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福岡再発見(2022.5.29-31)⑤

辺りはまだまだ明るい17時半頃、「酒一番」というすがすがしい店名の居酒屋に入る。
下調べができていない時には「都市名+吉田類」で検索すると求めている感じの飲み屋をすぐに見つけることができるというのはよく知れたライフハックである。

店は早い時間から多くのサラリーマンで賑わっていた。この人たち何時に仕事終わったんだろう?もはや仕事中か?
お店の女性たちは常にキビキビと働いており無駄のない、しかしちゃんと客を見ていて必要な時にそちらから声をかけてくれる、バランスの取れた接客で良い店だ!

水炊きがおひとり様サイズで
600円台くらいだったのが超よかった

ホワイトホースのハイボールを飲んだ後、隣の男性に話しかけられてボトルキープのオールドをお裾分けしてもらう。水割りにして乾杯。
急にYouTubeの画面を見せられる。「これ誰だと思う?僕だよ!」
健康食品か何かのCMに、確かに横にいるおじさんがドアップで映っている。「知らない?あー、お姉ちゃん、福岡の人じゃないのか〜」と残念そうなのに嬉しそうである。

「よく来るんですか?」「よく来るよー。お姉ちゃんは調べて来たの?」「ミーハーですけど、吉田類で検索しました」「そりゃいいや」スマホの画面に目を落とすと、テロップに「社長」と書いてある。もう1杯オールドを分けてもらった。
彼が帰った後は、隣のおじいさんもぽつぽつと話しかけてくれた。みんな優しい。わたしのようなミーハー客が多いのかと思いきや、案外地元の方が多いお店だった。

福岡には、山梨の職場で一緒だった先輩が転勤して住んでいて、せっかくだし会いたいなーと思って「今日福岡にいるんですけど飲みません?」と杯を傾けながら連絡してみた。急すぎる。
本当はその可能性に前々から気づいていたのだけど、自分が果たしてその時先輩と飲みたい気持ちか確証がなく迷っていた。が、今なら確信を持って言える。飲みたい。
19時頃に、「いいね!飲もう〜仕事終わってもうすぐ中洲に着くんだけどそっちはどんな感じ?」と返ってくる。昨日も一緒に飲んでいたかのように腰が軽い。こういう人は一生信用できる。LOVEだ。

19時半に約束をして、指定されたお店に向かう。入店時とは打って変わって日はすっかり落ち、そこここからほろ苦く楽しい気配が漂っている。わたしもそのうちのひとり。

ちょうど、商店街の向こう側から歩いてくる先輩が見えた。手を振る。「おー!久しぶり」店の前で落ち合って入店する。「予約した〇〇です」予約までしてくださっている。こういう人なのだった。最高。

人と飲んでいるときに写真を撮りそびれる

彼とサシ飲みは初めてだったが、1年次違いなのでお互いの異動後の話や同期たちの動向をざっくばらんに楽しく話して時間は過ぎていった。
彼の地元は鹿児島で、実家にも帰りやすくなったし、福岡はいい街で楽しいという。聞けばなんと天神に住んでいるのだとか。
「飲みに行き放題じゃないですか」と言うと「そうなんだよー」と嬉しそうに笑う。ちなみに先輩はザルである。

案の定つられてけっこう飲んでしまって、本当はその次に行こうと思っていた、熊本の人に教えてもらったバーには行けずに終わった。
正確に言うと、先輩と別れてその店に向かうべく歩いていたのだが、店が近くなったところで「いや、今日はもう飲めないな」と急に我に返って引き返したのだった。おかげで余計に歩くことになり疲れた…。

熊本にいるときはいつもブラックモンブランなのだけど!

「帰路でなぜか白桃ミルクティーなるものを買って帰ったが微妙だった」と日記に書いてある。飲んで帰る途中、謎の飲み物やアイスを買いがち。

つづく。

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