうにもならず断念。1台だけ持参しました。

安全装置の取り付け具合をチェック

刈払いの場所は、川崎町門前にある岩倉山。一関市内が360°一望できる素敵な公園兼キャンプ場でした。

微力な戦力のm夫婦は、予定の刈払い部隊ではなく、桜並木の枝払い部隊に加わりました。手ノコ、チェーンソーを用いいて枝払い作業。

「枝に受け作って、トラックに直接倒してください。」

と指示を受けましたが、伐倒ほどの慎重な見極めが出来ず、トラックの真横に倒してしまいました。自分の技量が客観的に見極められて良い経験でした。数をこなす必要があります。

刈払いで綺麗になった斜面

今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

来週は、南三陸町の講習会に参加、オンラインの里山シンポジウムがあります。そして、どうする住まい問題。

どうぞお楽しみに!

妻も同じく一関市地域おこし協力隊員です。ご興味があればこちらのnoteもぜひご覧ください。小さな女が小さな林業をするまでの経過観察ができます。


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