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うまいコーヒーにセカンドもサードもない。

最近のサードウェーブと呼ばれるコーヒーブーム。

サードウェーブコーヒーは、ワインや茶、チョコレートのような他の食品植物のように、消費者が風味、品種、産地の素晴らしい特性を理解できるよう、適切な焙煎、抽出がなされることが求められる。サードウェーブコーヒーの大きな特色としては、直輸入のコーヒー、高品質なコーヒー豆、シングルオリジン、浅煎りの豆、ラテ・アートにある。(ウィキペディアより)

昔の日本に入ってくるコーヒー豆は、長い航路で傷んだものが多く、深く焙煎することで味を誤魔化したのだそう。しかし、技術の発達によって日本にも新鮮なコーヒー豆が流通するようになり、本来のコーヒーのポテンシャルを発揮できているのが、このサードウェーブなのだとか。事実、本当に桃ジュースみたいなコールドブリューとかありますからね。昔は「酸味」と表現してましたが、あれは「果実味」と表現すべき味わいだったのです。

でも、個人的に好みなのは、結局、深く焙煎されたコーヒーです。特に好みなのが、立町にある「松本珈琲店 まつりか」のコーヒー。二代目の店主は元ソムリエ。店を継ぐと決めてから語学を学び、ブラジルに渡り政府認定の「ブラジル珈琲鑑定士」の資格を取得。ソムリエの経験を生かしたコーヒー評が現地でも話題となり、ブラジルに残って欲しいと嘆願されたほどの人なのですよ。

今回は「エメラルドマウンテン(850円)」をチョイス。松本さん曰く「最高級カカオやナッツのようなアロマ、甘くエキゾチックな花のフレーバー、比類のない深い味わいと香りの名品」とのこと。正直そこまでは分かりませんが、苦味はあるけど雑味やエグ味が皆無。とてもキレイな味がしましたよ。

ちなみに松本さんは、焙煎などについては教科書の逆張りばかり。コーヒーを豆で購入する場合も、ミルで挽く際は通常よりも粗めに設定するようアドバイスするなど、色々と普通じゃないお店です。店内のメニューは、コーヒー各種とコーヒーゼリーのみ。年齢層高めの常連さんは、席に座った途端に「マスターブレンド!」とコールします。こちらは550円。決して奢ることなく、オシャレ振るわけでもない、古き良き喫茶店なのですよ。普通じゃないけど。美味いコーヒーには、セカンドもサードもないのです。

で、きちんとした技術で淹れられた最近流行りのコーヒーはもちろん美味しいんですが、たまに勘違いしている店があるのも確か。「うちのコーヒーはアッサリしてるので」なんて言ってたけど、それ水っぽいだけだからな。味しねえよ。

松本珈琲店 まつりか/宮城県仙台市青葉区立町22-14


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