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日本はよくも悪くもシステムの国

日本は良くも悪くもシステムの国ですね。東南アジアではここまでシステム化されている感じがありません。

街にいるほとんどの人がなんらかのシステムの中で動いているように見えます。


そしてこのシステムがかなり強固です。
ほぼ完全と言っていいほど整っているので、海外から来た人たちは、ここに驚嘆し、「これは素晴らしい、ぜひ真似したい」と言います。マレーシアなんて、最近になってまた、「ルック・イースト」を再燃させようとしてますよね。

「システムがそうなってるから仕方ない」

ところが、実際に住んでいる人と話していると、システムが強固すぎて、個人が抵抗できなくなっている面もありそうです。

日本人って、個人個人と話してみると、実に話がわかる人が多いです。そんな人々も、会社や国のことになると「システムがそうなってるから仕方ないんだよ」って言います。

「PTAのバレーボール大会なんて意味ないとわかってるけど、誰もやめられない」
「会社のシステムがおかしいの皆気づいてるけど、変えられない」

と言った具合です。

よく、お店や交通機関で大声で文句言ってる人を見ますが、あれは強固すぎるシステムに対し、やり場のない怒りを発散させてるのかもなぁ、と思うようになりました。
強固すぎて、どこに怒りをぶつけていいのか、わかんないんですよね。

逆にマレーシアにいると、どんな大手のお店でもその人の人柄が見えてしまうのは、それほどシステムが大きくないからかもしれません。

システムに入っている安心感もある

一方で、日本から海外に(勝手に)来て、最初に戸惑うのは、「システムから外れちゃった」心もとない感じです。

住民票を抜いて、国民健康保険などから外れると、子供に就学通知が来ることもなければ、予防注射や歯科検診、がん検診の案内が来ることもありません。
なんというか、はぐれてしまった感が半端ないんですよね。

生まれてからずっとシステムの中で生きてくると、そのシステムがないのが不安になるんです。そんなわけで、移住当初は、大変心細かったです。会社員からフリーになった時も、このシステムから外れた強烈な疎外感を感じましたが、国外に出るとなおさらなんです。

だから、海外に来ると、人は、家族などの個人個人の繋がりにより意味を見出すようになるのかな。

多くの日本人は、システム自体にどこかしら安心感を得つつも、システムの強固さにイライラする、というジレンマを抱えているのかもしれないですね。

ではまた。

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