見出し画像

羊を見るために島へ行った話①

はじめまして、あるいはこんにちは、給湯器です。
お盆時期の8/15に一人旅で島へ行ってきました。

島ってどこの島よ。
焼尻島(やぎしりとう)です。焼尻島、ご存じですか。

北海道の道北エリア、日本海に面した羽幌町から、フェリーで約1時間のところに位置する小さな島です。
道民でも知らない人は結構いるんじゃないでしょうか。
なお西隣には、オロロン鳥の繁殖地で知られる天売島があります。


目的

 今回焼尻島に行く目的です。

目的1.羊を見たい

 焼尻には、顔が黒くて体毛が白い、サフォーク種という肉用羊がいます。「ひつじのショーン」で見たことある人もいるはず。めん羊牧場で育った羊たちは肉に加工され、主に本州に向けて出荷されるそうなのですが、実は島内にサフォークを味わえる場所があるのです・・・。

サフォークは最高級の羊肉。一度でいいから食べたい。

しかし、2023年8月をもって、焼尻島のめん羊牧場は閉鎖されることが決まっています。

つまり、8月を逃すともうサフォークには会えない。
じゃあ行くしかない。

目的2.記憶を上書きするため

 昔、児童クラブ主催のキャンプで焼尻島に行ったことがあります。基本全員参加で島1週マラソン(12km)やったのが懐かしい。小学生の自分と現在の自分、身長も伸び、年齢とともに見る視点も変わり、頭も多少成長した今、もう一度焼尻島に行き記憶を更新したいと思っていました。

目的3.船に乗るため

 船に乗りたい

以上です。

Day1.移動

札幌市から羽幌町へ

 札幌-羽幌間の鉄道はありません。自動車免許は持っていないので、都市間バスを使い3時間かけて移動します。時間的・距離的にも日帰りというわけにはいかず、羽幌で1泊し、翌朝焼尻島へ渡ることに。
 高速バスに乗るときのルーティーンに則り、札幌駅JRタワー内の大丸地下1階にあるサザエで梅じそ巻き・いくら巻きを買いました。海苔巻きを携えて、大丸とは真逆にある札幌駅バスターミナルへ移動します。
 なお、再開発による札幌エスタ解体に伴い、札幌駅バスターミナルは今年9月をもって一度閉鎖されるため、現タミ利用はおそらく今回が最後。ちょっと感慨深くなりながら乗り場でバスを待ちました。

沿岸バスさん、お世話になります。
乗って速攻食べた梅じそ巻きといくら巻き

 さて、15:00発の特急はぼろ号に乗ります。はぼろ号は全便予約制のため、前もって予約する必要があります。お盆時期ということもあり席はほとんど満席。キャリーケースや大きなリュックを背負う乗客が着席していくなか、普段使いの無印良品リュックひとつで乗り込みます。1泊2日なので荷物は最低限です。
 乗って早々、酢飯の香りを車内に漂わせながら海苔巻きを頬張る給湯器。
 定刻出発。ターミナルの各レーンから一斉にバスが飛び出し、各々の目的地めざし走り出します。道央自動車道を北上する、我らが特急はぼろ号。

砂川SAで10分程度のトイレ休憩

 少し休憩したあと、砂川から海を目指し、留萌へ向けて進みます。水田や畑が視界に広がる見慣れた風景にそれとない安心感を覚え、熟睡してしまいました。留萌に入ると日本海オロロンラインをひたすら北上。ちらほらと風車が回っているのが見えます。海の気配を察知し窓にかじりつく給湯器。
 このために、日本海が見えるであろう左側の席を取っておいたのです。

小平(おびら)町付近の日本海

 海だ!!!!!
 
久しぶりに海を見ました。視界に海と空しかない。すごい。都会で生活しそれとなく感じていた息苦しさが、ほどけてどこかへ消えていく。雲がとても立体的に見えてなんだか壮大な一枚絵でも見ているかのよう。無機質な建造物に視界が遮られることがない。空と海の狭間を飛んでいきたい気持ちになる。こんな世界あるんだ…。

などとはしゃぎながら写真と動画を撮りまくる内陸生まれ内陸育ちの大人1名。まだ目的地にすら着いていないんですが…。

水平線のむこうに薄く2つ盛り上がる、天売島(左)と焼尻島(右)
2島の奥には利尻島の利尻富士のシルエット

 明日も天気は良さそう。一方この頃、本州では台風6号7号が猛威を振るい、荒れに荒れていた模様。他人事ではありますが、今回の行程も1日ずれていれば悪天候に見舞われていたのでギリギリセーフでした。

羽幌町到着

 そうこうしているうちに羽幌に入り、沿岸バス本社ターミナルで降車。

年季と歴史を感じる沿岸バス本社ターミナル

 ターミナル向かいのコープさっぽろでパン・野菜ジュース・おやつにブルーベリーを買い、予約した宿泊所へ移動。道中の聞いたことのない鳥の声がウミネコの鳴き声だったと翌日知りました。ウミネコの声に反応してきょろきょろする余所者。日本海側とはいえ段々暗くなってきたので、クマとかが出ないうちに速足で移動して宿に到着。

ご近所やさいとは言うが、旭川と羽幌は84kmほど離れている(美味でした)
街中のそこかしこで漂うバーベキューの炭の香り

 札幌と比べて道北は少し涼しかったです。宿のおかみさん曰くこれでも暑いほうだとのこと。窓の外の虫の大合唱を聞きながら、2時間くらいかけて入眠。翌日確認したポケモンスリープの全録音データには虫の声が録音されていました。夏ですね~~。
 明日は5時起床・6時出発で羽幌フェリーターミナルに向かいます。

Day.2は後日、次の記事で。