なぜ彼岸島はギャグ漫画扱いなのか

連載中ですが2022年11月までの彼岸島を全巻読んだので感想やらを書いていきます。

読んだ経緯

彼岸島は5chでネタ漫画扱いされている漫画の1つでタフと同等に語られる機会が多かったためです。タフを全巻読んで次は彼岸島だと思いました。

なぜネタ漫画か?

彼岸島の初期はサバイバルホラーと呼ぶにふさわしいような絶望的な状態でした。しかし、主人公の明が修行によって強くなると(5巻あたり?)、怪力設定のある吸血鬼以上のパワーをなぜか発揮して吸血鬼たちを簡単に倒すようになります。強くなった後も内容的には悲惨なのですが以下の描写からなぜかそこまで悲惨に感じません。

強すぎる主人公


彼岸島の吸血鬼は力が人間の約5倍で吸血鬼の血が体内に入った人間は吸血鬼になるという設定があります。しかし、主人公の明は吸血鬼でもないのに鉄格子を腕力で曲げたり、数百kg以上あるものを軽々と投げたり、血を大量に浴びても吸血鬼には絶対にならなかったりと人間離れした強さを誇ります。
耐久面も異常で、「数百m投げ飛ばされて壁に激突しても次のコマでは普通に動く」など、打撃技はほぼ無効です。

単行本では動け・・・に修正される

さらに明は漫画特有の特殊能力みたいなのも別に使っていません。なのにどんなに相手が強くてもなんやかんやで勝ってしまいます。この意味不明な明のスペックが彼岸島がギャグに感じる原因の1つでしょう。

シュールなコマやメチャクチャな描写の数々

説明不要なので色々ネットから拾って貼ります。


狙撃手対策なのに真ん中を歩く
クソみてぇな旗


商品化される敵キャラ&何故か単行本で商品名に追記が入る
彼岸島内にはなぜか様々な武器が落ちており、明の武器がなくなるたびに明の仲間がどこからともなく武器を拾ってきます。この剣と盾は作者がダークソウルにハマって描いた?
ラスボスがこける

なぜ彼岸島語録は流行らないのか?

こんなギャグ・ネタが満載ながらタフと比べて語録遊びはあまり流行っていません。様々な彼岸島スレを読んで他人の考察を見て考えました。個人的な結論は以下の通り。

・セリフよりも絵が面白いことが多い

前述の画像で分かるようにギャグ扱いされているシーンの大半はセリフが無くても十分面白いです。変なフォントの擬音も笑いを誘ってきます。

・面白いor有名なセリフの改変がしにくい

彼岸島で一番有名な「みんな丸太は持ったな!!」は丸太を書き換えればそれなりに汎用性があるように感じますが、「丸太を持つ」こと自体が面白いためかわざわざ改変されません。ネット上に複数のコラージュがあるもののほとんどがセリフはそのままで、別なキャラクターに置き換わっているものばかりです。

「アイツらI・R・T~アイドル・レイプ・タワー~って呼んでたわ」
「クソみてェなセンスだな」
こちらもセリフが面白すぎて改変ができない。

タフとの違い

彼岸島のギャグシーンの多くは絵の面白さ、もしくは改変が
全くできないようなセリフばかりで、一方タフはどこか使いたくなるような独特な言い回しが多いです。

以下が直近で最もタフの濃度が濃かった回。狙ったのかは分からないような非常に記憶に残るような語録が大量に出ています。

なんだよこのクソ展開(ニコニコ大百科)https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A0%E3%82%88%E3%81%93%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%82%BD%E5%B1%95%E9%96%8B

絵が面白いのは彼岸島
セリフが面白いのはタフ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?