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みんなが大事にされている社会は生きやすい

マレーシアでは、店員さんや目下の人に対して無礼な態度を取る人を見ることはあまりありません。友人のように接する人が多いです。

店員さんに対して、「ボス」「ミス」と呼びかける人をたまに見かけます。
称号を持つ人もいますが、お会いした限り、フレンドリーで威張らない人がほとんど。上下関係があまりなく、フラットです。

これは精神衛生上とても良いです。

その代わり、マレーシアでは相手が遅れたり、失敗したり、多少うるさかったりしても、寛容でいるのがフツー。
信号が壊れていたり、工期が遅れたり、時間通りに事が進まないのが当たり前ですが、そこで怒鳴ったり怒ったりしたら負け。

東南アジアでは他人の前で怒鳴ったりするのは、ご法度です。なぜなら、恨みを買うからです。従業員を叱責した日本人が逆恨みで事件に発展ーーということが実際に起きます。

東京にいたころ、スーパーやレストラン、駅などで、ときに他人を怒鳴ったり、叱責したりする人をみかけました。

はたから見ていると、相手のためを思っているというよりは、自分の感情を爆発させている人が多いかな。なかには、目下の人に無茶苦茶な命令をしている人もいます。

他人が大事にされていないのを見るのって、いい気持ちじゃありません。

中学生になったばかりの頃、1学年違うだけで、ボール拾いや雑用をやらされたり、会った時にお辞儀をしないと怒られたりするのでびっくりしました。

そういう文化が染み付いていると、まるで大事に扱わなくて良い人間がいるような錯覚に陥っちゃうんですよね。

セクハラやパワハラ、労働者の問題など、今日本で起きている問題の多くは、この「自分より下の人は、どう扱っても良い」という考えからきてるんじゃないかな、と思います。

そしてそれは、ハタで見ている人も地味に傷つけています。「自分もこんな目に合うかもしれない」という恐怖を植えつけます。

どんな仕事の人でもお互いに大事にするようにしたら、もう少し生きやすくなる人が増えると思いますね。

(追記)この後、ツイッターで海外に住む多くの方から、「うちの国も同じです」というコメントをいただきましたので、以下にいくつか引用させていただきました。マレーシアだけではなく、多くの国で同じ経験をされている方がいるようです。

世界は広い。面白いですね。ではまた!



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