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三重奏を聴く〜TRIO 86 Live 2024.3.30

TRIO 86 Live
於:洗足学園音楽大学 シルバーマウンテンB1F

ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲 第4番「街の歌」 変ロ長調  Op.11
ユオン/トリオ・ミニチュア
ハールストン/三重奏曲 ト短調

EC.
マスネ/組曲「アルザスの風景」より「菩提樹の下で」

クラリネット:平塚美保
ファゴット:石井淳
ピアノ:小林裕子


所属しているオケのトレーナーのひとり、石井淳先生の公演のお知らせをいただき、会場が近所でもあったので聴きに行かせていただきました。
洗足学園創立100周年の記念公演のひとつのようです。

普段、室内楽の演奏会は全く聴きに行かないし、プロのファゴット奏者の演奏を間近で聴くことすらない不届き者です。貴重な機会なので最前列、ファゴットの目の前で拝聴させていただきました♪(^_^)


ベートーヴェンOp.11はベートーヴェンがまだ20代の頃の早期の作。気難しそうないかめしい表情の肖像画で知られていますが、ベートーヴェンはお酒を飲んで人とお喋りするのが好きな人だったとのこと。明るく爽やかな曲。原曲はクラリネット・チェロ・ピアノのようです。

ユオンという馴染みない作曲家はスイス系ロシア人で、モスクワ出身でありながらベルリンを作曲活動の拠点にしていたとのこと。時代的にはマーラーやリヒャルトと同時期かな。こちらも原曲はクラリネット・チェロ・ピアノ。チェロとファゴットは音域が同じなので置き換えが利く。

ハールストンは30歳の若さでこの世を去ったイギリスの作曲家。生まれた年はエルガーより10年ぐらい後、ホルストより少し前。しかし長生きした二人よりもずっと早くに死んだ。早死にしていなければたくさんの名曲を世に残していただろうと言われている。この三重奏曲もメロディアスで聴きやすかったです。石井先生が言うには昭和歌謡曲のようだとw

アンコールは「タイスの瞑想曲」で有名なマスネの管弦楽用組曲「アルザスの風景」より。こちらも原曲のソロはクラリネットとチェロのようです。

以上、石井先生のMC+ネットで調べて補足しました。
室内楽素人なので本プログラムもアンコールもすべて初めて聴く曲でした。

先生が吹いている間近で、呼吸の仕方、指の動かし方に注目。
運指で難しいのは指を離した時に指を上げすぎないことですが、速くて複雑な運指になるとついつい力んで指をバタつかせがち。わかってはいてもなかなか身体は言うことを聞かない。
息も苦しくなると音をおざなりに切ってたっぷり吸ってしまいがちですが、小さく素早く吸うのがコツのように見えました。ところによっては吸ってるのがわからないぐらい。
んまぁ〜、そうでしょう。そうだろうとは思ってましたが、それを安定して普通にやり通せるようになるのが難しいんですよ。結局、何百回、何千回と再現率100%に近づけるために練習するしかないんだなと。単純かつ地道な努力しかないことをあらためて突きつけられた感じ。どの指にどれくらい力を入れれば良いか、鼻や口、舌や喉をどう使うか、試行錯誤しながら何百回とトライしていく。長い時間をかけて。
上手い人と自分の何が違うって、普通に練習に費やしてる時間が違う。つまり時間を作る上手さの違いなのでしょう。そうは言ってもね、やらなきゃいけないことやりたいこと多すぎて、無理…(T_T)

こちらが洗足学園のシルバーマウンテン。地上2階、地下1階。各階に演奏スペースがある。

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