HISASHIが作り出す世界観にどっぷり浸ってみる

超音速デスティニー

ただひたすらに、この楽曲からイメージされる世界観についてを語りたい。
その前に、ひとつ。とにかくかっこいいい。そして、自分が聴いていて心地よい。何十回とリピートしても飽きない。この楽曲ならば、ライブで5連続演奏だったとしても、「アリアリ!」と心底言えると思う。ライブでは、中盤あたりで、会場の空気を一気に別方向に導いてくれるような存在。「風にひとり」のライブで立ち位置に似ているようにも感じる。

タイトルや楽曲の持つ雰囲気、歌詞からの想像でしかないが、この楽曲を聴いていると、異次元の空間に向かって移動をしているような感覚に陥る。穴のようなところに落ちて、横に進んでいくことができる滑り台を滑っているような感覚。ドラえもんが引き出しの中に入ってタイムマシンで時空を移動しているようなものに近いか。結構なスピードで、周りの風景がどんどんと変わっていくように感じる。

HISASHI楽曲は歌詞が持つ世界観が独特。言葉の意味がわからないことが多く、言葉の意味を調べながら、その説明の言葉もまた調べていくというように、一つの物事を理解するために、いくつかの行為を経なければ、理解が追いつかないことも少なくない。ストーリーや感情描写に優れているTAKUROに対し、目の前の事実や映像をHISASHIなりのタッチで表現するとに突出しているHISASHIの歌詞は、言葉の意味の難解さはあれど、映像として脳が処理しやすい。そして、その歌詞がまた、口ずさみたくなるような口当たりの良さが多いものが多い。特に、韻を踏むような歌詞は、口が覚えることができると、思わずずっと口ずさんでしまうものが多い。突拍子もないものも多いが、イメージとは裏腹に歌詞として描いている世界観には、バンドの存在を大きさを本人が感じている事実とを否応なしにも感じる。

歌詞で作り出す映像は、ただ言葉尻が心地よいというものにとどまらず、歌詞の中に多くの技巧を駆使している。
特に、サビの、英語→日本語の対比。
最初に2単語を英語で謳い、それに呼応するような形で日本語歌詞で追いかけるのだが、英語に対比するような日本語を選んでいるところに、楽曲の深みを与えている。ただ、なんとなく耳にしているだけでも、耳馴染みが良いのだが、その真意のようなものが、少なくとも自身で「見えた!」と思う時の感触は、楽曲に一歩近づけた感覚を得ることができる。

Black Destiny 眼を閉じる
Wrong Distance 時流れ
Awaken 黒の世界へ
Bad Ending さあ始めよう
Be Straight Edge 研ぎ澄ませ
Just like a game 明日を疑い
Show must go on 過去に習え
Think Different 理想の迷路
blacken destiny 

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この歌詞をサビに持ってこられる勇気とそれが成立できる楽曲作りをしているHISASHIに脱帽、あっぱれ!

ダブルAサイドシングルなので、タイトル曲の「デストピア」がフィーチャーされたガチだが、個人的にはこの楽曲も同様にもっと広く知ってもらいたい楽曲の1つである。きっかけがあれば爆発的に広がっていく可能性を秘めた楽曲だと思う。


#GLAY #超音速デスティニー #デストピアとダブルAサイド #サビの対比表現

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