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トリュフ

こんばんは、今日は最初から最後まで1ミリも伝わらない私の無駄だった挑戦について書きます

最初で謝っておいた方がいいかな
トリュフ好きの方、本当にごめんなさい

さてトリュフとは?
何も知らなさすぎて有名なアレとしか言えない

しかし私の中にトリュフ革命が起こる
スタデューバレーというゲームで最高品質のトリュフを売り続け、莫大な財を築く事に多大なる貢献を果たした食材なんだ

そのせいか、トリュフ塩だとかトリュフのオイル漬けだとかトリュフ風味チーズだとか
何かとトリュフがやたら目に入ってきてトリュフの何がそんなにスゲーのかと疑問に思ったよ

でもトリュフに媚びたくない、トリュフにスタバレの恩はあるけど絶対媚びたくなかった
半年ほどその思いでトリュフ関連の商品にはそっぽを向いていたよ



媚びた、めっちゃ媚びたよ
初歩から攻めようと思ってコンビニでトリュフオイル入り?の、あぁもうよく分かんねぇな〜
とりあえずトリュフ風味チーズを買ったよ
◯◯風味って、便利なジェネリック食品だね

買ったあとめちゃくちゃドキドキした
これがトリュフ…デュフフ…トリュフデビューか
いやトリュフ"風味"デビューなんだけど
ニヤニヤしながらすぐパッケージを開封した


くさ



臭かった

よく分からんけど開けた瞬間から臭かった、無理だわと思った
魚介類とキノコ類が苦手で限られたものしか食べれないんだけど
よく考えたらトリュフってキノコだった

スタバレの豚ってキノコ掘ってるんだった
トリュフが何なのか考える事やめてた
もう嫌だった、泣きそうだった

初めてやるゲームで対よろしたらハメループとか画面端とかワンターンキルとかされた時みたいな気持ち

でもせっかくのチャレンジなのにここで食べなかったらさ、今後の人生の全てにデバフが付きそうな気がしたよ
死ぬまで厄年になる気がしたね

パッケージから1粒の袋を取り出して開けるのにめちゃくちゃ手が震えた
覚悟を決めて開けたらくっっっっっっっっっっっっっっっっっっっさ

マジでくっっっっっっっっっっっっっっっっっっっさ泣きそうになった



読んでる方へ
小学生の頃の夢は何でしたか?私はケーキ屋さんしながら漫画が描ける音楽業界人でした
業が深いですよね、トリュフに対しての期待と理想もそんな感じでした

なるべく一瞬で苦行が終わるようにと1口で噛まずに飲み込もうとしたんですけど絶妙にこれが喉に掛かる事間違いなしの柔らかさと大きさで、視界がぼやけた

噛むしかなかったんです
口から鼻へと抜けていく芳醇なトリュフの香りは、私のSAN値をゴリゴリに削り、トラウマになるようなチーズとのハーモニーをねちっこく奏で続けてた

しばらくした後、「試しに買ってみたんだけどめちゃ美味かったから1個食べてみて」とか「試してみて」とか「美味しかったよ」とか嘘をついて代わりに誰かに擦り付けて食べてもらおうと尽力したんですけど決して減る事はありませんでした

仕方ない
食べ物は無駄にしたくないので全部食べてみた

色んな方法で食べてみた
どんな手段を使ってもトリュフの主張は揺るがなかった、何かもうトリュフ大統領って感じだった

私は過去に4枚5000円の牛タンをゴチになった時、その未知の領域に対する期待と理想が強すぎて食べた時の感動の薄さと、一瞬で消える儚さに強烈なショックを受けた経験があります

もしかしたら私は500円程の、何度でも噛み締められる肉に幸せを感じる人間なのかもしれません
トリュフも同じようにきっと私の魂レベルでは到達出来ない関わってはいけない神々だけが口にしてよい禁断の食材だったのでしょう

くさかった

ごめんなさい、トリュフ
あんなにスタバレで稼がせてもらったのに恩返しにならなかった
マジでくさい、無理、ごめん

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