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簡単にアクセスできないところに価値がひそむ @yuka_lab12

来月1日にイベントを控えて、にわかに切羽詰まってきたラブソル代表、由香です。

しかし、そんなこと言ったら翌2日(土)には社員のさよの結婚式をオンラインサロンのみんなでやるし、4日(月祝)はマネージャーをしているNewsPicksのインフォグラフィック・エディター櫻田さんのイベントを開催するのです。
さらに、10日(日)には、私自身が登壇するイベントだってあります。このイベント、いまだに信じられませんが二度の増枠を経て、50席が満席になりました。大丈夫ですかね、私?

(櫻田さんのイベント、一般参加募集中です!)



これらの準備ももちろん並行して行なっています。切羽なんて詰まりまくって、そのままスコーンと抜けてしまった感さえあります。

自分のキャパって、自分でこの辺って決めちゃっていませんか? そうやって自分で勝手に決めたキャパシティって、いわゆる「想定の範囲内」なんです。想定しちゃったら、そりゃあもう範囲内に収まってしまうに決まっています。

だから私は、想定自体をしません。面白いな、やりたいなと感じること、そしてその中でもちゃんとゴール設計ができるもの(ここが抜けている人が案外いらっしゃると感じています。)に関しては、どんどん手を挙げますし引き受けていきます。

私のキャパを決めるのは私ではない。私が何をどれだけしてきたかで決まるのです。

というわけで、ついに明日に迫ってしまったイベントのお話です。

このイベントは、ラブソルの原点となった宝塚関係のもの。共同代表である実加とはそこで出会っていますし、その頃必死でやりきったことが会社設立にまでつながりました。


とはいえ会社を立ち上げた後、二人で事業の方向性をしっかり定めて舵をきった先は少し違った道。宝塚とは徐々に疎遠になっていきました。クライアントさんはゼロにはならなかったものの、会社設立当初からおつきあいのある方のみになっていました。

それが、先日実加もnoteに書いていましたが、にわかにそちらからの注文やお問い合わせが増えているのです。

なんだかんだ大好きな世界ですし、何年も深く関わっていたので、知見もあります。私たちにできることでやりたいと思えることならば、変わらずお引き受けしています。グッズ制作に関わることならもちろん、お断りする理由がありませんし。
しかし、いただくご依頼は、何もグッズ制作だけでないのです。

ファンクラブの運営にコミットしまくった数年間で得たものは、グッズを作る力とネットワークだけじゃありませんでした。私たちは、そこからイベントの企画運営や、コミュニティマーケティングコミュニティマネジメントといったものを実践で体得して行ったのです。


それも、時期的には時代よりもちょっとだけ先を走っていた気がします。さすが、100年の歴史を持つ団体。実際、色々なところでそのシステムは真似をされていますしね。

(これ、面白いので是非に!ビジネスど真ん中です)

ただ、その頃は、それが一体何になるのかわかっていませんでした。会社員をしながらボランティアで活動していましたが、それはただただ応援したかったし楽しかったから。新しい世界に飛び出してみて初めて、私はその価値に気がつきました。

それは例えば、さとなおさんのこの素晴らしい本に書かれていること。

なんとこちらの『ファンベース』、発売から1年9ヶ月経って5000部という大きな重版がかかったそうです。色褪せない本質的な本ですから、長く売れるのでしょうけれど、それにしても素晴らしいですね…!

お次は、『ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング』、こちらはAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)を日本に広めた小島さんの本です。めちゃくちゃ面白い…!
AWSって、知らぬ間にあらゆる企業が利用するようになってて何、何!? となった記憶があります。こんな風に広めていったのか…! と、一気に読めてしまいます。

こちらの本を読んだときにも、「まんまじゃん…!」と思ったものです。

自分自身で言語化できていなかったことは本当に情けなく思うのですが、なんとなく身体で理解して覚えて行ったことに、時代が追いついてきたような感覚さえあります。

ファンクラブの運営には、いくつかの側面がありました。
会員さんに向けては、今でいうとオンラインサロンにとても似た感じの運営方法が取られます。

会員さんは「身内」であり、スターを一緒に応援する「仲間」です。共に頑張ろうという思いを抱いてもらうためには、完璧なサービスを提供していてはいけません。立場がサービス提供者とサービス受益者になった瞬間、受け手は「貢献」しなくなりますから。

スターを育てていくためには、あたたかく見守り、スターに必要以上の稼働を求めず愛でるだけで満足し、必要に応じて労力やお金や人脈を差し出してくださる会員さんの存在が欠かせません。

しかし一方で、会員さんの存在だけではとてもスターを盛り立てていくことはできません。絶対的に数が足りないのです。本拠地で2500人、東京で2000人も入る劇場で、休みは週一しかない中、日によっては二回公演を満杯にしていかなければならないから。
そうなってくると、どうしても「ゆるいファン」や「目的を別に持っているけどお金もしくは人脈を持っているお客様」の存在が重要になってきます。

ファン向けの施策と、こういった一段外側のお客様層に向けた施策は異なってきます。外部も参加できるイベントでは、完璧なサービスを提供することが必要となってくるのです。
長い歴史を持ち、ファンが支えてきた世界であるが故に、不文律は山ほどあるしお客様の目も厳しい。そして、ここでの失敗はすなわちスターさんの名を落とすことになります。たくさんの人脈をお持ちの方々ですから、評判はすぐに口コミで伝わっていきます。

身内だけのイベントの時には余白を作りまくる私も、外部も参加できるイベントになった瞬間、きっちりと作り込みます。
普段は表作るのとか大嫌いなのですが、この時ばかりは緻密に作っていきます。誰がいつ何をやるか明確にし、抜け漏れがないように徹底的に詰めます。

イベント時の体験を通して、ゆるいファン、ゆるいつながりの方々がこの先も支援してくださるかどうかが決まるのですから!

こんなに前から、下準備は始めているのにやっぱり何もかもが追いつかない。これはもちろん計画性のないラブソルの問題でもありますし、やっぱり人間そのもの、その夢や欲望がむき出しになる世界だからこその、思い通りには絶対に進行しないものだからだな、と…。

そして、だからこそビジネスど真ん中でもあるって思うのです。

これまで、色々なことを経験してきて私もなかなかな年齢になりました。転職も何社か経験しているし、会社だって作って経営を続けています。コミュニティの運営も5つ経験したし、最近また1つこっそり増えたりしています。

それでも、私はこの世界でのイベントほど大変なものはないと感じています。こんなに大変なやつ、他で経験したことない!

集客するのにSNSなんてとても使ってはいけないし、申し込みは「やんごとない」つながりからしかできません。使えてメールですが、そのアドレスはどこを探しても出てきません。

関わるスタッフも、誰もでいいわけではないのです。スターの近くで運営に携わるということは、周りの方々から厳しい目で見られるということです。自分たち自身が襟を正して望まないとなりません。

いやーまことにやんごとない。でも、容易にはアクセスできないというところがまた素敵だったりするんですよね。
アクセスできた先には、濃い秘密の世界が広がっている。これ、今後ますます上がっていく気がします。注目せざるを得ない。

そういう時に、再び関わることになったことには意味があると思っています。全力で挑んでいきますよ…!


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LA BOUSSOLE
代表 柴山 由香 noteTwitter


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