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小池百合子都知事とネズミに見る東京都民の現状

来年2020年は東京オリンピックが開催される。2019年8月現在の自分には開催期間中に都内の交通機関や歩道、夜の歓楽街がどうなっているのかイメージが湧かない。しかし現時点で想像するに「騒がしい」「治安が悪くなる」「ゴミが散らかる」「移動が面倒になる」「流通が滞る」など浮かぶのはネガティブな考えばかり。それは自分が「貧困までは行かずとも将来にお金の面で不安を覚える一般市民」だからだ。

一般市民の多くは政治に興味がなく、幸福度はそれほど高くない。また国や行政、自治体を動かしている人たちのやっていることに関心を示さず、メディアの情報を鵜呑みにしてSNSに文句を書き散らしている人、真面目が何かを知らないまま日常が苦しくなって引きこもりになった人などが自分の周りには少なくともいる。

小池百合子に見る東京の現状

今朝ふと思ったことがある。小池百合子が東京都知事をやっているが、小池都知事が2016年に都知事選で掲げた公約を覚えている人は何人いるだろうか。

01. 都道の電柱ゼロ化。技術開発を支援 02. 多摩格差をゼロへ 03. 「待機児童」ゼロを目標に保育所の広さ制限などの規制を見直す 04. 「残業ゼロ」などのライフワークバランスの実現を都庁が先行実施 05 . 満員電車をゼロへ。時差出勤、2階建て通勤電車の導入促進 06. 「ペット殺処分ゼロ」を実現 07. 介護離職ゼロ

という7つのゼロを公約として都民に掲げたほか、「花粉症ゼロ」「ブラック企業ゼロ」などを加えた12のゼロも存在しているらしいが、フィフィ氏がTwitterで1年前に「まさか、公約実現ゼロを目指してないよな?」という書き込みをしているように、2019年現在でも小池都知事の公約進捗は「険しい状況」だ。しかも都知事の任期は4年のため、2020年8月9日までが任期となり、公職選挙法によれば任期満了の30日前までに知事選を実施しなければならない状況。つまり公約実現を目指すのであればオリンピックで湧く東京で2期目を狙うのか、国政復帰を目指すのかは不透明だ。小池都知事はバンクシーのネズミと記念撮影している暇があったら渋谷のネズミ問題について早急に対策を練ったほうがいいだろうし、渋谷区とも協力してほしいものである。

渋谷ネズミに見る東京の現状

先日、渋谷のコンビニ店内にクマネズミ(ドブネズミはもっと大きいはず)と見られる個体が数匹店内の商品棚や床にいる動画がTwitterにアップされた。深夜の時間帯らしいが渋谷区は渋谷川が暗渠(あんきょ:地下に流れる水路)になっているエリアでもあるので、ネズミやゴキブリはたくさん住んでいる。特に駅前やセンター街では夜になれば必ず見つけられるレベルでネズミが路地や植え込みに大量にいる。ハチ公の後ろ側にある植え込みは2017年にリニューアルされ、日本庭園の枯山水を意識したような白いコンクリで埋め立てられた。ゴミのポイ捨て対策にもなるし、ネズミの住処を一掃したという点では評価できるかもしれないが、モヤイ像のほうにある植え込みにはいまだにネズミが住んでいる。しかも渋谷駅の246号線側の桜ヶ丘エリア(今の埼京線ホームなどから見える一帯)は再開発のため、かなり広範囲にわたってビルの一斉立ち退き、解体、新たな立体道路?建設のために更地になり、現在でも工事が進んでいる。これによりかなりの数のネズミが大移動をしたことが予想できる。今回のコンビニネズミ事件はもともと住んでいた場所から新たな場所に移動をしたネズミは、人間の行動パターンやエサのある場所を探りながらの生活になるために起こったことだと予測している。

渋谷区、行政にお願いしたいのは飲食店のゴミ出しルールの改定だ。今はゴミ袋かダンボールに入れたゴミをゴミ収集車が回収するスタイルだが、これがネズミを増やす原因になっているとも思うので、ゴミ捨て場に収集用のゴミ箱を設置してほしい。フランス・パリでは一応分別システムがあり、瓶などリサイクルできるものは袋に入れずに大きな箱に瓶を入れる。あふれていることが多いが、ワインの瓶が大量にゴミ箱にあり、混沌とした中にも秩序を感じた。調べてみるとパリでは一般家庭でもゴミ箱ルールが徹底されているようで、週1回のゴミ捨て日にゴミ箱の中にルール通りゴミを入れるが、このときに蓋が半開きになっているようなことがあるとゴミ収集業者はそれを無視してルールを守った人のゴミだけを回収するそうだ。ゴミ箱も個人の持ち物ということで、ゴミ箱を汚したくない市民はゴミをしっかり洗ってから捨てるというルールになるため、「きれいなゴミ」が確率的には日本より多いかもしれない。まずは渋谷区のセンター街、道玄坂、宮益坂エリアだけでもいいので、ゴミ捨て場に大きなゴミ箱(蓋がしまるやつ)を設置してほしい。史上最大のタピオカブームを見てもわかるように、残した食べ物の行く末を考えない、缶とペットボトル用のゴミ捨てにタピオカの容器を突っ込み、ゴミの投入口を塞ぐことなどが日常茶飯事なので、小池さんには「地面のゴミゼロ」くらいは対策を講じてから任期を終えていただきたい。

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