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2018カタールGPまとめその1 ドゥカティ&ホンダ[ 2018年3月25日 発行 Vol. 180 ]

コンテンツ目次

【イタたわGPまくら話】
●ドゥカティ契約交渉こぼれ話
・ドヴィ残留に向け、予算が許す限りなんでもする
・ロレンソ離脱の可能性も?

【2018カタールGPまとめ その1 ドゥカティ&ホンダ】
●カタール決勝戦を左右した4つの鍵

●アンドレア・ドヴィツィオーゾ
・「まるで三味線を弾いてたみたいでしょ」
・マルケスに抜かれた瞬間、「もうお終いだ!」
・「僕、タイトル争いには慣れてるので」

●ホルヘ・ロレンソ
・転倒事故、詳細
・技術トラブルはなぜ起きたのか?
・転倒しなければ上位だったのか?
・「レース前半より後半が良いなんてドゥカティ機では初めて」

●マルク・マルケス
・「カタールで負けても胸は痛まない」
・ザルコが不思議だった…
・フロントハードは好きで選んだわけじゃない
・一瞬でもドヴィを抜けると思った?
・ダッシュボード余談

●ダニ・ペドロサ
・タイヤ品質に問題があった?
・常に、いつも通り…
・ホンダ機はドゥカティ機に迫っている

【イタたわGPまくら話】

皆さん、こんにちは。
イタリアもいよいよ春っぽくなってきて、ちょっとウキウキの管理人のラ・キリコです。
でも、春になるとオレンジの季節が終わってしまうから、それはそれでけっこう寂しいんですよねぇ。

毎年11月ぐらいから3月末ぐらいまでが旬なものですから。
もうね、冬場のビタミンCはオレンジからしか摂ってないってぐらい、毎日食べてるんですよ。

おっと、モトGPこぼれ話でしたね、はいはい。

ドゥカティ契約交渉こぼれ話

・ドヴィ残留に向け、予算が許す限りなんでもする

さて、今回のドヴィツィオーゾ優勝は、ドゥカティにとってカタール4勝目になります!
ドゥカティのクラウディオ・ドメニカーリ社長なんか、このまま倒れちゃうんじゃないかって思うぐらいの狂喜乱舞ぶりでした。(下記画像の黒い革ジャンの人)

ちなみに、これまでの3勝はケーシー・ストーナー選手が、2007~2009年に獲得したものなんですよね。

で、ジョヴァンニ・ザマーニ記者(イタリア衛星放送『SKY』レポーター)なんか、ドヴィ選手のことを大絶賛してまして…
こう言ってました。

「私がドゥカティの人間だったら、今回のレースが終わった日曜の夜にドヴィと契約更改してしまいますね。
しかも、なんでも好きに書き込んでくれって白紙の契約書を渡しますよ。」

そうそう、契約更改がまだなんですよねぇ。
ドゥカティでは大口スポンサーとの契約が済み、やっと本腰を入れてライダーとの交渉を始めようって状況でして…
もちろん、ドヴィツィオーゾ&ロレンソ両選手との契約更改を希望してるわけですが…
やはり、昨年から引き続き大活躍のドヴィツィオーゾ選手を残留させるべく、パオロ・チャバッティ氏(ドゥカティ・スポーツディレクター)もこう言っておりました。

「ドヴィはドゥカティに6年所属し、契約更改をしたなら8年いることになるでしょう。
そんなに長くドゥカティにいたライダーは今までいませんからね。
何度も言いますが、うちの予算が許す限り、ドヴィ残留のために何でもするつもりですよ。
それほどの価値があるライダーですからね。」

はい、ここまで言い切るぐらいですからね。2年前に契約更改した時とは状況は一変してるわけですよ。
チャバッティ氏も、
「ドゥカティは現在のドヴィの価値を認める意向でいますよ」と言い切ってました。

・ロレンソ離脱の可能性も?

で、2年前と状況が一変した方はもう1人いるわけでして…
はい、ロレンソ選手ですね。
2015年末にドゥカティが移籍交渉を始めた時、ロレンソ選手は押しも押されぬチャンピオンライダー…
そんなロレンソ選手にとってヤマハ機ならばリザルトは保証されるけれど、ドゥカティ機だと大きな賭けだったわけです。
つまり、口説き落とすには大金が必要だった…
でも、今は?

チャバッティ氏、こう言っております。

「まず、ロレンソがドゥカティ機に慣れるのに、思いのほか手こずってるんですよ。
ロレンソ本人も我々も、これほどとは思ってなかったんです。
そして、ドゥカティ機もいまや勝てるマシンになりましたからね。
まぁ、模範マシンとまでは言わないが、でも、戦闘力は高いですから。
つまり、好リザルトが保証できるマシンになったと言うことです。
(ロレンソとの)交渉は一般並みのものになるだろうってとこでしょうかね。
いわゆる、交渉における力のバランスが変わったと言うことですよ。
技術的に見て、うち以上の選択肢はそれほどありませんからね。」

むむむむむ…なんだか、けっこうドライな感じ。
こうなると、ロレンソ選手のドゥカティ離脱の可能性も考えておいた方が良いんですかねぇ。

ちなみに、ダヴィデ・タルドッツィ氏(ドゥカティ・チームマネージャー)なんかは、こう言ってます。

「ロレンソ後任にダニーロ・ペトルッチを?
何が起きても不思議はないんですけどね。
とにかく、ドゥカティとしてはドヴィ&ロレンソ両選手と続けて行きたいと思ってます。
ただ、何が起きても不思議はないから。
ロレンソの方に、うちで続けて行く気がないかもとは言いませんけどねぇ。
とにかく、うちではこのまま一緒に続けて、良い結果を出したいと思ってるんで。
ロレンソの能力は高いと…速いライダーだと信じてますから。
実力を出し切れるようなマシンを、うちはまだ提供してないんですからね。
もう少し様子を見なければ。」

う~ん…
やっぱ、ちょっとぐらいはロレンソ離脱の空気が流れてるんですかねぇ。

ちなみに、ペトルッチ選手もやる気満々ですよ。
こんな感じ。

「僕が(ロレンソの)後釜を狙ってることは秘密でもなんでもありませんから。
正直なところ、僕は僕の道を進みますよ。
僕はファクトリーライダーになって、レースで強い走りをし、もう2つ…いや、4つ順位を上げられたら完璧なんですよ!」

ペトルッチ選手は今回のカタール戦で表彰台を狙ってたんで、5位と言う結果にはちょっとがっかりしてるんですが…
でも、周囲の評価は高いんですよ。
以前のように勘だけを頼りに走ってるわけではなく、きちんとした努力と作業に裏付けされたパフォーマンスになってきたと言われてます。

よもやの、ペトルッチ選手のドゥカティファクトリー昇格なんてのも…あったりするんですかねぇ。
まぁ、ペトルッチ選手としても、自分の後任は既に『ペッコ』ことフランチェスコ・バニャイア選手に決まってるから、後がないわけだし…

ちなみに、ドゥカティの方では、いつまでに契約交渉を終わらようと言う期限は設けてないそうですが…
5月初め、ヨーロッパ戦が始まる頃には話は決まっているでしょう…とは言っておりました。

おっと、またまた長くなっちゃった。
では、本文の方を始めますか!
今回は、カタールGPまとめ『その1』ってことで…
ドゥカティとホンダです。
各選手の母国語ねっとりコメントなんぞを、お楽しみくださいませ!

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