きたのしょう

書いてみようと思って。

ことしのわたし

年の瀬の行事で
どうしても外せないのが
おはなのお稽古納めだ。

お煎茶に興味があって、
お稽古に通っていたおうちでいけばなも教えていたから
というふわっとした理由でおはなを始めた。

花を触ること、眺めることは好きなのだけど、
「あなたが美しいと思うように
 花を活けましょう」
というていで花を前にすると
萎縮してしまってどうしていいかわからなくなる。
私の感じる「美しさ」が、
誰にでも見える形

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真夜中のスリッパ

数年前の夏のはじめの頃、
私はひどくおなかをこわしていた。
しかも、暑いさなかだというのになんだか肩こりもひどくて、
首から頭にかけてがズキズキ痛む。
そんな時はきっと、家でゆっくり休むべきだし、
いつもなら山小屋行きはパスしてゴロゴロしていたと思う。
が、その日はなぜか、
置いていかれるのが異様にくやしかった。
あたしこんなにつらいのに!
放っておいてふたりでのんびり温泉なんて!
むしろ今、湯治

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おやすみちびちゃん、よいゆめを

このところ「さんさいのめい」に書くクリスマスカードをどうするかで、
頭がいたくなるくらい考えこんでいた。
どう書き出すか、
何を書くか、
ちょっと書いてみては、紙を丸めて。

なぁにがこんなに難しいのかなぁとつらつら考えてみたのだけど、
結局、ラブレターだからだと思う。
私たちはお互いに相手を気の合うヤツだとわかっていて、
姪に言わせると私は「メイのおともだち」。
私は、姪と一緒にいるのが好きだし

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土にかえり森になる

コンクリとプラッチックの中に住んでいると、
人は、畳が落ち着くやら、
木目が目に優しいやらと安易にくちばしりがちだ。
木のぬくもりがうんたらかんたら、
人工のものばかりだと心が乾くだの、
やっぱり子どもが暮らす場所は自然の素材で整えたいだの、
しょっちゅう聴こえてくるわりに、
本気でそういう環境で「生活」しようとしてる人って
ごくごく少数なんでないの?
と、かなり疑っている。
だって自然はこんなに

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あふれるように

なずむ
という古い言葉が、
ここで過ごす時間に一番ぴったりくるように感じている。
プラスの意味のある言葉ではないけれど、
生産性のあることはなぁんにもしていないのだから、
良い言葉で表現できないのはしかたない。

本ぐらいは読むけれど、
まぁだいたいは寝ていて、
気が向いたら温泉にどぼんと浸かり、
ごはんも、もーどん兵衛とかでいんじゃない?っつって、
ストーブに誰が油を足すかで無言の喧嘩をし、

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しあわせなピース

たったひとつのピースがはまったことで、
パズルがタンタンタンッと完成に近づくことがある。

運命とか、縁とか、
そういうのを組み上げている存在があるとすれば、
このパズルに私をはめた瞬間、
ちょっとテンションが上がったことだろう。

浪人するほどお勉強好きじゃなーい。
ひとり暮らしはしてみたーい。
そんなお気楽受験生が、
理系科目が壊滅したセンター試験の結果を
そっと握りつぶしながら
赤本の隙間か

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ことしのわたし

年の瀬の行事で
どうしても外せないのが
おはなのお稽古納めだ。

お煎茶に興味があって、
お稽古に通っていたおうちでいけばなも教えていたから
というふわっとした理由でおはなを始めた。

花を触ること、眺めることは好きなのだけど、
「あなたが美しいと思うように
 花を活けましょう」
というていで花を前にすると
萎縮してしまってどうしていいかわからなくなる。
私の感じる「美しさ」が、
誰にでも見える形

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真夜中のスリッパ

数年前の夏のはじめの頃、
私はひどくおなかをこわしていた。
しかも、暑いさなかだというのになんだか肩こりもひどくて、
首から頭にかけてがズキズキ痛む。
そんな時はきっと、家でゆっくり休むべきだし、
いつもなら山小屋行きはパスしてゴロゴロしていたと思う。
が、その日はなぜか、
置いていかれるのが異様にくやしかった。
あたしこんなにつらいのに!
放っておいてふたりでのんびり温泉なんて!
むしろ今、湯治

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おやすみちびちゃん、よいゆめを

このところ「さんさいのめい」に書くクリスマスカードをどうするかで、
頭がいたくなるくらい考えこんでいた。
どう書き出すか、
何を書くか、
ちょっと書いてみては、紙を丸めて。

なぁにがこんなに難しいのかなぁとつらつら考えてみたのだけど、
結局、ラブレターだからだと思う。
私たちはお互いに相手を気の合うヤツだとわかっていて、
姪に言わせると私は「メイのおともだち」。
私は、姪と一緒にいるのが好きだし

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土にかえり森になる

コンクリとプラッチックの中に住んでいると、
人は、畳が落ち着くやら、
木目が目に優しいやらと安易にくちばしりがちだ。
木のぬくもりがうんたらかんたら、
人工のものばかりだと心が乾くだの、
やっぱり子どもが暮らす場所は自然の素材で整えたいだの、
しょっちゅう聴こえてくるわりに、
本気でそういう環境で「生活」しようとしてる人って
ごくごく少数なんでないの?
と、かなり疑っている。
だって自然はこんなに

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あふれるように

なずむ
という古い言葉が、
ここで過ごす時間に一番ぴったりくるように感じている。
プラスの意味のある言葉ではないけれど、
生産性のあることはなぁんにもしていないのだから、
良い言葉で表現できないのはしかたない。

本ぐらいは読むけれど、
まぁだいたいは寝ていて、
気が向いたら温泉にどぼんと浸かり、
ごはんも、もーどん兵衛とかでいんじゃない?っつって、
ストーブに誰が油を足すかで無言の喧嘩をし、

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しあわせなピース

たったひとつのピースがはまったことで、
パズルがタンタンタンッと完成に近づくことがある。

運命とか、縁とか、
そういうのを組み上げている存在があるとすれば、
このパズルに私をはめた瞬間、
ちょっとテンションが上がったことだろう。

浪人するほどお勉強好きじゃなーい。
ひとり暮らしはしてみたーい。
そんなお気楽受験生が、
理系科目が壊滅したセンター試験の結果を
そっと握りつぶしながら
赤本の隙間か

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