若き挑戦者たたえる文化に

半年間にわたって執筆してきた、地元の新聞社(宮崎日日新聞)『客論』の最終回が掲載されました。

宮崎日日新聞の地元でのシェア率は7割(?)を超えていて、ある年代以上には圧倒的に見られているのは、なかなかのプレッシャーでした...w

最終回の原稿は、私の尊敬する熊本の仲間たちとのエピソードです。

せっかくなので、原稿を貼り付けておきます。

よかったらご覧くださいm(_ _)m

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宮崎日日新聞『論客』8/12若き挑戦者たたえる文化に 

もう何周くらい走ったでしょうか。僕は数年前から、九州各地を駆け回りながらユニークな個性を持った起業家や経営者との交流を楽しんでいます。情熱的な方々との出会い。それは県境を越え、九州を「あたかも一つの大きな島」である広域経済圏として捉え直し、どうすれば「九州ブランド」を構築できるのかという研究の成果の一つでもあります。
 昨年8月、地方から斬新なアイデアを発信し事業拡大に奮闘する3名の仲間たちと、熊本市で講演会を開催しました。僕は彼らのような存在を、尊敬の念を込めて「ローカルベンチャー」と呼んでいます。彼らのような次世代の息吹を結集すれば、九州にはさらに豊かな未来が開けるのではないかと考えています。
 雄大な阿蘇の外輪山に囲まれた内牧温泉の老舗旅館3代目の永田祐介は、2012年の九州北部豪雨で周辺が水没し、16年の熊本地震では源泉が枯渇するという大変な被害に遭いました。しかし災害のたび「自らが地域の復興のシンボルとなりたい」と、いち早く営業を再開したリーダー的存在です。
 人口1300名余の宇城市戸馳島にある宮川洋蘭の3代目宮川将人は、紆余曲折と努力を重ねた末にインターネットでの販売が実を結び、遂に楽天市場で「ショップオブザイヤーCSR賞」を受賞し、日本一のサイバー農家といわれるまでに家業を成長させました。戸馳島を世界一の「蘭の島」にするという目標に取り組みつつ、獣害(イノシシ)問題にも対応する熊本農家ハンターという組織も立ち上げています。
 全国のアパレル工場を訪ね歩き、メイドインジャパンの「語れるものづくり」を追求するファクトリエブランドを成功させている山田敏夫は、熊本市の繁華街・下通商店街に店舗を構える創業100年以上の老舗洋品店の息子。斬新な発想で、今や日本を代表するベンチャー経営者の一人となっています。
 熱気あふれる彼らとのイベントから約1年たった昨日、山田君がクラウドファンディングのページを立ち上げました。それは、家業の洋品店を「ファクトリエ」旗艦店として改装し、顧客との接点を深めるカフェスペースを作りたいというもの。支援者を募ったところ、支援金とともにある1通のメッセージが舞い込んできました。
 「僕は不登校の小学6年生です。山田さん、村岡さん、永田さん、宮川さんのイベントで初めて会ってお話を聞いて、勇気を出して質問したりして楽しかったです。僕も山田さんのお手伝いをしたくてお小遣いでは足りないのでお母さんにお願いしました。頑張ってください!」
 このメッセージを見て涙があふれ、あらためて思ったことがあります。それは、思いや情熱は必ず伝播するということ。そして世代を超えて共感でつながった仲間たちと本気で取り組めば、僕らの地域には素晴らしい未来が待っているという確信です。
 近年のベンチャーブームで光の当たるIT起業家だけではなく、伝統的なサービスやものづくりに情熱を傾ける「アトツギ世代」の奮起と、地域に根を張って頑張る挑戦者たちをたたえ応援する文化を九州に根付かせたい。そのための活動を仲間たちとともにずっと追い求めていきたいと思います。


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