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ラーメンにおける様式美論。

今日はちょっと離れたところでお仕事だったのですが、どうしても上々さんの限定家系を食べてみたくて無理矢理訪問。「上々家(800円)」。午後の仕事は案の定遅刻となりましたが、気にしない。

大学生の時に吉村家で衝撃を受け、社会人になってからは神田わいずに入り浸り。薩摩おごじょを奥さんにもらって以来、なんやかんや豚骨ラーメンが大好物です。

しかし九州本場のド豚骨は、東北ではなかなか食べられる味じゃありません。向こうのラーメン屋は、店の前が獣臭いですからね。犬が熱い風呂入ってるみたいな臭いしますから。

東北(正直東京の多くも)の軟弱な豚骨では満足がいかぬのです。そんな中、家系の存在が心のよりどころだったりする訳です。くっさいの好きなんです。

ちなみにあの臭いの正体の多くは、「呼び戻し」という技法によるもの。つまり、一晩前のスープに継ぎ足すスープです。これって結局「腐りかけ」ってことなんですよね。まあ、腐ってても好きなものは好きなんですが。

話は戻って、上々家。美味かった。

なんと言っても麺が美味い。普通の家系とはちょっと違うけど、家系のソレより美味いんだもの。さすが佐々木製麺所。濃厚なスープに羅臼昆布で〆た例のチャーシュー。こんなにキレイな家系食ったことないや。そして、通常は海苔否定派なんですが、家系の海苔は別。スープに浸した海苔をライスに巻いて食うのが美味いんですよ。あ、ライスください。

!!

限定で「シラス丼」がある。超美味そう。人差し指が券売機のボタンに誘われる。いやいやでも、家系には白いライスなんですよ。これは決定事項なんです。カノンのコード進行のような、ヘビメタの様式美のようなものなのです。これは覆すことができない、家系を愛する者のスタイルなのです。


あ、みんなシラス丼食ってる。やっぱり美味そう…。


いやいやあなた素人ですか?と鼻で笑って、濃厚なスープと白いライスの相性に舌鼓。しかし何故か若干の涙目に。人間の感情って素直ですね。人生80年。凝り固まったスタイルに縛られるのではなく、その時々の感覚に従って生きるべきですね。

中華そば 上々/大崎市古川李埣3-4-5


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