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#24 好きな香りで寝る

先日、ひとりの同僚が退社した。それはこの前書いた彼女とはまた違う同僚の話なんだけど。

彼女は自分よりも先輩で、いろいろわからないことがあった時に助けてもらった人だった。大変お世話になったので、先輩がいつも愛用してた5本指ソックスをプレゼントすることにした。そのお返しといってはなんだけど、先輩が使っていたこの会社のTシャツとか仕事で使えるものを譲り受けた。

先輩のその香りがなんの香りだったのか?それは香水だったのか、シャンプーだったのか、ボディーソープだったのか、洗剤だったのか、ドライヤーシートだったのか。結局なんの香りか、なんて聞けずに終わってしまったけど、その先輩の香りはとても好きな香りだった。

そこにすでにだれもいなくても残り香だけで先輩がいたかどうかわかる。そこに先輩がきたかどうかわかる。そんないい香りを纏った先輩だった。

先日、先輩から譲り受けたTシャツを寝間着として着て寝た時、あの先輩の残り香がした。

いろいろあって、もう会えないかもしれないその先輩の香りに包まれて眠りについた日は、なんだかぐっすり眠れた。それは一晩だけの儚い香り。もう戻ってはこない残り香。

一晩の 儚い香りに 包まれた 朝への導き りとるはぴねす🤗

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