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自分らしさと自由な暮らしを見つけ出す。出会いの中で新しいものを創造する


福島県のシンボル・磐梯山の麓にある磐梯町。ここはお米やリンゴの実り、雪どけの伏流水など、自然の恵みが溢れる場所だ。都会の喧騒とは無縁とも言えるこの地から、人や仕事、ライフスタイル、すべての垣根を超える“新しいコミュニティ”が生まれようとしている。
その拠点となる施設『LivingAnywhere Commons会津磐梯』の管理人、高橋久美子さんに話を訊いた。

別け隔てのない心地いい空間。喜びも楽しさもすべてみんなのもの

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2019年4月、磐梯町のペンション村の一角に『LivingAnywhere Commons会津磐梯』が産声をあげた。この施設は、場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約にしばられることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方[LivingAnywhere]を実現するために、一般社団法人LivingAnywhereが新しくスタートさせたプロジェクトの最初の拠点だ。

もともとあったこの施設は磐梯町とペンション村の運営会社が共同運営しており、地域のスポーツ少年団や大学のゼミ合宿、地域の公民館のような役割を果たしていた。しかし、2011年3月に起こった東日本大震災の風評により、施設利用者の数も減り運営が厳しいものとなっていた。

この施設の管理を担当している、高橋さんは「ここは町の施設なので積極的にお客様を呼ぶ営業ができず頭を悩ませていました。そんな時に株式会社LIFULLさんからコンタクトがありました。それが2018年7月頃。何度か視察があって、株式会社LIFULLさんと一緒にやることが決定したと聞いたのが12月ですから、あれよあれよと言う間に、話が進んだ感じですね」と、話してくれた。

施設は大幅な改修の必要がなかったが、所どころ新しくなっている。それについて高橋さんに訊いてみた。

―「2019年2月のはじめにみんなでDIO(Do it Ourseleves)したんです。学生さん、フリーランスの人たち、それにLIFULLの社長さんも。性別、年齢、職業もバラバラ、はじめて会った人たちが一緒になってフロアもテーブルも未完成の本棚も全部!それは楽しかったですよ。

仕事にしても作品にしても、自分の手で完成させたものは愛着が湧くでしょう?“ここの床板貼った” “壁を塗装した”って。
自分の足跡が残るってニヤニヤしちゃうじゃないですか。出来上がっていく様子を見ていると、まるで自分の家がリノベーションされたみたいでね」

みんなで何かを完成させる喜びや楽しさを共有できるって、うれしい気持ちになるのよね」―

高橋さんは、まるで子どもが楽しんでいる様子を見守る母親のように、頬をほころばせた。


新しい挑戦は、時代の流れに乗ること。日常が忙しく動き出した

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この施設は、一般的な宿泊施設とはだいぶ異なり、食事の提供や寝床の準備などが一切なく、炊事や寝床の用意、さらにみんなでゴミ出しをするなど、自分のことは自分でやる、共同でやってもらうようにしています。しかしそれ以外は、館内のリノベーションを含め各々の自由だ。

テラスで仕事をする、昼間は休憩し夜間に仕事するなど、まるで自宅のように過ごすことができる。時間に囚われないフリーランスや在宅ワークをこなしている人には適していると言える。

―「ここが開所してすぐの頃は驚きの連続でした。パソコンに向かってなにか話していると思ったら、ビデオチャットを使って打ち合わせをしていたり、スマートフォンでなにか操作をしているのを見かけて、何をしているのか訊いてみると、アプリの動作テストをしているとか。
私のようなアナログ人間には到底、想像がつかないことが目の前で行われていたのが衝撃的でした。でも最近は私も業務連絡にスマートフォンを使うようになりました。まだまだ覚えることはたくさんありますが、いままで経験したことのないことを経験すると、それだけでワクワクしてきますね」―

 近年、ネットワークやSNSなどの普及で働き方や暮らしが多種多様になってきている。さらにはつながり方の変化が多くなればなるほど、異業種との関わりなども増えてくる。交流することの垣根が低くなることで、働き方や暮らし方に新しい可能性が拓け、自由に、もっと自分らしくなることができるはずだ。実際にこの『LivingAnywhere Commons会津磐梯』で過ごすと、その可能性を十分に秘めていることを感じさせる。

高橋さんも「まだまだ手探りといっても、見えてきた目標はありますよ。それは、ここを利用者さんたちに帰ってきたいと思ってもらえる“家”にすること。実家に帰省する息子、遊びに来る娘、久しぶりに顔を出す親戚たちのように、ただいまって、言ってもらえるようにしたいですね。ちょっとおおげさだったかしら」と、すこし照れた表情を浮かべながら、胸の内を話してくれた。

誰のものでもないみんなのコミュニティとして。地域と利用者のパイプ役を担う

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誰もが帰ってきたくなる“家”にしたいと話す高橋さん。同時に地域との共存も視野に入れている。

「自慢ではありませんが、私は近隣の39世帯全員の名前と顔を知っています。もともと前職で史跡のガイド役をやっていたこともあり、人と接することが大好きで誰とでもすぐに仲良くなることが得意。顔なんかすぐに覚えることができます。それって地域との架け橋になるために必要なことだと思うんです」と、地域との新たな関わり方について、自分の強みを生かしたいと考えている。

例えば、磐梯町の農産物を使ったイベントを行うにしても、どこの誰だかわからない人間が地域の農家に、いきなり野菜やくだものを分けてもらおうとしても怪しまれて分けてもらえないかもしれない。しかし高橋さんが常日頃から仲良くしていたらどうだろうか?結果は容易に想像できるはずだ。
 
―「ここにコミュニティを作るのであれば、地域との結びつきは絶対に必要です。新しい働き方、暮らし方と見つけると言っても、人間は一人ではどうしようもありません。協力し合うことで新しい可能性が生まれ、想いを共有することでいい化学反応が起こるはずです。だからこそ、私がいろいろなものを結びつけるパイプ役にならなくてはいけませんし、そういうことも期待されているのかなぁと、勝手に思っています」―

管理者の枠を超えた存在になっている高橋さんは「これやってほしいんだけど、できる?って言われて、できないって答えたくない。多少難しいことも、協力しあって実現できるネットワークを作りたい。役場の人や地域の人、農家さん、業者さん、あらゆる人とつながりたいと想いますね」と、言葉に力を込める。
 
“一期一会”の意味のように、人と人との出会いは一度限りのものかもしれない。だからこそ『LivingAnywhere Commons会津磐梯』での出会いは、新しい自分を見つけ、より自分らしい生き方や暮らしを見つけられる可能性を感じさせる。もしかしたら他の人の新しい一面を見出すきっかけになり得ることだって考えられる。

『LivingAnywhere Commons会津磐梯』に集う人々とともに、今までとちがった自分らしさや自由な暮らしを共創する。そう考えただけでワクワクしてくる。

<ライター 和田 学>

LivingAnywhere Commonsの最新情報は公式サイト・SNS(Twitter /Instagram /Facebook )からご覧いただけます。




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LivingAnywhere Commons

LivingAnywhere Commonsは、場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約にしばられることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方(LivingAnywhere)をともに実践することを目的としたコミュニティです。

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