自分にとってのヒーローの存在

HEROES

紛れもなく、私にとっての「HEROES」はGLAYであって、それはもう27年くらい不動である。そして自分の中でのヒーロー像もGLAYとイコールであり、その背中を追いかけることが、自分の道しるべになっているように思う。

音楽への向き合い方、ファンとの接し方、業界の中で立ち振る舞いのよう
な生き方としてのかっこよさはもちろんだが、そういう考えとか行動は楽曲にストレートに反映されるなと常々思っており、だからこそ昔から長い年月に渡り自身の指針になっているような楽曲もあるし、近年届けてくれた楽曲で心にダイレクトに響くものある。
メンバーによって特徴がバラバラだからこそ、単純計算4倍楽しめるのがGLAYのバンドのおもしろさの一つでもある。その中でのTERUの最大の特徴とも言えるのが、ポジティブさとまっすぐさ。まさに「HEROES」はTERUのもつ武器とも言える天性の明る左が前面に押し出されている。

まず、楽曲の持つ明るさ。それも無理をしていない真っ直ぐさ純度100%の明るさ。眩しくて、だからこそそれが疎ましいと感じる様な要素がない(これはファンで、TERUの人柄をしっているからというフィルターが厚いせいか?)。MVでもそうだが、とにかく明るくて青と白を絶妙な比率で混ぜたスカイブルーがどこまでも続く空をイメージさせる楽曲。その空の下で大きく呼吸をしたら、少しだけ走ってみようかなとフィジカル的にも反応したくなるようなそんな明るさが楽曲の中から漏れ出している。
その純度100%の明るさのメロディに乗せられている歌詞が、それにも増して純度が高い。自分にとってのヒーローがどんな存在であるか、ヒーローがどうあったら嬉しいか、自分はヒーローになっていくことができるのか、そういう思いが、歌詞にストレートに表現されている。

この楽曲がリリースされたのが2015年で、この年にGLAYは10年ぶりの東京ドーム公演を実現させているのだが、2DAYSの初日と2日目でそれぞれ、オープニングを飾り、また本編ラストを締めくくっているのが、この「HEROES」なのだ。東京ドームといえば、音楽だけではなく、スポーツや他のエンターテインメントにおいても「聖地」のような憧れの象徴のような場所であるからこそ、そのような場で「HEROES」がフューチャーされるのは至極自然である。当時はそこまで考えられなかったが、その後、一層「HEROES」の存在が自身の中で大きくなってきたことで、東京ドームの選曲の意味を深く理解することができるようになった。

そして、この頃から、TERU楽曲にちょっとした変化が出てきたと個人的には思っている。TERUの真っ直ぐさや純粋さは据え置きで、それに加えて音楽的な面白さのようなものがそれぞれの楽曲に加わり出したように思える。とかくこの「HEROES」については、拍の取り方。サビには入ると、カウントが3拍子気味になる。それが、サビの後半でなんの不思議もない4拍子にスッと戻る。大サビについては、その3拍子のところのスピードがアップしていて、楽曲に一層の盛り上がりを見せている。それが、ヒーローへの憧れからの焦燥感のようなものを表現しているようにも思えるし、でも、ヒーロー像を目の前にした時の心の高鳴りのようにも感じられる。そういう技巧がTERU楽曲に一層の深みを与えている。TERU楽曲はテクニックなしにも、ストレートな魅力が存分に詰まっているし、何よりもそれをTERUが歌うことがなによりもの特徴なのだが、ライブまでも含めた楽曲そのものの演出は、その楽曲の唯一無二感を一層際立たせているように感じる。

これまでも、そしてこれからも私の「HEROES」でいてくれることの心強さを噛みしめる秋です。

https://www.youtube.com/watch?v=QUCGlpCP2uc

#GLAY #HEROES #変拍子 #自分にとってのヒーローは誰か

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?