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【研修】山形県 小国町 白い森で見つけるウェルビーイングな働き方

プログラム
1)小国町の紹介
2)講演①森林を活用したプログラムの必要性 小野なぎさ(一般社団法人森と未来 代表理事)
3)講演②小国町で取組む森林セラピーの効果  木村理砂(Momo統合医療研究所・産業医)
4)パネルディスカッション
 企業の森林を活用した取り組みについて
 パネリスト:小野なぎさ氏 木村理砂氏
 ファシリテーター:浅原武志氏(株式会社さとゆめ COO)
5)企業向けプログラム案の紹介
6)交流会
小国町の地元食材を使った軽食や地酒を楽しみながら参加者との情報交換 

1)小国町の紹介 遠藤 愛(小国町産業振興課 白い森ブランド担当)

山形県の小国町は、山形県の南西部にある人口約7千人の町。山形県の形が人の顔に例えられるが、その顎の部分にあたる。新潟県との県境の町。
南側は福島県。積雪が2mを超えることもあり、根雪期間が年間116日。 
ぶなの木肌の白、雪の白、白い森をブランド化して売りにする。
伝統工芸のつる細工、狩猟や採集を生業とするマタギ文化、水・川の美しさ
水がもたらした工業・製造業の町、わかさぎ釣り、米沢牛・山菜などの食 
など小国町の特徴の話がありました。

2)講演①森林を活用したプログラムの必要性  
    小野なぎさ(一般社団法人森と未来 代表理事)
森の香気を浴びて健康になる、森林浴について。
従業員自ら自分の健康に関心を持つ、企業の健康経営や、社員一人ひとりが環境に関心を持ち自分ごととする、企業の環境経営に森が役立つ。
小国は森林率94% 国有林72% 
その中でも自然林が8割を占める。圧倒的な自然が特徴
景色に電線が入らない、携帯の電波も入らない。
森は感性を磨く。直感が働く。

3)講演②小国町で取組む森林セラピーの効果   
    木村理砂(Momo統合医療研究所・産業医)
統合医療の観点から自然療法を提案する。
健康ーー半健康ーー病気
未病の半健康の段階で気づいて早く健康に戻る
ストレスチェックを受けても、そのままのケースが多い。
一つの対策として森林セラピーがある。
2023年9月22~23日 1泊2日の森林セラピープログラムで効果を検証
質問紙調査、睡眠測定、睡眠間アンケート、アテネ不眠尺度などの
効果判定でほぼ全員に効果がみられた。

4)パネルディスカッション
Q1:企業は森林や小国町をどのように活用しているのか?
・コロナ渦からオンラインが続いているので、森の中など自然の中で宿泊型で会議をしたいとでいう声がある。会社の会議室では答えが出ない気がする。自分の会社のことを森の中で考えたいとの声がある。
・メンタルヘルス、従業員の健康を高めたい、組織のウエルビーイングを高めたいという声が増えている。森の中で過ごし共通の体験をすると、従業員の素顔が見れるという声がある。転地療法として会社から2週間くらい離れてもらい俯瞰して物事を見て、その後のストレスと付き合う。

Q2:実際に活用されている事例は?
・逆に失敗例として、森行きに選ばれた人が病んだ人と思われるので、だれも行きたがらなかった例がある。会社からあなたは行きなさいという方法はうまくいかない。
・一度行った人がインフルエンサーになって勧めてくれる。

Q3:小国町でおすすめの体験、コンテンツは?
・圧倒的な自然観、生きるという感覚が刺激される
・梅花皮荘(かいらぎ荘)は大自然の中の素晴らしい施設。温泉も良い。
・マタギの郷交流館などマタギ文化は素晴らしい
・酒蔵もある

5)企業向けプログラム案の紹介 
  1泊2日で行ったプログラムの案内や下記施設を紹介
 ・WiFi完備で合宿・研修できる施設白い森交流センターリフレ
 ・大自然の中のコテージ 健康の森コテージ 
 ・温泉もある梅花皮荘
 ・マタギの文化や歴史を紹介する資料展示室 マタギの郷交流館
 ・温見平の森林セラピー
 ・酒蔵の石蔵をリノベしたカフェ&コワーキングスペース カモスク

6)交流会
小国町の地元食材を使った軽食や地酒を楽しみながら参加者との情報交換 

名物芋煮 山形米おにぎり なめこ 等
地酒もありました

【感想】森林セラピーなど森や自然素材を企業研修に取り込むのはとても良いと思いますが、まだまだ具体的なプランはこれからの様です。企業も自然の中で研修や会議を行いたいという希望は増えてきているようですが、まだ具体的に何をどうしたら良いかわからない状況の様です。地域の素材をうまく取り込み、企業に合ったプログラムを作っていくのが課題でしょうか。
最近ではアウトドア企業のスノーピークさんもアウトドア研修事業を始めているようです。
 https://snowpeak-bs.co.jp/solution/human/training

日本の森林は約2,505万haあり、そのうち約1,348万ha(約5割)が天然林、1,020万ha(約4割)が人工林、残りが無立木地、竹林など。国土面積に占める森林面積は約66%(森林率約7割)で、先進国の中では有数の森林大国といわれてます。その中でも山形県小国町は森林率94%。そして自然林が8割を占める。小野さんも言っていた通り、圧倒的な自然力が一番の武器と思われます。それだけ健康にもいいはず。うまく活用できるといいプログラムができるのではないでしょうか。一度遊びに行ってみたいと思います。

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